JWP 96年4月7日・横浜文化体育館大会



いかな1列目とはいえ1万円は高い〜と思いつつ行ったら実は1列目ではなく本部席の後ろ。ひえー。


第1試合 菅生裕美 vs 能智房代

まずは菅生の引退試合。相手は能智だが、これが先週の長谷川の時とは逆の意味でどこが引退試合?というもの。つまり「プロレスに限界を感じて引退」する菅生と能智が全くのいい勝負なのだ。たとえば10分1本勝負だったから最初っから決着付けるつもりはなかったと言うことができるかもしれない。しかしその割には能智も大技爆発なのだ。じゃあ菅生が最後だから頑張ったのかと言えばさにあらず。全くいつもの菅生であった。こりゃあまずいよ能智も。下にさえ勝ってればいいってもんじゃないんじゃないの?結局試合は菅生のジャーマン3連発を能智が返したところでタイムアップ。そのあとの引退セレモニーは長谷川ほどの派手さはないものの、それなりに「いい」セレモニー。


第2試合 キャンディー奥津 vs さぶろう

テープを片付け終わった後の第2試合はそろそろ本格復帰にかかろうかというキャンディー奥津の3戦目。テーマ曲も当初の予定通り「Jungle Boogie」に変更。さぶろうのお笑い路線に対し「やめてやめて!」とか「カメラさん、いい?」と言って変な顔攻撃したり、「このユデダコ!」と叫んで攻撃したりとちょっと芸の幅を広げてきたが試合はどうも無駄にジャーマンを出しているような気が。最後は久々のローリングジャーマンにトライしたものの崩れ、くやしさ任せのとどめのジャーマンで勝利。5/6博多ではいよいよ矢樹とのジュニア王座決定戦に臨む奥津だが、どんなもんだろう?


第3試合 宮崎有妃 vs 本谷香名子

正直「またぁ?」の本谷vs宮崎、だったのだが今日のこの一戦はレベルが違った。これだけ高度な技の切り返し合いができるのかこいつら。ずっと見てるもんだなあ。で、最後は以前「変形吊り天井」とされた本谷の新技。要するに相手の足をたたんで自分のヒザを背中に押しつけ、さらにフルネルソンに固める複合技。本谷も順調に伸びてるよなあ。3/31で負けた悔しさを5/18にぶつけてくれい。


第4試合 コマンド・ボリショイ vs 天野理恵子

これも「またまた」のコマンドvs天野。本部席には尾崎。最初からラフムードではあったが、コマンドのロープくぐり(なんでコマンドでそれやるのかな?)を天野が邪魔したためコマンド激怒、リング下に置いてあった鉄パイプで天野の頭を強打、天野は大流血に。う−ん、やっぱり女子の流血は見てらんない。しかし試合は続く。しかもコマンドの一方的ペース。時折天野が関節技で反撃するが極めるまでには至らない。「これで終わり」の雪崩式ピコバスターも返し、ワキ固めに出るが逆にクルック・ヘッドシザースに極められ無念のギブアップ。しかし本部席にいた尾崎は健闘の天野の手をひいて(おぶってやれよ)控室に。認めてあげたという意味なのだろうか?


第5試合 エステル・モレノ&矢樹広弓 vs キューティー鈴木&福岡晶

まずはエステル・矢樹の異色コンビとキューティー・福岡の対戦。福岡は病み上がりという感じを見せず元気に飛ばす。エステルもうまく矢樹を使って試合を組み立て、さらに絶妙な日本語(「何もしてないよー」)で会場を沸かせる。矢樹のプランチャ・スイシーダとエステルのケブラーダの連弾は見事。最後は矢樹がキューティーの延髄ニー→福岡のライダーキックの前に沈んだが、なかなかの好勝負であった。


第6試合 デビル雅美&宮口知子&久住智子 vs 長与千種&加藤園子&里村明衣子

セミはデビル組vs長与組の6人タッグ。ゴング前から大乱戦。デビルも長与も若造に対して手加減なしの攻撃。しかし元気さはやはり里村・加藤の方が上かなあ。試合は久住が返し技でモノにしたが、GAEA勢の方がよかったな。デビルvs長与のシングル戦に向けてのアピールなどはなし。


第7試合 ダイナマイト・関西&井上貴子 vs 尾崎魔弓&井上京子

メインは「テーマなき」と言われたタッグマッチ。が、やっぱりこうして見るとこれは「豪華カード」。しかも貴子と京子はJWPにない「一発の重さ」を持ってきてくれた。これは豊田じゃあ無理。いいかげんセミでもう満足したよ、という感じだったがさらにこのメインが超ハードな試合。スプラッシュとノド輪の合体、ナイアガラ、テキーラ、そしてダイハード関西とノド輪の合体。これも京子が必死にカットしたがさすがに尾崎に余力はなく貴子の顔面パンチでフィニッシュ。凄かった。


試合後山本代表が「今日はよかったでしょ?」と声を掛けてきた。プロデューサーとしても今日のは自慢の出来だろう。もちろんこっちにも不満なぞあるわけがない。モトは取らせていただいた。



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