JWP 7/18後楽園ホール大会



5時になると同時に会社を出て後楽園へ。5時半には特殊勢に合流。開場はちょっと遅れて6時5分過ぎ。まずはチケットの列に並ぶが、買いたいのは試合のチケットではなく8月10日のトークショー。それは代表が持っているということで列を離れ、代表を探す。例によって「通好み、ココ」という貼り紙の下で地道に自分のイヴェントのチケットを売っている。このチケット4枚と、20日の大阪のチケットを併せて購入。福岡は例によってトイレ前の一画でサイン会。客は少ない。「場所が悪いよ。」とボヤく福岡。みんなが背広姿で来ているのが「気持ち悪い」とも。

8月17日昼の部のカードが一部発表。アジャ&キューティーvs福岡&本谷、尾崎vs府川、天野vs前川(格闘技戦ルール)。全女全面協力だなあ。20日の武道館には逆にJWPが協力なのかな?

開始は7時。この時点では悲惨な入り。北斗出場でもこんなもんか?入場式はいつも通り、しかしダイナマイト関西欠場のため福岡が最後に入場。あいさつはなし。


第1試合 コマンド・ボリショイ vs 大隅沙理

大隅ほんとにやせた。ヒザは相変わらず痛そうだが、今日は気迫でなんとかカバー。相手がコマンドということもあって、お笑い全然なし。コマンドもシビアにワキ固めなどで大隅の腕を攻め、悲鳴を上げさせる。コマンドはさらに三角飛び片足キック、ミサイルキックと畳みかけ、大隅に何にもさせない。クロスボディをかわしてコマンドが場外に転落したチャンスに大隅はコマンドを追うも逃げられてしまう。リングに戻り、大隅「あー!」(で相手の気をあらぬ方向にそらす)から張り手。そしてようやくサリーちゃんV。3発目をコマンドは馬跳びでかわし、お返しの「あー!」から掌底一発でフォール。

コマンド(8分58秒 体固め)大隅


第2試合 プラム麻里子 vs 本谷香名子

本谷の左ヒザのサポーターが普段にも増して分厚い。また傷めてしまったのか?しかし試合は序盤から本谷が攻めて行く。ボストンクラブからリバース・カンパーナ。プラムは本谷のドロップキックをかわして早くも変形フィッシャーマン。そして腕攻め。本谷切り返し、DDT、カナバット連発。ミサイルキックからジャックナイフで固め、2カウント。本谷コーナーに飛び乗るが、プラムは下からドロップキック。プラムは本谷の顔面に低空ドロップキック3連発。本谷もかわして逆にセントーン3連発。本谷再びトップロープに。プラムは雪崩式ブレーンバスター。カウントは2.5。そしてプラムは本谷の傷めている左ヒザを狙ってビクトル投げからヒザ十字。本谷苦悶。なんとかロープエスケープ。本谷はロープに振られても足をひきずっている。しかしロープから返ると飛びつき前方回転エビ風のヒザ十字(カナ・キャプチャー)でお返し。プラムも古傷のヒザを攻められ苦しがる。プラムは場外エスケープ。本谷が「行くぞー」と叫び、「飛べ」という声が掛かる。でもまさか飛ばないだろうと思ってたらセカンドロープとトップロープの間をくぐってのプランチャ敢行。これは効いた様子。リング内に戻って本谷はプラムのヒザ、頭にストンピング。カナコ落としからダイビングスプラッシュを狙うがこれはプラムがヒザを立てる。これを腹に受けた本谷もヒザを立てたプラムも両方痛そう。プラムは腕ひしぎ十字固め。これは決まったか?本谷何とか逃げる。しかしヒジを押さえてかなり痛そう。プラムのミサイルキックをかわして本谷はダイビングセントーン、しかしこれはかわされる。プラムはウラカンラナを狙って飛びつく、本谷はこれをパワーボムに切って取る。こういう技の切り返し合い、スカし合いが続いた後、プラムは本谷にクロスアーム式(?)ジャーマン。これは効いた。プラムはトップロープに上り、本谷が立ち上がるのを待って後頭部にミサイルキック。プラム必死に押さえ込み、プラムの勝利。本谷勝てるかなあ、と思ったがやはりシングルではまだまだか。ヒジにしろヒザにしろプラムは確実に本谷を極めていったしなあ。

