JWP 97.3.9 後楽園ホール大会



矢樹の引退試合ということもあり、指定席は完売、立見も朝から凄い列をなしていたらしい。
12時40分、少し遅れて開始。入場式では特にあいさつなどなし。


第1試合 キャンディー奥津 vs 大隅沙理

入場するや、奥津の入ってくる青コーナーに上る大隅。奥津はそれをよけてリングイン。しかし大隅、そのままの体勢からスーパーサリーちゃんV!考えたな。しかし今日の奥津は小田原の時と違い、大隅に対し厳しい攻め。奥津は大隅の脳天にミサイルキック。しかしカウント2で自らブレーク。これを注意するテッシースゴー。奥津はスゴーを突き飛ばす。奥津は大隅にジャーマン。しかしスゴーこれを無視。そんなことするかあ?ならばと奥津はだるまジャーマン。スゴー今度はカウントを入れ、奥津の圧勝。

奥津(3分 だるま式ジャーマンスープレックス)大隅


第2試合 キューティー鈴木&本谷香名子 vs 福岡晶&宮口知子

7日にはあんなに調子の悪かった福岡のヒザが今日はなんともない様子。凄いなあ、ほんと。福岡はキューティーを挑発するが、キューティーは受け流す。福岡の技も受けない。闘いの矢面に立つのは宮口と本谷。本谷の体を使った技は今日も強烈。ダイビング・セントーンで2カウント、カナロケットで2カウント。宮口も反撃に出るが、福岡のムーンサルトアタックは宮口に誤爆。すかさずキューティーは福岡を場外に叩き落として本谷をフォロー。カナ・マヒストラルは福岡が何とかカット。キューティーは福岡をロープ際にしがみついて固定。その間に本谷が宮口をトップロープからのカナローラーでピンフォール。

本谷(18分26秒 片エビ固め)宮口


第3試合 尾崎魔弓&天野理恵子 vs プラム麻里子&コマンド・ボリショイ

天野が10分経過くらいから妙にスタミナ切れの様子。尾崎はこれを気遣いながらプラムを場外に引き回す。しかしコマンドに捕まる尾崎。プラムが突然イスを持ち出し、トップロープからニュージャックばりのダイビング・チェアショット。さらに尾崎をイスの上にDDT3連発。一旦尾崎はイスを取り上げて形勢を逆転するが、青コーナー上の争いからコマンドの雪崩式裏投げ、さらに裏投げでイスの上に落とされ、場外で戦闘不能状態。孤軍奮闘する天野。コマンドとプラムの猛攻が続くが、これをすべてハネ返す天野。そうこうするうちようやく尾崎が蘇生、裏拳と顔面パンチの連打。しかしコマンドはさらに尾崎に裏投げ、プラムはトップロープから尾崎の後頭部にレッグボンバー。プラムがジャーマンを狙うその瞬間、尾崎の裏拳がプラムを狙い撃ち。さらにもう一発。最後は麻里子スパイクでプラムをフォール。よほど嬉しかったのか尾崎はマイクを取って「天野ありがとう!」お約束の万歳三唱も久々に。

尾崎(23分34秒 片エビ固め)プラム


第4試合 JWPジュニア選手権
久住智子(王者)vs 矢樹広弓(挑戦者)

そしてついにやってきた。時は13時52分。最後の「DASH!」が鳴り響き、挑戦者・矢樹が入場。矢樹のコスチュームはピンク中心のこの日初お披露目(つまりこの試合限り)のもの(右写真)。久住はいつものようにベルトを肩にかけて入場。矢樹の握手を拒否するように久住が先制攻撃。矢樹が一本背負いで攻守逆転。雪崩式の巴投げというとんでもない技を披露する矢樹。

ランセットアーチ(右写真)は投げっ放しだけでなく固め式も。しかし久住を押さえることはできない。久住は粘った末にダブルアーム式背骨折り。そして矢樹の背中に集中攻撃。強い。

矢樹が雪崩式一本背負い(右写真)で久住を投げるが、決定打にはならない。久住をトップロープに上げる矢樹。しかし雪崩式の後方回転エビ。後頭部を強打する矢樹。久住の雪崩式ダブルアーム、2カウント。さらにトップロープからブレーンバスターのようなサイドスープレックスのような変形スープレックス。これを矢樹は返せず、3カウント。久住が完勝防衛。矢樹は勝って返上・引退とはいかず。

放心状態の矢樹(右写真)。今日も久住はベルトを腰に巻かない。

久住(13分39秒 体固め)矢樹
※久住がジュニア王座防衛。

引き続き、矢樹の引退セレモニーが始まる。最初は気持ちの切替えがつかないような感じの矢樹であったが、意を決してセレモニーに臨む。後援会からの花束贈呈(外山寿美代からも)、マスコミからの記念品贈呈に続き、JWPならではの選手からの1輪ずつのバラの贈呈。BGMはもちろん「Dearest Days」。大隅はすでにボロボロ。久住も泣いている。天野も。天野が泣いているのを見て、こっちの涙腺もゆるみそうになる。奥津は今日はにっこり。福岡は矢樹の頬にキス。プラム、尾崎、キューティー、関西は矢樹を抱きしめ何か言葉をかける。そして10カウント。投げ込まれる大量の紙テープ。そして胴上げ(右写真)。お約束通り3回目はマットに落とされ、大の字の矢樹。最後は矢樹を真ん中にしてのひーちゃん'Sポーズ。すべてのセレモニーが終わり、ロープをくぐると、矢樹はリングをもう一度見やって、そしてリングを降りた。


第5試合 デビル雅美、福岡晶、キャンディー奥津、宮口知子 vs ダイナマイト関西、キューティー鈴木、プラム麻里子、本谷香名子

長い休憩後のメインはデビル・福岡・奥津・宮口vs関西・キューティー・プラム・本谷の8人タッグ。奥津と本谷が先発。前回の後楽園で痛い目に合わされた奥津はどうしても本谷に集中攻撃。しかし奥津の動きがいい。トップロープに飛び乗ってのミサイルキックも連発で出るし、とても腰が悪いようには見えない。本谷のダイビングセントーンの自爆から一気にデビル軍は攻めに出る。4人ダイビングヘッドバットを狙って各コーナーに上る。プラムが福岡を押さえる。残り3人が飛ぶが、本谷はこれをかわす。しかしここまでの攻撃でかなりのダメージを負っていた本谷はデビルのラリアットでコーナーまで吹っ飛ばされる。そこにプラムを蹴散らした福岡がライダーキック。これで福岡がピンフォール勝ち。

福岡(22分10秒 体固め)本谷

福岡がマイクを取り、「今日は最後まで観戦ありがとうございました。次の後楽園で必ずシングルのベルトを取ります。」と宣言。



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