94年9月15日・博多スターレーン大会



15日朝5時起床、7時8分東京発の新幹線に乗り、13時すぎ博多駅着。試合は15時から。


第1試合 能智房代 vs 矢樹広弓

矢樹は能智に苦戦。裏アキレス、ワキ固めで攻めてるうちはまだよかったが、途中バックドロップを切り返されて腰を痛め、一本背負いが出せず(雪崩式は2回も出したけど、これもまた「とりあえず」)じまい。結局能智の強引なウラカン・ラナ風エビ固めの前に久々の負け。ちょっとカベにぶち当たった感あり。パンチにこだわるのもわからんし、試合を自分が組み立てている様子もない。いつまでもひたむきだけでは(特に能智のように相手が組み立ててはくれない場合)やっていけないんだよなあ。18日も同じカードが組まれてるけど、どうなることやら。それにしても、山本代表!矢樹の試合中にリングサイドに張り付いてアドバイスをずっと送ってたな!お気に入りなのはわかるけどそれじゃあ能智がかわいそうじゃないか!平等に扱いなさい、平等に。(なんて心にもないことを)


第2試合 ダイナマイト関西&福岡晶 vs 尾崎魔弓&ボリショイ・キッド

この試合はよかったよなあ。何がよかったというのは覚えてないけど、よかったという記憶はある。(何だそれ?)


第3試合 長与千種 vs キャンディー奥津

奥津ドロップキックで先制、スリーパーで追撃をかけるが長与を追い込むまでには至らない。逆に長与のスリーパーで失神寸前。ランニング・スリーをかわしてジャーマンを見せたがそこまで。最後は一瞬のヒール・ホールドでギブアップ。我慢しなくて正解。


第4試合 スーパーヒール・デビル雅美 vs キューティー鈴木

スーパーヒールも通算5試合め。キューティーは相手の技を受けることには一定の評価があるが、相手の「個性」を受け止める点は果してどうなのだろうか?例により、時間をかけて入場するデビル。その目はすでにイッている。最初はアンダーテイカー風の動きを見せていたデビルだったが、場外戦に移るや「スーパーヒール」の本領発揮。チャーリーにキューティーの椅子を誤爆させるわ、キューティーを本部席にパイルドライバーで叩きつけると、そばにいて「目についた」千葉リングアナを椅子で強打するわ、哀れ千葉「のび太」リングアナは大流血で退場、以降のリングアナは山本代表が務めることに。大混乱のリングサイドを後に再びリングに戻った2人。キューティーも延髄ニー、フットスタンプで反撃するがスリーパーにつかまる。これは何とか逃げ延びたがその時もうデビルは「仕上げ」に入っていた。これじゃ「個性」を受け止めるも何もないよな。キューティーを引きずり回した末、セコンドについていた関西を指差し、「予告付き」スプラッシュ・マウンテン。3カウント後、関西も怒りのあまりリングに駆け上がり、デビルにキック連発。意外なところで18日・横浜の「前哨戦」となった。


9月16日・ベイサイドジェニー大会


22時45分博多駅発の夜行バスで朝7時過ぎ大阪着。昨夜の酒が抜けず、フラフラのままとりあえず朝メシを食うが、気分が悪い上に何もすることなし。
午後にはベイサイド・ジェニーがある(はず)の「天保山マーケットプレイス」へ。梅田から地下鉄で約20分、近頃流行りのベイサイド・エリア再開発プロジェクトで作られたビルで、噂の水族館「海遊館」などもある。そのビルの1階にベイサイド・ジェニーもあるわけなんだが、16時半時点ですでに開場待ちの列が出来始めていたのでそのまま並ぶ。その甲斐あって最前列で見れたんだけども、この会場だったらそこで見るよりは2階の方がよかったな。若手連中は遊んでたのかマーケットプレイスの本館方向から17時過ぎ会場に戻ってきた。(この時もなぜか、他のみんながファンの並んでいる正面入口から入ったにもかかわらず、一人だけ裏口から入る矢樹−この人はちゃんとしすぎというくらいちゃんとしている)一方、デビル・関西・尾崎・キューティーの主力4人はデビルによると「新幹線停まっちゃったのおー」ということで18時にようやく会場入り。19時試合開始なのに大丈夫なんかいな。
19時になるといつもの試合とは違い、頭に包帯の千葉リングアナだけでなく、山本代表もリングに登場。山本代表の第一声は「こんばんわ、JWPの剛竜馬です。」、それに続いて千葉リングアナも「こんばんわ、相棒のジェシー・バーです。」これはウケた。(前回はすべったらしいけど)

第1試合 能智房代 vs 菅生裕美

  元気者・菅生は相変わらずパワー全開で能智を攻め立てる。でも序盤からパワー使いまくりではいつかは切れるんだよな。トップロープからの鮮やかなボディアタックで能智の勝ち。


