アルシオン1/7後楽園大会



会場に着くと、第1試合が始まる寸前だった。何が第1試合なのか知らなかったが、ラスカチョと、そのラスカチョに「アルシオンに不要」と言われた玉田&二上が第1試合、ということらしい。一番最初に他団体から引き抜いた二上がフリーの選手に「不要」なんて言われたら団体の代表が怒るべきなんだが、そういう話にはなんねーんだろうな。


第1試合 二上美紀子&玉田凛映 vs 下田美馬&三田英津子

まずラスカチョ入場。二上&玉田の入場を待つ。昔の武藤と蝶野のテーマを混ぜたような二上のテーマが延々と流れる。そして終わる。おいおい。「何やってんだよ呼んでこいよ!」という怒号がバックステージで響く。「いないんです」という声も。ラスカチョ「リストラが怖くて逃げたんじゃねーのか?」んなわきゃねーだろ。どっかで奇襲を狙ってるんだろーが、問題はどこで来るか、だ。
ラスカチョのマイク独演会始まる。下田「1月30日のZepp Tokyoではアタシと府川、エツコと大向のタッグ。メキシコでやってるでしょ?敵同士組むの。アルシオンそういうの好きでしょー?決定だから。私たちもアルシオンのこと考えてやってんだから。」三田「もういいよ。帰ろ。」で帰る。
ラスカチョが姿を消す。客が騒然となり始めた時、西の控室入り口で声が。

私服姿の二上(右写真)と玉田がラスカチョに襲い掛かる。はあ、ここで来たか。しかも「ストリートファイトスタイル」ね。二上は入場式でコーナーに乗っけてる王冠みたいな金具で下田の額を切る。あれはとがってるからなあ。しかしアルシオンの「シンボル」みたいなもんだろう。いいのか?

この暴挙を見かねた大向が「何やってんだよ!それがアルシオンか!」と二上を止める(左写真)。玉田(ケバく変身)がマイクを取り「大向、試合もできない(今日はケガで欠場らしい)くせに何言ってんだよ?これが新しいスタイルだ!よく見とけ!」マイクをアジャにぶつける。

ラスカチョがようやく反撃。ここでゴング。下田がイス、三田が玉田にパワーボム(右写真)、カウントは1。三田ブレイジングチョップ打って下田にタッチ。下田グーパンチ、玉田もグーで返す。二上が入って浴びせ蹴り出すが下田かわしてまた場外戦。

ラスカチョがイスを持ち込んでリングに戻る。コーナーに上がるが二上が雪崩式フランケンシュタイナー(左写真)。玉田がミサイルキックで続く。5分経過。玉田ターンバックル外す。顔面にドロップキック連発。二上もパンチ、キック。下田はコーナーに飛び乗って反転ボディアタック出すが二上はパンチで撃墜。玉田のイスは二上に誤爆。下田は三田にタッチ、三田もイス攻撃。二上3発目をかわして逆にイス。また4人場外に。もう完全に手詰まり。10分経過。

玉田は狂乱してアジャや村山レフェリーにもイス。村山得意の「止めますよ!」が出る。今回はすぐゴング鳴る。

玉田&二上(10数分 ノーコンテスト)下田&三田

アジャ「お前らプロなら試合成立させろ!」あーいや、あなたのもちゃんと成立はしてなかったですよ。
玉田、前田美幸に押さえられながら(右写真「アジャ、言いたいことはそれだけか?お前は知らないだろうが、高瀬(練習生)に練習教えてんのはウチらなんだよ。今日から高瀬もウチらの仲間だ。」高瀬を連れて行く。あー、練習生まで引っ張りこんじゃダメでしょー。前田美幸が泣きながら突っかかるが玉田は高瀬を連れて去って行く。

騒然とする客。一部「金返せ!」と怒鳴るのもいる(返したら第2試合以降見ずに帰ったのかな?)。収まらないので小川社長がマイク取る。「すいませんけども、話を聞いてください。」何を言うのか、と思ったら、
「レフェリーが収拾が付かないと判断したからノーコンテストなんです!」
だーれがノーコンテストの意味を教えろと?
バルコニーから野次られると、そいつに向かって「言いたいことがあったらはっきり言いましょう!」そりゃお前はマイク持ってるからはっきり物が言えるけどさ。結局「なんでこうなったのか」「この事態をどうするのか」の説明は放棄して「第1試合はノーコンテストで終わりです!第2試合始めます!」これじゃまるで不祥事をマスコミに攻撃されて逆ギレするゴーマン社長だよ。なんだかねえ。


