JWP 94年8月21日・後楽園ホール大会



第1試合 デビル雅美 vs 矢樹広弓

今日の後楽園大会は、「THE BODY HEATトーナメント」決勝戦以外は、入場テーマで対戦カードがわかる仕組みになっていた。まず「第1試合・シングルマッチを行います。」とコールされ、かかったのは矢樹のテーマ。まあ、当然だろう、相手は能智か奥津かひょっとしたらキューティーかなどと思ってたら、かかったのはあんた、何とデビルさんのテーマ。今日の観戦集中力はここで切れた。いずれは勝てるぐらいにならんといかんとはいえ、今の矢樹のキャリア・体格・技・気迫のどれをとってもデビルと勝負なんかできるわけがない。事実、デビルは冷たくつぶしにかかることもなく、矢樹に「やらせて」おいて10分ちょうどでパワーボム連発フォール。なんちゅうかなあ、「善戦健闘」にもならんよな。デビルも試合中「矢樹!それで終わりか!」と叱咤してたけど、ほんとに限界がすぐ見えちゃったよな、この試合。応援する気も失せるわ。


第2試合 KAORU vs キャンディー奥津

KAORUのテーマが鳴っても、ほとんどの人は誰だかわからず。


第3試合 キューティー鈴木&ボリショイ・キッド vs ダイナマイト関西&能智房代

第4試合 THE BODY HEATトーナメント決勝戦
福岡晶 vs 尾崎魔弓

決勝戦は予想外の尾崎vs福岡の組み合わせ。だいたいデビルが昨日尾崎に負けたりするから第1試合のようなカードになるんだ。(八つ当たり)そしてまた尾崎はトーナメント決勝というのにいつものヒール・パターン。この人はいったん「この試合はこういうテーマで行く」と決めたら周りがどうであろうと変えない人のようだ。福岡の痛めたヒジに集中攻撃等ラフ一辺倒。これで勝てばかっこうもついたが、結果はエビ固めでフォール負け。2カウント・フォールマッチのうえ、カウントが微妙だったとはいえ、一応優勝は福岡。このトーナメント、1回戦が一番よかったんじゃないか?試合後、各マスコミを代表して週刊ゴングの小佐野編集長と週プロの宍倉次長がリングに上がって表彰、ということだったが、優勝トロフィーを福岡に渡した小佐野はよいとして、宍倉は突然「敢闘賞」をこのトーナメント1回戦敗退の矢樹に。矢樹本人も「聞いてないよ。」とばかりに目を白黒させてリングに上がるが、この表彰は事件だよなあ。そこまで尾崎が嫌いか週プロ!


8月28日・東松山大会



今日の場所は「東松山市下唐子特設リング」。チケットに地図はついているものの、全く見当がつかない。仕方がないので午後3時開始というのに0時過ぎには家を出て、とりあえず東武東上線に。1時発の急行に乗って1時間、ようやく最寄り駅の武蔵嵐山(らんざん)駅に到着。さてここからが問題だ。地図を見ながら歩いて行くと、程なく嵐山町から東松山市に入る。地名も「上唐子」とある。どうやら方向は間違ってなかったようだ。しかし、地図上の目印がどこまで行っても見当たらない。地名の表示も「上唐子」のままで、「下」にはなかなかたどり着かない。国道254号線を歩くこと約30分、やっと案内図と地図上の目印を発見。曲がり角から入っていくとそこはすっかり田園風景。ショウリョウバッタの跳ぶ「キチキチ」の音もする。その中をさらに10分も歩くと原っぱに青のビニールシートで囲まれた一角が。いやあ、凄いとこでやりますねえ、JWPも。みちのくより凄いよこりゃ。全女もよく野外特設でやってるけど、原っぱの真ん中というのはあるんだろうか。
リング上には蝶は飛ぶわコオロギは跳ねるわ、当然音響施設などないからテーマソングはラジカセで音割れまくり。でも場外フェンスもないとこで1列目の真ん中だったから観戦・写真撮影には絶好。カメラマンも榎本氏たった1人。他のリングサイド1列目はすっかり出来上がったオヤジ達。後楽園ではとても聞かれない野次も飛ぶ飛ぶ。後ろでは少しはプロレスを知ってる若い者が年寄りに選手名・技の名前を間違って教える。ほのぼのといえばこれ以上ほのぼのした光景もない。が、よく新日本の田中リングアナなどは、醒めた後楽園の客より田舎の会場の客がいいなんていうけど、田舎もマナーの悪さはどうしてどうして。試合後なんか、いい大人たちが何度注意されてもリングを触りにくる。選手触らないだけでもマシかも知らんが、結局女子の団体だから誰も注意しないだろうというナメた態度(事実山本代表が注意に走ってた)以外の何物でもない。

試合?試合はですねえ、福岡が第1試合からうまく盛り上げ役をやったのが印象に残ったかな。キューティーは菅生相手にほとんど大技を使わずに、最後もフットスタンプで仕留めたためウケ悪し。デビル・関西がらみのタッグ2戦(2vs2のあと4vs4の連戦)は文句なし。矢樹は最後の8人タッグのみの出場、一本背負いは計7回は見せたが(24日の武道館で1回しか出せなかった憂さ晴らしか、狂ったように投げまくっていた。特に奥津がその犠牲者。)、スタミナ切れをデビルに見抜かれ乱戦の中ライガーボムでフォールされる。おいおい、菅生の方がまだデビルに対して気迫むき出しでぶつかってるぞ。もっと攻撃的に行かなきゃ。(メインのカードはデビル、キューティー、ボリショイ、奥津 vs 関西、尾崎、菅生、矢樹)



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