プラム(19分38秒 片エビ固め)本谷


第3試合 キャンディー奥津FINAL RUNNING
キャンディー奥津 vs キューティー鈴木

キューティー、またガウンを真っ白に戻す。後から入場の奥津、表情は凛々しい。自分のコールを待たずキューティーに突っかける奥津。まだガウンを着たままのキューティーにドロップキック、場外に落ちるやプランチャ、リングに戻ってもジャーマン。キューティーのガウンから羽毛が飛び散る。キューティー、奥津をロープに振る、奥津返ってこず、ここでようやくキューティーがガウンを脱ぐ。奥津はキューティーの顔面にキック、そして逆エビ固め。キューティーも顔面キックで返し、ジャンピングニーパット、スリーパー、バックドロップそして逆片エビ。奥津の腰を容赦なく攻める。キューティーは奥津を場外に連れだし鉄柵攻撃。リングに戻りキューティースペシャル。奥津コーナーに振られるやサッと駆け上がってクロスボディ、しかしキューティーはあっさりとかわす。奥津ならばとその場跳びでトップロープに飛び上がってのクロスボディ、今度はヒット。キューティーは張り手合戦からジャーマン。奥津は場外へ。キューティープランチャ敢行するが奥津は受けない。「ザマーミロ、コノヤロー」と叫び、場外でキューティーにジャーマン。「今度はこっちだ」で東→南→西→北のリングサイドで計4発。先にリングに戻り、三角跳びプランチャスイシーダ。これも決まる。奥津はキューティーをリングに引き上げ、高速ジャーマン5連発。キューティーは奥津のミサイルキックを寸前でかわして両足を取り、逆エビに。奥津の動きが止まる。キューティー、トップロープからダイビングフットスタンプ3連発。奥津何とか返す。今度はキューティーがトップロープへ。奥津、コーナーを駆け上がり雪崩式ノーザン。そして垂直落下ブレーンバスター。続いて雪崩式でも垂直落下を狙おうとするがこれはキューティーに突き落とされニーアタックをくらう。しかし再度垂直落下ブレーンバスター、キューティーの足はロープに。奥津ロープに走ってソバット、顔面にヒット、もう一発、キューティーかわしてドラゴンスープレックス!奥津立ち上がり雄叫び、そこにキューティーがダイビングニーアタック、そしてとどめのドラゴンスープレックス!3カウント。奥津を抱き起こすキューティー、目には涙。去り行く後輩をここまで痛めつけなければならない、というのも凄い世界だ。両者深々と礼をして、おそらく最後のシングル対決に幕。