第2試合 尾崎魔弓 vs ボリショイ・キッド

お次は尾崎とボリショイのシングル。この2人がやるとまあお笑いにしかならんわな。試合後のマイク・アピールはというと「尾崎、強くなったな。(笑)」「もう1回やろう、今度は負けた方がヘア・ヌード出すって条件で。(笑)」すると尾崎はボリショイにポージングのコーチをして、「私のヘア・ヌードは高いよ。」(これはウケず)と言い、帰ってしまった。


第3試合 KAORU&福岡晶 vs キューティー鈴木&キャンディー奥津

20分を越える激闘はキューティーがジャーマンを放った際に足首をひねり以後救出に入れず。そしてキャンディーが捕まり、福岡→KAORU(×2)のムーンサルト競演をモロに食ってフォール負け。


第4試合 デビル雅美、キューティー鈴木、尾崎魔弓、キャンディー奥津 vs ダイナマイト関西、福岡晶、能智房代、矢樹広弓

ファイナルマッチは定番の8人タッグ。移動は一緒でもリングに立てば敵同士。関西の狙いはデビルのみ。デビルもこれを受けて立つ。両者あくまで目指すは18日の頂上対決。逆にこういう要素があったばかりにいつもの8人タッグのような色は出てなかった。最後は負傷のキューティーが乱戦を制するドラゴン・スープレックスで矢樹をフォール。最近こうして矢樹が唐突にフォールとられるケースばっかり見せられるなあ。技自体は文句なしだったけどさ。この辺も矢樹が壁に当たってることを示すひとつの現象か。21時ちょっと前に試合は終了。そして翌朝8時前東京駅着。


9月18日・横浜文化体育館大会


連戦の掉尾を飾るは横浜文化体育館大会「Thunder Queen Battle In Yokohama '94」。今年は対抗戦に頼らない「純血」興行(長与・KAORUはいるが)での満員を目指したが、それには届かず。内容的には、対抗戦の「刺激」には叶わないものの、現時点でのベストを見せてくれたかな、という感は、直前2試合を見たこともあって、まあしなくもない。歯切れが悪いのは、マッチメーク的には層の薄いJWPには仕方がない部分があるせい。

試合前のあいさつはキャンディー奥津。しかしあいさつもそこそこに今日対戦の尾崎に向かい、「尾崎!今日は絶対お前にかいてやる!」(笑)いったい何を言おうとしたんだキャンディー。尾崎も笑うのみ。


第1試合 矢樹広弓 vs 能智房代

3日前の博多大会と同じカードとなったオープニング・マッチ、前回と違い「いい試合」になった。恐らく両者とも、「いい試合」にしようと心がけたのであろう。結果は矢樹得意の回転十字固めの態勢から前方回転エビ固め、から数回エビ固めの応酬があったあと、結果矢樹が強引に押さえ込み、能智に雪辱。しかし今日も腰は痛そうであった。


第2試合 コマンド・ボリショイ vs 菅生裕美

地元の菅生はボリショイ相手に椅子まで使って攻め込んだものの、ムーンサルトの前に憤死。


第3試合 尾崎魔弓 vs キャンディー奥津

奥津が尾崎に挑んだが、尾崎は終始余裕でこれをかわし、テキーラサンライズで完勝。キャンディー「かく」ことできず。


第4試合 長与千種&KAORU vs キューティー鈴木&福岡晶

「GAEA JAPAN」の初披露となるこのタッグマッチは、キューティーの気合がカラ回りに終わり、福岡が長与のランニング・スリーでフォール負け。


第5試合 JWP認定無差別級選手権試合
ダイナマイト関西(王者)vsスーパーヒール・デビル雅美(挑戦者)

この試合、お約束でまたも千葉リングアナがスーパーヒール・デビルに流血させられ退場する等大変荒れた試合になったが、デビルが8月8日同様に関西の攻めのスキをついてコーナートップからの雪崩式ギロチンの変形で関西を押さえ込み、タイトルを奪取した。しかし、これはムタのIWGP奪取とほとんど同じ事情であり、デビル雅美がタイトル保持者となるのか、スーパーヒール・デビルのみがタイトル防衛戦を行うのか、それともこんなタイトルには意味を見いださないか、これは今後の発表が待たれるところである。それにしても関西がデビルに連敗するとはな。スーパーヒール・デビルは長与も止めて関西も止めて、あと誰が挑戦できるんだよ?あと8月24日時点で11月20日の「V☆TOP WOMANNトーナメント」の「JWP代表」の指名を受けた関西の今後はどうなる?デビルの出場(特別推薦ワクで)はあるか?



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