第2試合 矢樹広弓 vs リンダ・スター

騒然とした中、第2試合に登場した矢樹。

握手できれいにスタート、と見せかけてリンダの背中にドロップキックで先制(右写真)。矢樹ロープに振る。リンダはリープフロッグで突進をかわしてアームホイップ、矢樹もアームホイップで返す。一旦ブレークして見合う。

リンダは矢樹の腕をひねり上げる。矢樹はグラウンドに持ち込んで外そうとするがリンダは放さずアームロックに。リンダ腕は放してレッグロックに(左写真)。

足をたたんでのフェースロックから弓矢固め(右写真)に移行するリンダ。これもリリースする。矢樹は次の技に入られる前にネックロックに取って立ち上がる。しかしリンダ切り返してボディスラム。セカンドロープに飛び乗ってサマーソルトドロップ、カバーに行くが矢樹はブリッジで起きてノーカウント。

矢樹はバック取って十字に(左写真)。リンダブロックして立ち上がる。矢樹ガードポジション、リンダ攻撃できず。両者スタンドに。

矢樹コーナーに振る。リンダ切り返して突進、矢樹ショルダースルーで場外に落とし、コーナーからプランチャスイシーダ(右写真)。リングに戻してロープに振る。リンダ切り返すが矢樹はコルバタできれいに投げる。

リンダはドロップキックで矢樹を場外に落とし、三角飛びのプランチャスイシーダ(左写真)。リングに戻してミサイルキック、カウント2。5分経過。

矢樹はリンダのパンチをキャッチするとその腕を固めてランセットアーチ(右写真)、カウント2。

さらにコーナーからミサイルキック(左写真)、リンダすぐに立ち上がる。矢樹はウラカンラナで丸め込むがリンダ切り返す。2カウントの応酬。

リンダは矢樹のドロップキックかわすと顔面にストンピング入れてからパワーボム(右写真)、カウント2。リンダバックを取る。矢樹はエルボーでブレークすると飛びついてヒザ十字、リンダロープ。

リンダはキックを連打してコーナーに上がる。矢樹はこれを雪崩式一本背負い(左写真)、カウント2。

今度は矢樹がコーナーに上がる。リンダは雪崩式フランケンシュタイナー、矢樹はカウント2でクリアするとすぐに足を取ってヒザ十字(右写真)、リンダギブアップ。

矢樹(7分4秒 ヒザ十字固め)リンダ

リンダを起こしてやって健闘を称える矢樹。第1試合とは大違いのフィニッシュシーン。


第3試合 スカイハイ・オブ・アルシオン選手権
チャパリータASARI(王者)vs 藤田愛(挑戦者)

どういういきさつでこれがタイトルマッチになったんだろう?ルチャルチャなスタート。自分が側転して見せるためだけのこかし合いってのもねえ。ASARIはコルバタ決める。コーナーに振る、藤田切り返して側転エルボー。ASARIはカサドーラホイップからコーナーに振ってロンダートキック(右写真)。ダブルアームスープレックスからカバー、2カウント。ASARIキャメルクラッチ、リリースしてフェースロック。藤田切り返すがASARIはボディにヒザを叩き込んでロープに振る。藤田回転エビ、カウント2。

藤田ボディスラムから逆エビ。こうして見ると「ヤマンバ化」進んでるなあ(左写真)。いいのか?藤田はレッグロックから裏アキレス腱固めにスイッチ、ASARIロープ。ASARIは藤田のドロップキックをかわして逆にドロップキック。逆エビのお返し。腕も固めて絞り上げる。5分経過。

ASARIは足を放してサーフボードストレッチに。立たせてコーナーに振る。藤田サルト・モルタル、しかしASARIは着地したところにキック。ASARIロープに振る。藤田カサドーラ、カウント2。藤田バック取る、ASARIブレーク、藤田ホイップで場外に落とすがASARIが逃げたため飛び技には行かず。ASARIがエプロンに戻る。藤田スライディングキック、ASARIかわして藤田転落、ASARIすかさずプランチャスイシーダ(右写真)。

