神実況LIVEV 5/27 ロフトプラスワンその2



場面変わって大学時代の今林青年(右写真)。同じ大学の五味と女子プロレスを見ている。今林はLLPWファンで五味は全女ファンらしい?しかもあれだけ憧れていた鴻上尚史は「トークは面白いけど舞台はビタ一文面白くなかった」とまで言い切る。

そして今の師匠は「大仁田厚」と。確かにFMWのTシャツ(右写真)。
今林「俺はもう、一生大仁田厚についていくね。聖水も浴びたし。ファイアー!っていっしょに叫んじゃったもんねー。もしも大仁田さんが政治に立候補したら、間違いなく投票するね。」
五味「どうしてそこで政治の話が出てくるんだよ。」
今林「猪木さんも出馬したじゃん。これからはプロレスラーも政治家を目指す時代だよ…ほら、神取さんが政治家になったらいいと思わない?あんなに支持されてんだぜ?『国会に一本背負い!』なんつってな。」

早い衣装替えで今林と五味の二人は双数姉妹のTシャツに(右写真)。
大学はやめ、演劇で成功することを夢見る今林青年。成功したら「いっくらでもプロレス見に行けるじゃん。」


「そんなにプロレス好きなんだったらプロレスを題材にした芝居やったら?」と五味が薦めるが今林は「プロレスはプロレス、演劇は演劇、ついでにボーイズはボーイズ。」と2つのジャンルの融合を認めない(右写真)。

今林モノローグ「こうして私は、演劇は仕事、プロレスは趣味と明確に自分の中で分けながらやり甲斐と生き甲斐を感じ、いずれも夢中になりました。のめりこむあまり大学を中退し、演劇研究会の先輩が旗揚げした劇団・双数姉妹に参加し、役者として有名になることを夢見たのです。ですが、現実は厳しかった…30歳を過ぎても年に何本かの芝居をやるばかりで、なかなか世に出られない。唯一世間に届いたのは、高校時代の先輩である倉田真由美の『だめんずうぉ〜か〜(3巻)』に出て、すさんだ異性関係を激しくディフォルメされて伝わってしまったという情けないものだけ…そりゃあ、母親も泣きますわ。でもね、そんな私の支えになっていたのは、やはりプロレスでした。DDTも行っていっていましたね。そんな中、『練習生』と書かれたTシャツを着ている体の大きな練習生が気になるようになりました。」

双数姉妹の舞台を見に来た坂井(右写真)。

今林「おい、五味ぃ、来てるよお。本当に客席に坂井さんがいるじゃないかあ!」右写真
五味「そんなこと言ったって、連れてこいって言ったのはおまえじゃんかよ。」
今林「確かにさあ、ウチの後輩の女の子がDDTの選手と合コンやって、その中に坂井さんがいたって聞いた時は『これは会えるチャンスだ!』って思って、ウチの舞台に来てもらうよう誘ってみろって言ったけど、いざホントにそうなったら、なんか気まずいじゃん。相手はプロレスラーなんだぞ。」
五味「プロレスラーっていったってまだ正式にデビューしていない、ひと山いくらの大部屋レスラーじゃん。ストーンコールドやブロック・レスナーならわかるけど、まだ練習生の人間に見られるぐらいでそんなに緊張するなよ。ほら、メガネずれてるぞ…。」
今林「メガネさわるな!」

互いに気になった今林と坂井は舞台の打上げで意気投合(右写真)。その場で坂井の「プロレスと演劇のコラボのようなっぽいものを作りたい」という夢を聞かされる。

今林はそんな坂井を「世の中に人の作ったものパクるだけでいかにも自分のオリジナルのようにしてる模倣の天才はいるけど、君こそが本物の天才だ!ジャスト天才!」と誉め讃え、坂井は感涙(右写真)。

