97.7.27-28 JWP名古屋夏祭り遠征記


7月27日、朝5時10分出発(起床は4時)。東京はまだ降ってない。東京発6時7分の普通列車に乗り込む。朝食は東京駅で買った駅弁。熱海でまず最初の乗り換え。この辺りでもまだ好天。しかし目指す西の方には厚い雲。ちょっと居眠りして、掛川の辺りで目を覚ますとすでに雨。やはりダメか。10時30分、浜松で2度目の乗り換え。ここで「うなぎ弁当」購入。最初売店に行った時には残ってなかったのだが、お店の人が「他のとこにはあるから、取ってきてあげるよ」と。思わず一同、「いい人だっ!!」無事購入後、45分発の快速列車に乗り込む。乗り込んですぐ、うなぎ弁当を食べてると同行K氏の携帯が鳴る。前日から行っているF氏から「10時40分に『中止』の貼り紙が出た」と連絡。やはりそうか。しかしここで引き返す、というわけにもいかんし、それ以前にそういう気が全くない。特に落ち込むこともなく、特殊5人はそのまま西へ。名古屋には12時30分の着。地下鉄で久屋大通公園の試合会場へ。F氏はまだ会場にいた。「明日のために場所取りは残しておく」と。他には数枚の場所取りがあるのみ。試合が中止で何もすることがない特殊。15時までマツザカヤ(会場となり)で時間をつぶした後、予約しておいた旅館に。17時まで部屋で昼寝した後、特殊宴会のために集合場所のマツザカヤに戻ると元矢樹コーチN氏が「5時間ここにいた」と。結局関西からの人間を含め、集まった特殊は13人。白木屋に陣取り、特殊宴会スタート。途中から榎本カメラマンも参加、相変わらずの訳の分からない特殊宴会はその後4時間も。そんなに雨は強くない。部屋に帰ってテレビを見ると、台風9号は21時に瀬戸内海を越えて岡山に再上陸したとのこと。ナゴヤドームの野球も中止。明日は大丈夫か、と考えつつ風呂入って寝る。



翌28日、朝7時30分に自然起床。台風9号は速度を遅くして島根県付近に停滞とか。名古屋地方の天気予報はくもりときどき雨。朝食を食べ、8時10分にはチェックアウト、8時30分に駅1つ離れた試合会場に到着。会場にはすでに5名ほど列を作っている。昨日と違い、設営スタッフがやぐら・フェンスを組み立て、さらに照明の配線まで。これは「やる気」だな。しかし雨は降ったりやんだり。雨が強くなるたび「これは中止だ」と悲観し、雨がやむと「できるできる」と強気、というまさに一喜一憂。11時頃、雨足が強くなり会場全体が水浸しに。さすがに照明スタッフも作業ストップ。後ろに並んでいた関西在住ファンからビニール袋をもらって荷物をその中に入れ、列を確保するという状態。それでも他のファンも帰らないどころか、少しずつではあるが増えている。係員に聞くと「この人数では整理券は出さないだろう」と。うーん、この雨の中ずっと待機してろってか。14時前、千葉リングアナ運転のトラックが到着。昨日は夜に名古屋入りしたらしい。しかしこの時間になり、これまで最悪と言っていいほどの雨になる。これは・・・やはり・・・中止か?そして若手選手・ヤマモを乗せたバスも到着。しかしリング組み立てなどできるわけもない。数分後、昨日中に姿を見せなかったため、「全女転向」の噂まで流れた「先に火のついた二つに割れる猪木の棒」O氏がようやく登場。「昨日?来ませんよお。普通来ないでしょ。」と全く常識的なお答え。O氏の登場と共に空が晴れはじめ、彼は一躍晴れ男の栄誉を獲得。ヤマモもようやくバスから姿を現し、晴れ始めた空に念を送り、「これで晴れた」と。聞くと、「契約では2日とも中止の場合、29日の予備日に試合をすることになっている。が、前例がないのでどうなるかわからない」と。この時点では万一中止になったら28・29日も休みなんだから、と名古屋残留も覚悟。雨がやんだのでリング設営開始。これは決行だな、と思ってるとキャンバスを張る頃からまた強い雨。ようやく主催者側も「整理券を出します」と。雨のなかリングは一応完成。並んだファンは取り合えず整理券をもらって解散。その場をようやく離れられたのは嬉しいが、やはり何もすることがない。結局マツザカヤに入って昼食。関係ないが榎本カメラマンはその頃ホテルで二日酔いのためダウンしていたそうだ。17時30分、整理券を持って整列。雨は小降り。これは大丈夫だな。開場待ちの列に並んでいると練習生の渡辺・池田がパンフを売りに来る。なぜかデビュー前にして特殊勢なら買ってくれるとわかっているとことが怖い。自分も買ったけど。さらに大隅も売りに来る。「パンフいかがですかあ?」とも言わずに。H氏の来ていた「MIYA JAPAN」のTシャツを見つけた大隅、「あ、GAEA。」「違うよ。これ宮口。自分で作ったんだよ。」とH氏が答えると大隅は「Tシャツ屋さんやってらっしゃるんですかあ?」さすが大隅だ。夏祭りの場内アナウンス「19時よりJWP女子プロレスが行われます。尾崎魔弓、キューティー鈴木、デビル雅美さんたちが・・・」の「さん」に特殊爆笑。ヤマモも「今の聞いた?」と寄ってくる。「気を遣ってるんですか?」と聞くと「そう」だと(もちろん冗談)。さらにジュニアオールスターなどについてしゃべる。「どう見ても宮口が押してたのにマスコミには五分五分みたいに書かれた」とか「一番よかったのは中西vs坂井戦」とか。
18時開場。雨はさらに弱まった。最前列をGET。前回より「招待席」が増えているような。雨は多少気になる程度か。売店で福岡大先生からJWPバスタオルを購入。これで何とかなるだろう。しかし18時45分にヤマモとCBCの高田アナが登場、恒例のオークションが始まる頃には雨はすっかりやむ。後はリング上に残った水を拭き取ればOK。オークションは本谷、奥津、尾崎+天野がいつものJWPTシャツではなくプライベートのTシャツを提供、それぞれ3千円、8千円、1万5千円の値が付き、CBCの募金へ。

