JWP 12/28 後楽園ホール大会



22日の試合を欠場した2人のうち、奥津は5分エキシビションで復帰、コマンド・ボリショイは今日も欠場。グッズ売り場は大盛況。だが客入りは6時半の開始時点ではまだ8割。(最終的にはほぼ満員というところまで行ったが)


第1試合 久住智子 vs 大隅沙理

96年唯一の新人となった大隅のデビュー戦。橋本、宿村も応援に来ていた。試合開始からの元気のよさは久住の逆エビで止められてしまうが、大隅はただものではない。ロープに振っての飛ばないヒップアタック、「サリーちゃんV」を連発。会場を沸かせる。惜しくも3発目をキックで潰され。直後のミサイルキックで5分15秒のフォール負けに終わったが、いきなり凄い(?)試合を見せた。しかもこれでは終わらない。マイクを千葉リングアナから受け取るや、「尾崎さん、私は、今日、やっとデビューできました。私は、ずっとOZアカデミーに入りたかったんです。尾崎さん、OZアカデミーに入れてください!」と入学希望。おお尾崎が珍しく試合を見にきてたのはそういうわけかと思っていると、天野が横からマイクを奪い、半分笑いながら「おめえ、2年早いんだよ。」すると大隅、「どーもすいませんでしたあ!」ネタかよ、おい。なんちゅうデビュー戦だ。「2年」って半端な数字は何?

久住(5分15秒 体固め)大隅


第2試合 さぶろう引退試合(5分一本勝負)
さぶろう vs キャンディー奥津

ムードは一変し、第2試合はさぶろうの引退試合。久しぶりに見るさぶろうはまさに「正装」。相手は第1回ブルースターカップ優勝戦の相手・キャンディー奥津(当時は奥津智子)。5分のエキシビションということで、すべてを見せるというわけにはいかなかったが、キャラクターや技(5分タイムアップ直前に河津掛けを始めたため、3連発終わるまでゴング鳴らさず)を披露して、さぶろうの現役最後の試合は終わり。仁義を切るや、「今日を最後に長い旅に出ようかと思います。道中見かけることがあったなら、気軽に『さぶちゃん』と声を掛けて下さい。」と。

さぶろう(5分 時間切れ引き分け)奥津


第3試合 能智房代引退試合(5分一本勝負)
能智房代 vs キューティー鈴木

第3試合、今度は能智房代の引退試合。こちらも5分一本。キューティーが初っぱなからドラゴン、延髄ニーを浴びせる。そこから能智の最後のがんばりが始まる。キューティーのフットスタンプ2連発はあわやフォール、というところであったが、それを返し、セントーン、雪崩式サイドスープレックスまで出したところでタイムアップ。

能智(5分 時間切れ引き分け)キューティー

引き続いて2人の引退セレモニー。まずは親族・関係者からの花束贈呈、能智には全女で同期だったASARI、椎名からも。そしてマスコミからの記念品贈呈。そしてJWP恒例の選手からの一輪ずつのバラのプレゼント。奥津はすでに涙。見てるこっちももらい泣きしそうになる。引退の10カウント・ゴングの後はもちろん胴上げ→落とし。最後にマイクを渡された2人があいさつ。能智は「いっぺんに2人いなくなっちゃいますけど、これからもJWPをよろしく。」さぶろうは「これからはそっち(観客席を指して)に行くから、これからもよろしく。」


第4試合 YEAR END TAG TOURNAMENT準決勝
尾崎魔弓&天野理恵子 vs プラム麻里子&矢樹広弓

リング上を埋めた花束と赤い紙テープが片づけられた後、YEAR END TAG TOURNAMENT準決勝へ。第1試合はプラム&矢樹vs尾崎&天野。先発はプラムと天野。やっぱりそうなるか。もちろん遺恨バチバチの試合ぶり。矢樹が入ってもこのムードは変わらず。10分過ぎ、プラムの雪崩式フランケンシュタイナーが決まる。尾崎のカットが遅れ、天野も肩は上げてなかったようだが、レフェリーのテッシー・スゴーは「2カウント」を主張。本部席のヤマモも立ち上がって「3じゃないか?」のアクション。スゴーこれは明らかにミスジャッジだぞ。この運命の一瞬を境にプラムの動きがガクンと落ちる。矢樹もたまにフォローには入るものの基本的にはなぜかプラムに任せきり。終盤集中攻撃をくらうシーンでは「見捨てた」ようにも見えた。結局天野が矢樹をうまく場外に連れだした間に尾崎がパワーボム、ピラミッドドライバーを決めてフォール勝ち。うーん、あそこで3入ってれば面白かったのになあ。やっぱり矢樹&プラム組はうまくいかなかったなあ。

