JWP 94年11月27日・東京テレシアター大会



メインのJWP認定タッグ選手権挑戦者決定戦は尾崎がキューティーをテキーラ・サンライズでフォールして、尾崎&福岡組が次期挑戦権を獲得(日時・場所は未定)。でも今日のような試合内容だと不安だなあ。対抗戦はリングに上がってみなけゃ何が起こるかわからんけど。

セミのKAORU vs デビルは予想外(と言っては失礼かも知れんが)の熱戦となり、KAORUが途中古傷のヒザを攻められて苦しむも、ムーンサルトであわやデビルをフォールというところまで追い込んだ。最後は延髄ギロチンで沈んだが、さすがGAEAの第二の女と言われるだけはある。

一方GAEA第三の女・ボンバー光はダイナマイト関西の前に何もできずにバックドロップ1発で爆死。5年のブランクのあとの実質再デビュー戦で相手が関西なのだから当然といえば当然なのだが、長与も試合後ケリを入れてたし関西もマイクせ「あんた何が変わったん?ファンは『ボンバー、ボンバー』言うてくれてるけど、あんた自身はボンバーになりきってない。もう一度レスラーになってから来い!」とゲキを飛ばした。

GAEAのエース・長与は復帰の能智と組んで矢樹・菅生と当たったが、これはJWPの新人(といっても次の試合では下がデビューする)三人の実力査定マッチみたいなもの。そういう意味でいうと、長与のおメガネに叶うような選手は今日はいなかったな。


12月4日・後楽園ホール大会



第1試合 天野理恵子vs宮口知子
第2試合 能智房代vs久住智子

JWPも新人3人(宮口、天野、久住)がデビューし、今日の試合はGAEA勢3人を含む16人で6試合が行われた。デビューした3人の試合は、というと、さすが練習生7人の中から選ばれただけはある、動きにムダがなく、受け身がうまく、柔軟性もある者ばかり。1年前の矢樹並とは言わないが、菅生やちょっと前の能智よりも立派に試合として見れる。(特に新人同士の第1試合がきちんと成立したのは偉い。)


第3試合 キャンディー奥津 vs 外山寿美代

かつての名勝負、奥津vs外山は外山欠場の間に奥津がどれだけ伸びたかを外山が身体で思い知る試合となった。見るからに、昔も食らったであろう技を食らった外山の顔に「こんなはずじゃない。」という色が浮かんだ。それは恐らく技を食らうたびにどんどん鈍くなる自分の動きへの落胆もあっただろうし、「奥津の技がこんなに強烈だったとは」という意外さもあっただろう。しかし悲しいかなこれが現実である。かくも大きく2人の差は開いてしまった。特に何も銘打たれることなく「定期戦」でさりげなくこのカードが組まれた理由はここにあるのかな。


第4試合 尾崎魔弓 vs ボンバー光

今日のボンバー。ゴング前から尾崎に突っかかるが、尾崎いなして自分のペースに。体を使った技はさすがに効きそうだが、5分を過ぎるとまたもスタミナ切れ。最後は珍しい半ひねりの回転セントーンで尾崎がピン。GAEAファン(?)からは同情の拍手が沸いたが、山本代表は厳しい顔をしていた。


第5試合 デビル雅美&矢樹広弓 vs 長与千種&菅生裕美

一方、デビューしてほぼ1年を迎える「先輩」矢樹・菅生はどうかといえば、今日は菅生が長与と、矢樹がデビルと組んでセミファイナル。この2人も新人が1年でここまで伸びるものだろうか、と感心させる試合を見せてくれた。矢樹は場外で長与からボディスラムを食らい、悶絶してしまったかと思いきや、気合を入れて長与に殴りかかり、場外で一本背負い→逆十字、さらには裸絞めでエプロンに釘付け。じゃあその間に菅生がデビルに抑えられたかといえばさにあらず。パワーボム2発を返し、ギロチンをかわし、ついには形勢を逆転して、矢樹の裸絞めから脱出した長与につないだ。その後、まだまだドラマは続く。長与とデビルのスリーパー合戦のあと、長与が矢樹にパワーボムからランニング・スリー。これはデビルがカットして両者場外転落。ほとんど失神状態の矢樹を菅生が抱えてコーナートップへ。これもデビルがカット。その間に矢樹は自らに気合を入れ、復活。菅生に雪崩式の前方回転エビ。これが崩れるやすかさずヒザ十字。菅生たまらずマットを叩いてギブアップ。「サブミッション・クイーン伝承」(トークショーのタイトル)に呼ばれたのはダテじゃない。長与もデビルとの舌戦のあと、マイクでこの両者を褒めたたえる。27日のテレシアターとは格段に違う、素晴らしい一戦だった。


第6試合 福岡晶&KAORU vs ダイナマイト関西&キューティー鈴木

現在のJWP最強タッグ、福岡&KAORU組は今日は関西、キューティー組も必勝パターンのムーンサルト式ダブルインパクト(なんかいい名前はないのか、これ?)で破る(キューティーをフォール)。誰が止める?



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