リングに戻してノーザンライトスープレックス、カウント2。ボディスラムからムーンサルトプレス、これは藤田かわす。藤田ジャーマン(ブリッジ弱い)、カウント2。すかさずラ・マヒストラル、これも2。藤田ボディスラムから切り札のシューティングスタープレス(左写真)、ASARIもちろんかわす。

ASARIボディスラム、藤田丸め込む、カウント2。藤田ロープに飛ぶ。ASARIカウンターで掌底。最後はみちドラ(右写真)、カウント3。

ASARI(8分44秒 片エビ固め)藤田
※ASARI、3度目の防衛。

ASARIマイク「藤田、ベルトに挑戦だなんて、10年早いんだよ。でも、このベルト巻きたいだろ?期待してるよ。待ってるから。」

まあ、その通り。将来どう化けるかはわからないが、現時点ではASARIをヒヤリとさせる場面すらなし。「キャリア1年でベルトに挑戦なんて凄い」って記録だけ見りゃそうかもしれんが、しょせんはそれだけの内容。


ここで休憩。ロビーの自動販売機のとこに行くと練習生の前田美幸と山縣優子が立ち話。「あいつ(高瀬)、どうすんだろうね?」なんかセコンドもこの2人と離れてやってましたが。ほんと、どうすんでしょう?


第4試合 吉田万里子 vs キャンディー奥津

年末の10人タッグで1/30Zepp Tokyoでのアジャへの挑戦権を獲得したキャンディー奥津。前回挑戦者で実力bPと目される吉田には負けられないところ。
奥津が低い姿勢からバックを取る。吉田切り返してヒザ十字。奥津ロープ。吉田タックルで倒しバックを取ると腹固め、外してフェースロック、さらにネックロック、奥津が体勢入れ替えようとするとマウントから十字に。この動きは素晴らしいが奥津としては極められなきゃ何の問題もない。すぐに上体起こして上から張り手。

両者スタンドに。吉田スリーパーに行くが奥津はチンクラッシャーでブレーク。吉田コーナーに振る。奥津反転ミサイルキック(右写真)、さらに3発ミサイルキックを浴びせる奥津、カバーはカウント2。吉田はキックアウトするとすぐに腕を取って十字に。奥津ブロックしてバック取るとジャーマン。

奥津きれいなフォームのライガーボム(左写真)、タイミング的には完全に3だが、村山は3つ目を叩かない。ま、ここで終わっても、という気もわからなくもないが。

奥津は吉田をコーナーに上げて、自分も駆け上がる。吉田突き落とすが、奥津は再度駆け上がって雪崩式ブレーンバスター(右写真)、カバーは吉田が1で返す。奥津リング上で再度ブレーンバスター狙う、吉田ワキ固めに切り返そうとするが奥津はラリアットでなぎ倒す。カバーはカウント1。

奥津DDTからムーンサルト(左写真)、計3発(しかしいつもと違って見せるより速さ重視)。奥津カバー、カウント2.9。奥津パワーボム狙うが吉田はブロック。5分経過。

奥津なんとか持ち上げるが吉田は背後に着地してスリーパー、奥津すぐに切り返して逆にスリーパー(右写真)、これで決まりそうでもあったが、吉田はロープエスケープ。奥津ラリアット、吉田かわしてコブラクラッチ。スイングしてからグラウンドで絞めるが自らリリースして顔面キック打ち込む吉田。

奥津も立ち上がってエルボー。ロープに飛ぶ。吉田カウンターでキック。吉田変形のバックドロップ(左写真)3発、カウント2。腕きめネックロックに行くが奥津は足でロープエスケープ。10分経過。

奥津顔面パンチ、吉田は低空ドロップキックで返して変形卍のような絞め技に(右写真)。これでギブアップしないと見るや通常の形でさらに絞める。奥津ロープ。

吉田エアレイドクラッシュ狙う、奥津切り返して逆さ押さえ込み(左写真)、カウント2。吉田エアレイド、今度は成功、しかし奥津は2で返す。12分経過、残り3分。

奥津気合いを入れると顔面キックから垂直落下式ブレーンバスター(右写真)、カウントは2。昔福岡がやってた「ダミアン」のようにリング上でバタバタすると吉田をコーナーに上げる。

吉田自分の頬を叩いて気合い入れる。奥津は駆け上がるとコーナー上の吉田目掛けてドロップキック。この破天荒さが奥津。そしてエプロン側からもう一度上がると雪崩式フランケンシュタイナー(左写真)、がっちり固めてカウント3。

