JWP 94年11月4日・KBSホール大会



またも行ってしまった京都まで。今回はデビルvs関西の今年3度目の対決が目当て。夕方に突然今日のうちにバスで出発することを思い立ち(行く決心は月曜にはついていたのだが)、切符を手配し(何とか1席だけ空席があった)て京都行きのバスに乗らんと東京駅へ。京都まで約8時間。寝れないなあとか思ってたら0時すぎには墜落睡眠に陥り、次に起きたのは4時すぎだった(そのあとまた寝たが)。結構寝れるもんだなあ。バスって。
さて京都に着いた。でも時間は午前6時前。朝飯食う場所すら駅前にはない。仕方がないので会場のKBSホールを探しに行く。「地下鉄丸太町駅から徒歩3分」とチケットにはあるが、それは多分関西が歩いての話なのであろう、全く着きゃしない。10分近く歩いたろうか、ようやく建物を発見。平日でもあり、まだ当然誰も並んでいないので、近所の喫茶店でモーニングを食うが、まずい。寂しい。コンビニを探して次の駅まで歩くと、どう考えてもこっちの方が近い。謎だ。週プロを買って戻る。時間は8時。まだ誰もいない。またコンビニで時間つぶす。9時に戻ると人がいる。行ってみるとJWPの会場ではよく見かける「矢樹コーチ」だった。向こうから話しかけて来たんで、とりあえずお知り合いにはなる。一緒の人間応援してるんだ話が合わないわけはない。建物前にいても仕方ないので、ロビーに上がる。まだ選手も到着していない。

昼飯を外に食いに出た以外は、結局当日券発売開始時刻までKBS前でぼーっと時間を過ごしてしまった。平日というのに何してんだろうなあ、なんて疑問は東京に置いてきた。16時半に当日券発売、18時開場。次の京都大会のチケットも押さえ(また行くのかおい!)、立ち見の最前列に陣取る。


第1試合 菅生裕美 vs 外山寿美代

さあて待ちに待った試合開始。前日突然復帰(昨年8月15日以来)した外山と菅生が第1試合。負傷原因のヒザを集中して攻撃され苦しむ外山。結局ミサイルキック3連発でフォール負け。やはり復帰後の道は厳しいものになりそうである。ちなみに菅生はプロ入り初勝利。


第2試合 キューティー鈴木 vs 矢樹広弓

カード変更によりキューティーvs矢樹が実現(なんと初対決)。矢樹のあばらはまだ完調にはほど遠い。特に投げ技を食うとまさに悶絶状態。しかし今日の矢樹はここからがちょっと違った。キューティーがとどめに、と狙ったフットスタンプをかわすと(これ食らってたら再度欠場だ)、珍しく大声で気合を入れ一本背負い。さらにボディクロスと気迫の反撃。しかしキューティーの危険なバックドロップでその流れも止まる。その後も再三のピンチを2カウントで返すものの、最後はダイビング延髄ニーで3カウント。くやしいなあ。途中で写真撮るのもやめて「矢樹コール」やっちゃったよ。


第3試合 KAORU&福岡晶 vs キャンディー奥津&尾崎魔弓

そろそろ27日に向けて尾崎&福岡組でやらなくていいのだろうか?この辺も薄い選手層でカードがマンネリにならないようにするのは難しいところなんだろうな。


第4試合 ダイナマイト関西 vs デビル雅美

そしてファイナルマッチ、デビルvs関西。ここ京都は言わずと知れた関西の地元。20日の日本選手権に向けて関西は負けれるわけがない。ではデビルさんはそんな関西に勝ちを譲ってくれるかと言えば、そんなことはちっとも考えちゃあいない。やはり自分の力でやるしかないのだ。が、そんな関西の気合は序盤からカラ回り。場外戦を仕掛けてもデビルには返されてしまい、得意のキックもペースチェンジに役立たない。そして8・8、9・18の2度とも勝負の分岐点となったコーナートップ上での争い。これをまた関西は制されてしまう。9・18のフィニッシュとなった雪崩式のギロチン、ダイビング・ギロチンを連続で食ってしまう。これは返すが、逆に仕掛けたスプラッシュ・マウンテンはデビルに返される。垂直落下バックドロップでもフォールができない。2度目のスプラッシュ・マウンテンはデビルがロープを蹴って不発。そして再度デビルがギロチンのチャンスにトップロープへ。ここで関西は「最終兵器」を出してきた。デビルの体勢を裏返して雪崩式の通天閣スペシャルへ。デビルも必死に抵抗するが、ついには差し上げられ、新兵器(ブラックタイガーはすでにやってるけど)のエジキに。さすがにデビルも返せず。関西は見事故郷に錦を飾り、デビルとの今年のドラマに終止符を打った。が、関西自身の今年のドラマが終わりになったわけではない。最終回は11・20、東京ドーム大会だ。


11月6日・後楽園ホール大会



第1試合 外山寿美代 vs 菅生裕美

外山、菅生に雪辱。4日には出せなかった河津落としからノド輪落としの必殺パターンでフォール勝ち。


第2試合 KAORU vs 矢樹広弓

矢樹はKAORUとの初対決。アバラを傷めている矢樹にムーンサルトが来たらどうなるか、と思ったが、優しいKAORUねえさんはムーンサルトではなくダイビングヘッドバットをフィニッシュに選んだ。矢樹の気迫もだんだん板に付いてきたが、ケガ直さんことには仕方ないなあ。


第3試合 キューティー鈴木 vs キャンディー奥津

セミファイナルは急遽実現キューティー鈴木vsキャンディー奥津。場外プランチャで後頭部を打ち、15カウントで奥津にムリヤリ引きずり上げられたキューティー、さらに奥津のジャーマン7連発をくらって万事休す、と思ったらこれを返す。さらにおぼつかない足でコーナーに上ったところを雪崩式ノーザンに切って取られ今度こそ終わりか、と思ったらこれも返す。そして起死回生のドラゴンから必殺・延髄ニーで大逆転のフォール勝ち。個人的には今日のベストマッチに挙げたいな。ほとんどの人は次のメインを挙げると思うけど。


第4試合 尾崎魔弓&福岡晶 vs デビル雅美&ダイナマイト関西

そしてそのメイン。11・27でJWPタッグ王座挑戦者決定戦に臨む尾崎魔弓・福岡晶組の試運転の相手は元王者、ダイナマイト関西&デビル雅美組。福岡のムーンサルト式フットスタンプが関西のどてっ腹に決まり、金星かと思われたが、最後は尾崎がつかまり、デビルのヘルプで4日のフィニッシュとなった雪崩式通天閣スペシャル(「ダイハード・関西」と命名された)を敢行、これがフィニッシュに。やはりこのコンビは強すぎる。それにしても今日の試合、実際に始まるまでこんなカードが組まれていたことさえ忘れていたし、現実に組まれたカードも負傷欠場者が多くて(プラム、ボリショイ、能智)変更になったが、終わってみるとクオリティの高さはさすがJWPといえるものであった。

JWPの魅力は約10人という少ない人数のため、まるでドラマの登場人物を見ているかのように各人の動きに着目ができるところと、デビルを含めた各人がまだ成長途上だから、同じカードでも組まれるたびにこっちに与えるものが違うところだ、と思う。



観戦記INDEXへ。