キューティー(15分26秒 ドラゴンスープレックスホールド)奥津


休憩後のインフォメーションコーナーはプラム麻里子。


第4試合 尾崎魔弓&天野理恵子 vs 北斗晶&松本麻依子

さすがにこの時間になると7、8割の入りに(それでも昔の北斗人気を考えると・・)。JWPの会場で「オーロ・デ・レイ」を聞くのは久々のことだから仕方ないがかなり違和感ある。北斗の腰にはWCW女子世界ベルト。初めて近くで見たが、WCWというメジャー団体のベルトにしては作りがチープだ。後から入場の尾崎組、今日は比較的さっと入場。試合開始、と思いきやヤマモがマイクを取って先制攻撃。「北斗さん、お久しぶりですね。今度はGAEAですか。なかなか縁が切れませんね。これぞまさしく腐れ縁て奴ですか。」昔のピリピリした北斗ならどういう反応をしたかわからないが、なんか最近丸くなった北斗、マイクを取って「ところでお前誰だっけ?」と反撃。「あー、あんまり有名じゃないひーちゃん’Sジジイか。下がって見てろ。」もう一歩ギャグのキレがない。両軍が対峙する。天野が四つんばいになり、尾崎を背中に乗せる。松本、どうしようかと考えたあげく、マネをして案の定北斗に頭を叩かれる。北斗、自分が四つんばいになり、「お前が乗れ」と。松本靴をきれいにし、「失礼します」と背中に乗ろうとしたところを尾崎パンチ。天野も北斗にドロップキックで試合開始、いきなり場外戦。天野は最初北斗を攻め込んでいたが、逆転されイスで手痛い一発。その間尾崎は松本を場内でパワーボム、あわや、の2カウント。天野が入り、松本に逆エビ。松本ショルダータックルで反撃、北斗にタッチ。北斗はバックドロップ、サソリ固め、STFと天野を攻める。さらに逆エビに固め、松本を呼び込んでギロチンを打たせる。松本は天野にヒザ十字、しかし天野は落ちついてこれをアキレス腱固めに切り返す。グラウンドでは負けるわけがない。天野、松本をキャメルクラッチに取り尾崎がドロップキック。普通の人は海援隊風に正面からやるのだが、尾崎のは横からこするように入れていく。松本は天野を捕らえ、変形のアトミックドロップ、しかしその背中に尾崎はトップロープからフットスタンプ。うまい。北斗が入り、ボディアタック、しかし尾崎は北斗をヒザ十字、パワーボム。尾崎は松本にも裏拳を入れ、さらに北斗に攻撃。ダブルインパクト、天野がヒザ十字。松本カットに入りサイドスープレックス。松本正式にタッチにて中に入る。天野首投げの体勢からもつれて両者場外転落。そこに天野めがけて北斗がトペコン。両者何とかリングに上がるが、その瞬間北斗が天野に、尾崎が松本にトペコン競演。若い二人がフラフラになりながら組み合うが、両リーダーが背後から迫りジャーマン競演。尾崎は北斗にもテキーラ・サンライズ。チャンスと見た尾崎組、合体パワーボムから松本をトップロープに乗せて天野の雪崩式ハーフハッチ。カバーに入るが北斗がミサイルキックでカット。北斗リングイン、ノーザンライトボムを天野に狙うが天野ヒザで防ぎ、逆にハーフハッチ。しかし北斗を捕らえての尾崎の裏拳は天野に誤爆。松本が尾崎を押さえる間に北斗は天野をノーザンライトボムからフォール。

北斗(14分58秒 体固め)天野

先にマイクを取る尾崎、「いよいよか」と思わせておいて「北斗、店開くんだってな。おめでとう。」と肩透かし。「顔出してやるから」と言うと北斗は松本となにか話した後、「松本が『尾崎は万引きするからダメ』だってさ。」ギャグの応酬の後、北斗の「そろそろ組むか」で握手。松本はいやがる。北斗は「デビルさん、あの時3人で話したことがそろそろ実現しそうですよ!」最後に北斗は天野に向かい、「お前、松本をあんまり怒らせないほうがいいぞ。こいつ須磨区出身だからな。」うーん、北斗先生、それはシャレになってません。退場する尾崎にセコンドに付いていた奥津が突然、「尾崎さん、やめる前に1日だけ、OZアカデミーに入れてください!」とマイクアピール。尾崎、「フツーだったらダメなんだけど、(シュガー)佐藤もいいって言ってるし、最後だから1日だけな。」うーん、どこで実現するのだろう、奥津のOZ入り。それにしても北斗の試合は「わかりやすい」。