奥津(13分10秒 エビ固め)吉田
四方のコーナーでアピールする奥津(右写真)。言葉で語るばっかりがアピールの方法ではないのだ。


第5試合 浜田文子&AKINO vs アジャ・コング&府川唯未

先発はAKINOと府川。府川コーナーに振って串刺しエルボーからフェースクラッシャー。AKINOはドロップキックで返す。文子入ってダブルのスパインバスターから2人で持ち上げるメキシコ流の固め技。AKINOドロップキック浴びせ、チキンウィングから変形のサーフボードに。府川脱出してXファクターからアジャにタッチ。アジャエルボー、チョップ、串刺しラリアット、カウントは1。さらにサッカーボールキック、ブレーンバスターから逆エビ(左写真)。府川にタッチ。

府川ロープに振る、AKINOはカサドーラからヒザ十字、府川はアキレス腱固めで返す。張り手合戦から府川掌底連打。これは効果的。ロープに振るがAKINOドロップキックで返し、逆エビに取ったままコーナーへ。文子にタッチ。文子はそこにダイビングニードロップ落とす(右写真)。ロープに振ってドロップキック。5分経過。

文子コーナーに振る、府川コルバタ。ドロップキック、ブレーンバスターから十字、文子ロープ。府川ロープに振る。文子は強引にDDT。さらにダブルアームスープレックス。文子バック取る、府川ビクトル投げからヒザ固め、さらに首も固めて変形のSTFに(左写真)。文子ロープ。府川はアジャにタッチ。ロープに振ってダブルドロップキック(アジャも)。文子はAKINOにタッチ。アジャはパイルドライバー、AKINO2で返すとヘッドシザーズからネックロックに。アジャ持ち上げてスパインバスター風に落とすと府川にタッチ。

府川ジャンピングネックブリーカードロップ、フィッシャーマンズスープレックス、カウント2。コーナーからミサイルキック、これはAKINOかわして飛びつきヒザ十字、府川ロープ。AKINOスライディングキック、これは当たらず。府川ロープに飛ぶ。AKINOカウンターのドロップキック。府川は腕取って十字に(右写真)、AKINOエスケープ。府川はアジャにタッチ。10分経過。

アジャラリアット、カウント2。AKINOカサドーラに行こうとするがアジャは例によって強引な投げっ放しジャーマン、カウント2。アジャ裏拳のポーズ、文子がドロップキック打ち込む。ロープに振ってダブルのフライングクロスチョップ(左写真)。文子が踏み台になってAKINOがウラカン・ラナ、カウント2。AKINOは文子にタッチ。アジャコーナーに振る、文子は反転して飛びつきスイングDDT。しかしムーンサルトはアジャが足を突き立てる。

アジャ上げる。文子はアジャを叩き落としてミサイルキック、アジャスカしてラ・マヒストラル、カウント2。自分では得意と思ってるらしいが不格好だぞ、これ。アジャ裏拳、文子かわしてロープに飛び乗るとブファドーラ。ブレーンバスター狙うがこれは上がらず。足取らせて延髄蹴り。文子ロープに飛んでバックスピンキック、空振り。アジャバックドロップ、カウント2。府川にタッチ、コーナーに上る。府川が文子目掛けてジャンプ、文子かわしてなぜか府川はアジャにティヘラやってしまう。2人を落としてAKINOトペコン、文子ケブラーダ(右写真)。15分経過。

府川をリングに戻してダブルのダイビングヘッドバット、府川かわす。府川コーナーに。文子下から掌底。しかし2発目の腕をつかむとアストロシザーズ風に文子を投げる。さらにロープに飛び乗ってのウラカン・ラナ、カウント2。文子は意表を突くソバット、カウント2。AKINOがコーナーに上げて文子がアイコノクラズム(左写真)、カウント2。

府川飛びつき十字(右写真)、文子エスケープ。

AKINOが入ってキック、文子はカニばさみからラ・アヤキータ(左写真)。

府川一旦はこれをストレッチマフラーホールドに切り返す(右写真)が、文子粘ってもとの体勢に戻すと府川ギブアップ。

文子(18分39秒 ラ・アヤキータ)府川

府川は笑顔だし、アジャは文子のアピールに「早く首を取りに来い」などと言うし。



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