そしてプロレス流の乾杯「3、2、1、マッスル、マッスル」を交わす(右写真)。

今林モノローグ「今思えば、これがマッスル紀元前となるわけです。あの打ち上げから数年後、坂井は『マッスル』をスタートさせました。その「マッスル4」に演出家として出演してほしいとの依頼を受けました。坂井は、僕との約束を覚えていてくれたんです。最初の記者会見の時なんて、台本も何もなく、アフロのヅラだけ渡されて『鶴見亜門をやってください』って。鶴見亜門って誰だよ!って。なんにもキャラクターが決まっていないまま、やることになってしまいました。その後も万事がそんな調子で…でも、そういう環境だったからこそ、役者として鍛えられた部分もあったんだと思います。」

坂井はマッスルTシャツに。マッスル11直前。坂井から今林に電話。(右写真
今林「もしもーし!ああ、坂井かあ。なんだよ、こっちは結婚式の準備で忙しいんだからさあ。おまえが今度のマッスルで追加公演とか入れちゃったもんだから、結婚式の前々日はおろか前日もやんなきゃいけないんだよ。」
坂井「じつは、亜門さん…。」
今林「なんだよー。おい、まさかもう一日追加公演が増えて結婚式の日とバッティングしたとか言うんじゃないだろうな?」
坂井「違います。そうじゃないんですけど…えーまあ、ぶっちゃけて言っちゃうと、今度のマッスルでプロレスの試合をやってください。相手は同じ舞台役者のAKIRAさんですから大丈夫です!結婚式の前日と前々日までブロレスをやる羽目になった男の生き様を見せてください!」

当日控室。実況の村田に「試合をやらされることになった」とボヤく今林(右写真)。
村田「それは見たいなぁ。」
今林「冷やかさないでくださいよ!こっちは真剣に悩んでんですから。」

今林「そうだ、僕の代わりに村田さんがやるっていうのはどうですか?ほら、村田さん、どことなくヒールが似合いそうじゃないんですか。」
村田「そんなことないですよ。私は善良な一民間人ですから。」
今林「またー、そんなこと言っちゃって。あの高木三四郎にもバトルロイヤルで勝った人が。」
村田「くそー、マイケルの野郎!いや、それは時系列的にはもっとあとの話ですよ!あー頭が!」
今林「そうだっけ?まあ、いいや。とにかく、僕はプロレスラーの皆さんをリスペクトしているからこそ、舞台役者である自分はプロレスの試合をやっちゃいけないと思っているんです。ケガはしたくないし、技を受けるのも怖いですよ。でも、そんなことよりもまず、プロレスが好きだからこそ、やっちゃいけないって…わかるでしょ?」右写真

鈴木「亜門さん、いや、今林さん、それだったら、プロレスの試合の中で役者魂を見せつければいいじゃないですか。今林さんもこれまでのマッスルの中で『プロレスラーだったら、プロレスで勝負しろ』って選手に言ってきましたよね。だったら、今林さんが役者にこだわるならマッスルという枠の中で役者として勝負すればいいんですよ。」
村田「そうそう、プロレスの技を受けるとか、試合をやるって考えなければいいんです。与えられた舞台で、舞台役者・今林久弥が見せるパフォーマンスとしてベストなものを見せりゃあ、きっとお客さんにも伝わりますよ。それがプロレスととらえられてもとらえられなくても、今林さんが役者として表現したと思えばいいことじゃないですか。」
今林「プロレスの試合…じゃない。」
鈴木「プロレスの試合だなんていうのは、坂井に言わせておけばいいことですよ。今林さん、今こそ、役者魂を見せる時です!」と2人で持ち上げる神実況コンビ(右写真)。

そして当日の写真がスクリーンに映し出される(右写真)前でひとりAKIRAとの試合を再現する今林。

「エルボー一発打ったらみんなが『オイ!』とこえかけるもんだからやめらんなくなっちゃった。」右写真

神実況コンビは適当な実況。今林「何が神実況だよ!やってみてわかったけど、あいつらはやってる側の気持ちを無視した悪実況だ!そんなの会場に流すから客まで間違った解釈で見てるし!」と激怒(右写真)。

「こんなところで負けられねぇんだよ!俺、あさって結婚するんだからな!」のセリフからしてスローモーションに。バックブローからAKIRAをカバー、レフェリーは鈴木健(右写真)。