第5試合 福岡晶&宮口知子 vs デビル雅美&久住智子

そしてメインイベント、。組み合わせ的にもなんてことない(本谷のケガでカードも変更された)し、第3試合みたいな感動の場面も、セミファイナルみたいなアングルもない、普通のJWPになると思われた。北斗ファンもゾロゾロ会場を後にし、この試合まで見るのはJWPを好きな人間だけのはずだった・・・・
試合は久住と宮口でスタート。久住はすぐにデビルにタッチ、デビルもちょっと出ただけでまた久住にタッチ。宮口は腕を攻められるもネックロックに切り返し、自軍コーナーへ。福岡が出、久住の腕に集中攻撃。そしてセカンドロープからミサイルキック。デビルが出て福岡にラリアット。千葉リングアナの「5分経過」の声にデビル「うるせーな」。でもこの時点ではそれも変なこととは思えなかった。デビル、福岡にパワーボム、「クゾババア」と呼ばれてズン前、久住にタッチ。久住ダイビングスプラッシュを狙うが福岡は足を立てる。そしてジャーマン。宮口にタッチするや、宮口はレッグラリアット。久住は張り手合戦を制してダブルアーム式背骨折り3連発。デビル出る。宮口、右、左とデビルに張り手の連打、デビルは「あったま来た」とパワーボム。福岡がミサイルキックを打つがデビル倒れない。もう一発、やはり倒れない。三発目、ようやく倒れるが後ろに回転してすっくと立ち上がる。コーナーに向かって突っ込むデビル、かわす福岡。コーナーに激突したデビルに後ろから宮口がレッグラリアット。そして福岡が飛びつきの後方回転エビから足折り固め。1、2、デビルは動いてないようだったが川崎レフェリーはカウントを止める。こういう微妙な判定の時によくある変なざわめきが会場に広がる。デビル立ち上がって福岡をパワーボムで投げ捨てる。試合続行か、と思いきや、「10分経過」と告げる千葉リングアナに対してデビルは「時間のコールはいらねえんだよ、試合は終わってたんだから。」そして観客に向かい、「肩上げてないよね!」観客も素直に「上げてない!」デビルは「自分がわかってんだよ。続けるなんて自分のプライドが許さねーよ。」
・・・・・し、試合放棄?川崎レフェリーは当然「2カウント」を主張。当たり前だな。デビルは突然、「尾崎!」と叫ぶ。何を言うのかと思ったら「あの話はなしだ。デビル雅美のカウントダウン始まりだ!」と叫んで控室に帰る。取り残された福岡・宮口・久住は唖然。宮口は泣いていたかも。ヤマモが控室に走り、説得を試みる。場内はデビルコール。

しかし数分後、ヤマモは戻るが、デビルは戻らず。ヤマモ「みなさん、ごめんなさい!」と泣きながら土下座。「残った3人で試合を再開します。」(結局メインイベントはデビルの試合放棄によりノーコンテストということになったらしい)変則の2vs1マッチがスタート。久住が突っかかる。福岡スリーパーホールド。宮口もこれに続く。福岡が久住にクロスアームスープレックス、ミサイルキック、タイガードライバー。久住は2カウントでクリア。宮口が入り、ブラックバスター、しかし久住はこれを回転エビ固めに切り返す。久住はさらにジャーマン、そしてトップロープから雪崩式ダブルアームスープレックス。福岡がカット。若干のブーイング。宮口は高速回転のブラックバスター。カウント2で久住ハネ返す。場内大拍手。しかし宮口は久住を肩に乗せてコーナーを上り、雪崩式ブラックバスター。片エビに固めるとさすがの久住ももう返せず。

宮口(6分30秒 片エビ固め)久住(再試合分)

疑惑のカウントで混乱を生む原因を作った、とも言える川崎レフェリーは控室に駆け込む。福岡、マイクを取って、「みなさん、最後まで、ありがとうございました。」そして四方に深々と礼。福岡、お前は悪くない。久住も宮口もよくがんばったんだし。3人ががんばったから、6/22のみちプロみたいに客が騒ぎだすこともなかったし。責められるべきは、・・・・・誰なんだろう?ただの試合放棄ならもちろんデビルが悪いんだが、レフェリーのミス(とも言えないんだけど)もあったし、それより何よりデビルの口から「(引退への)カウントダウン」なんて言葉が出るとねえ、誰も責められない。モメるのはフロントが悪いんだ、と言うのは簡単だけど、それじゃあ何も解決しないし。



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