尾崎(13分20秒 ピラミッドドライバー)プラム


第5試合 YEAR END TAG TOURNAMENT準決勝
デビル雅美&本谷香名子 vs 福岡晶&エステル・モレノ

続いてはデビル&本谷vs福岡&エステル。1回戦はうまいこと勝ち上がった福岡&エステル組だが、本谷をうまく使ってデビルさんが勝ちにくる、というパターンのデビル組の前には通じず。福岡がスタミナ切れかコーナーでヘタり込む間に、デビルが捕まえたエステルの後頭部にコーナートップから本谷がカナロケット。続いてライガーボム2連発でデビルがエステルをフォール。デビル組の完勝。

デビル(11分20秒 エビ固め)エステル


休憩後、インフォメの前に96年度観戦王の表彰。1位は101興行中69回観戦のゴーゴースゴーこと古澤さん、2位は67回観戦の前年度観戦王の森田さんだったそうで。それぞれファンであるプラム、菅生のテーマ曲で入場、同選手(レフェリー)から記念のメダルを授与される。


第6試合 スペシャルマッチ
ダイナマイト関西 vs 元川恵美(IWAジャパン)

セミファイナルはダイナマイト関西vs元川恵美。どんな試合になるかなあ、と思ったが、入場する関西の顔が笑ってる。これは受けに回るな。予想どおり、関西はラッシュをかけず、まずは力比べ。両手でも関西の片手を押し返せない元川は「もー!力では勝てないっ!」と叫んでドロップキック連発。しかし関西は倒れず。逆にキックからサソリ固め。「痛くないもん!」と叫ぶ元川に関西は「ほー、そんなら痛くしてやろやないけ!」とサソリの体勢のままウサギ飛び。ラリアットで吹っ飛んだ元川、これで終わりかと思われたがスプラッシュマウンテンをスリーパーに切り返し、さらに後頭部に噛みつき。「噛みつきも攻撃のうちっ!」そしてミサイルキック連発。「関西、どーした?」と声を掛けるスゴーレフェリーに関西は「どーしたもこーしたもあるかいボケ!」。元川はさらに「笑顔で年越し!」と叫んでトラブルクラッチへ。すごいオリジナリティーあふれるアピール。しかしこれは関西あっさり跳ね返す。関西のバックドロップが決まり、元川グロッギー。そのままフォールに行くかと思いきや関西は元川に影響されたか「今年もこれで終わりなんで」と前置きしてスプラッシュマウンテンに。初体験の元川、垂直にマットに突き刺さって3カウントを聞いた。

関西(8分13秒 スプラッシュマウンテン)元川


第7試合 YEAR END TAG TOURNAMENT決勝戦
尾崎魔弓&天野理恵子 vs デビル雅美&本谷香名子

関西は控室に戻らず、ASARIらの座ってる席の隣に座ってYEAR END TAG TOURNAMENT決勝を見る態勢に。そして決勝戦、尾崎&天野vsデビル&本谷。まさに互角の試合、特に天野と本谷が熱い戦いを繰り広げていたが、チームプレーではやはりOZの方が上。デビルがトップロープに登るや、天野が本谷を寝せ、尾崎がその上にデビルを投げ捨てる。まさにデビルのローリングギロチンが本谷に決まった形。さらに本谷をズン前で天野にぶつけようとしたデビルを途中で止め、パワーボムさせる。尾崎は天野にデビルを捕まえるように指示し、固定したところに裏拳4連発。そして天野が本谷を仕留めにかかるが、本谷はラ・マヒストラル!これが決まれば見事な大逆転であったが天野返す。そして背面からの飛びつき腕ひしぎ十字固めで本谷からギブアップを奪い、トーナメントは尾崎&天野組が優勝。

天野(15分36秒 腕ひしぎ十字固め)本谷

マイクを取ったデビル、「ニューヨークに行ったら(山崎)五紀によろしく。それからさあ、来年タッグに挑戦するのも考えてよ。」尾崎は「はいはい、デビルさん。考えといてあ・げ・ま・す。」

全試合終了後、全選手がリングに上がり年末のあいさつ。なんか盛り沢山の興行だったが、最後もJWPらしい締めだった。でも来年からどうなるのかなあ。人間減っちゃって。



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