AKIRAに勝利し喜ぶ亜門(右写真)。

今林「あれ?台本…スローモーションじゃあ…あれ?あれー!?普通に動いただけなのに、まるで倍速のように進んじゃって、気がついたらAKIRAさんに勝ってた…勝ってたよ!今まで何をやっても中途半端だったこの俺がプロレスで…。」

そこに五味演じる鈴木健記者も飛び込んでくる(右写真)。妙なハイテンションで全部持っていく。

今林「そうか、これが俺のマッスルなんだよな!これでわかったよ、自信がついたよ。よーし、坂井、もう俺に任せてくれ。おまえから託されたマッスル…まだまだやらなきゃいけないことはたくさんあるからな。ほら、おまえが落ち込んだ時のあんな話とか、彼女と別れた時の話とか、引っ越しした時の話とか…今から再開して、4時間はかかるな。」
坂井「いやいや!いいです、もういいんですよ、今林さん!内容が気まずいです!僕は良くても向こうに座ってる人が気まずいです。とにかく、これで、また僕もマッスルを頑張れます!これからもよろしくお願いします!」
今林「ええっ!?どういうこと?おまえ、もうマッスルはいいって…プロレスラーに専念するためにZERO1に入団するって言ってたじゃん!」
坂井「いやー、そのつもりだったんですけど…実はZERO1の入門テスト、落ちちゃったんですよ。」右写真

今林「テスト落ちた!?おまえ、仮にも元プロレスラーだろ?」右写真
坂井「ええ。実は僕も大谷さんと顔見知りになれたから、テストとかそういうのなしで入れると思ってたんですけど、大谷さんが『プロレスの教科書223ページ!たとえ元プロレスラーであってもウチはテストを受けてもらう』って。」
今林「この前のマッスルハウスで唱えたプロレスの教科書222ページの次のページにはそんなことが書いてあったのか。」
坂井「それで、スクワット1000回やらされたんですけど…まあ、そのー、最近やってなかったこともあって、途中で挫折して…。」
今林「お前人生トータルでも1000回やったことないだろ。」

坂井「というわけで、ゼロワンに入団できずDDTに出戻りしました。これからはDDTやマッスルで頑張りますんでよろしくお願いします!いや〜、初めて客席から見たマッスル、おもしろかったですよ!でも、一回見れば十分です。見るのも楽しいけど、やっぱり自分で作った方がもっと楽しい。今林さんが、それに気づかせてくれました。」

マッスルポーズで締め(右写真)。終了。

3人席に着く(右写真)。

鈴木「この企画最初に持って行ったときには怒られるかと思ってました。」
村田「僕なんかカミさんに『アンタらのお遊戯にプロを付き合わせるな。』って怒られましたもん。」
今林「いやいや楽しかったですよ。」右写真

乾杯(右写真)。今林さん今度はビール。「舞台の後の一杯は美味しいね!」

五味さんには昨日オファーをかけてすぐ通し稽古に参加してもらったが、昨日から一晩何も「鈴木健」役について考えてなかったようだ、と。(右写真)。次回公演は「ヤス・ウラノ物語」をイケメンを主演(例:ジャニーズ系、もしくは棚橋弘至)に上演したい、とか。今林さんはTAKAみちのく役。

いよいよエンディング。先程の芝居の脚本がスクリーンに流れる(右写真)。脚本の全部はここに公開されてます。

次回第4回は8/26「夢のオールスター戦」の日と発表。しかしゲストが決まっていない。そこで今林さんが新宿の街を歩いて最初に出会った関係者を連れてくる、と。街に出た今林さん(右写真)。

新宿駅南口前横断歩道ですれ違ったその人は・・・・三田佐代子!(右写真

ということで次回神実況ライヴWのゲストは待望の「Sアリーナ」「インディーのお仕事」のキャスター・三田佐代子さんに決定!前売券先行発売は会場で行われましたが、ローソン、手売りでの発売日程は未発表です(右写真)。

「今回は準備に一番時間がかかった」という話だったが、まさか芝居をやるとは。自由だなあ。そして2人の表現フィールドはどこまでも広がるなあ。




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