19時、予定通りに選手入場式開始。デビルさんの姿なし。選手退場後、練習生が懸命にリング上の水を拭き取る。

ようやく始まる観戦記。

カードは27日に予定されていた試合がそのまま行われることに。


第1試合 プラム麻里子 vs 大隅沙理

プラムがグラウンドの展開に大隅を誘い込む。大隅も正統的に返す。プラム足4の字。大隅苦悶。プラムがダブルアームスープレックスで2カウント。さらに低空ドロップキック、クロスボディなどで圧倒。大隅はプラムのミサイルキックを交わして反撃開始。サリーちゃんV2連発、そして新技サリーちゃんOX。しかしボディプレスをヒザで受け止められた大隅、フィッシャーマンズスープレックスはブロックしたものの、その後の低空ジャーマンをくらいフォール負け。

プラム(8分48秒 ジャーマン)大隅


第2試合 宮口知子 vs 本谷香名子

力の宮口か動きの本谷か。形が崩れながらも強引にグラウンドで上からネジ伏せようとする宮口。首4の字をカンパーナに切り返し、会場の拍手を浴びる本谷。今度は本谷が首4の字。宮口は全身の力でこれを切り返し、エルボードロップ、ニードロップ。ショルダータックルは本谷がクロスボディでブロック。本谷が得意のアキレス腱固め。しかし宮口はこれを切り返し、さらに片逆エビに移行。宮口はロープに延ばした本谷の手も固め、本谷全く動けず。宮口いい顔してる。10分が経過。宮口、本谷をコーナーに振り、串刺しレッグラリアットを狙う。本谷これをかわしてドロップキック。しかし宮口はすぐにDDTで反撃。レッグラリアット2連発、コーナーに登ってボディシザーズドロップ、カウント2。本谷は宮口のスプラッシュをかわし、セントーン3発からローリングセントーン。カウント2.5。カナコ落としからダイビングセントーン。これはロープに近すぎた。本谷のジャーマンをブロックし、宮口はその場ブラックバスター。カウント2。本谷は飛びつきカナクラッチでカウント2.8。しかし宮口はジャーマン。そしてブラックバスターを狙う。本谷一旦コーナー最上段に逃れるが、そこに下から宮口がドロップキック。自らもコーナーに上がり雪崩式ブラックバスターでようやく3カウント。

宮口(15分53秒 片エビ固め)本谷


第3試合 キューティー鈴木&コマンド・ボリショイ vs 福岡晶&大隅沙理

実況の高田アナが「大隅にとってはコマンドは大先生です」と言うとすかさずキューティーがコーナーから「大先生、行け!」さすがだ。大隅がようやく苦境を脱し、キューティーを連れてサービスの場外戦。リングに戻ってコマンドにローリングクレイドル。キューティーとはパンチ合戦からぐるぐるパンチ。この辺も定番ムーブだ。試合はコマンド→キューティーのフットスタンプ連発から急展開。「終わりだ」と叫んでドラゴン狙い。福岡ブロック、しかしキューティーはジャーマンに切り替える。大隅、サリーちゃんVでカット。大隅さらにキューティーに張り手。キューティー張り返す。大隅、マツザカヤを指さし「あっ!」キューティーが向いたスキにもう一発張り手、そしてサリーちゃんV4連発。コマンドのムーンサルトをかわした大隅、コーナーに上ってスーパーサリーちゃんVを狙うが、上るのが遅く引きずり落とされ、逆にミサイルキックを浴びる。コマンドは大隅をロープに振って逆サリーちゃんV。さらにロープに飛ぶ。福岡がエプロンからこれを捕まえる。そこにサリーちゃんV!しかしこれが福岡に誤爆。大隅試合そっちのけで「福岡さん!大丈夫ですか!」そこにコマンドのピコバスターホールド。最後の行動は予想もつかなかったな。まだまだ奥が深いぞ大隅プロレス。

コマンド(14分15秒 ピコバスターホールド)大隅


第4試合 ロボカード杯争奪戦
尾崎魔弓&天野理恵子 vs デビル雅美&宮口知子

解説のヤマモが「これがデビルさんにとって転機になれば・・・・」と。天野vs宮口でスタート。尾崎がすぐに入ってパワーボムからアームストレッチで宮口を攻める。天野はワキ固めでフォロー。宮口デビルにタッチ。力比べでスタートだがもちろんデビル圧勝。デビルはパワーボム。天野、デビルをスクールボーイで転ばせて自軍コーナーに。そこに尾崎がローリングセントーンを打つが、これはかわす。尾崎テキーラの体勢、宮口がカット。デビルのラリアットが宮口に誤爆。天野がフライングラリアットをデビルに。尾崎&天野がデビルに合体パワーボム。宮口がカット。宮口がリングイン、尾崎を肩に担ぎ上げるが尾崎は着地してスリーパーに。天野にタッチ、天野はハーフハッチ3連発。宮口は足をとらせての延髄蹴りで脱出、デビルにタッチ。デビル再びパワーボム狙い、天野がつぶす。そこに尾崎がローリングセントーン。宮口がカット。デビル三たびパワーボムの体勢。天野が抵抗して着地、「どうしたー!」とデビルに喝。この辺から変なムードに。天野デビルに張り手、宮口が出て天野にレッグラリアット、そして何とデビルに張り手!デビルの顔が弱々しく見える。デビルもう一度パワーボムにトライ。また落とせずにいる。宮口が天野の頭をつかみ、むりやり叩きつける。形の上では合体パワーボム成功、3カウント。デビル組の勝利。デビルさん泣いている。尾崎がマイクを取り、「デビルさん、何があったか知らねーが、試合には関係ないだろ!今のデビルは嫌いだよ。」で足蹴、「宮口に助け借りなきゃ天野から取れねーのかよ!」ここまで言い放つと天野をひきずって退場。半泣きのデビルはなんとか勝利者賞を受け取って宮口と退場。ほんとうにデビルに何があったんだ?

デビル(10分31秒 エビ固め)天野


第5試合 ロボカード杯争奪戦
福岡晶&キャンディー奥津&本谷香名子 vs キューティー鈴木&プラム麻里子&久住智子

福岡組、ひーちゃん'Sポーズはなし。今日1試合目の奥津と久住でスタート。奥津ハイキック、ブレーンバスターと元気。本谷を呼び込みダブルドロップキック。本谷カナバット連発。久住はカバーをブリッジで返し、キック、ストンピング。コーナーに引き込んでプラムにタッチ。プラムはクロスボディからサーフボードストレッチ、そしてアームストレッチに。キューティーも同じ技でつなぐ。本谷をロープに固定、客にアピール。久住が本谷にワキ固めから腕十字、本谷ロープに逃げる。ロープに振られた本谷。フライングクロスアタックを久住に浴びせてようやく福岡にタッチ。福岡は久住に串刺しドロップキック、側転エルボー、ブルドッグ、バックドロップ、そしてスリーパー。キューティーや観客の「チョーク!」の声に「チョークとはこうだ!」とノド絞め。やられた久住が迷惑だ。奥津が出て久住をホイップ、久住ロープに飛び乗りドロップキック。プラムもドロップキック。そしてダブルアームスープレックスでカウント2。奥津ロープに振られると三角飛びボディアタック。本谷もクロスボディ、ドロップキックでカウント2。プラムは本谷を捕まえ、キューティーがコーナーから飛んでネックブリーカードロップ。さらにバックドロップ。福岡がカット。福岡「うるせーバカヤロー」と叫びながらリングイン。キューティーはニーで迎撃。低空ドロップキックを浴びせ、卍固め、形が崩れてグラウンド卍に。プラムが出てウラカン・ラナ狙い、これを福岡はパワーボムに切り返す。トリプル攻撃を狙う福岡チーム、プラムはクロスボディに。福岡チーム受け止めるが後方から久住がスワンダイブドロップキックで4人まとめてなぎ倒す。福岡はプラムにジャーマン、奥津も続いてジャーマン。プラムはビクトル投げからヒザ十字に切って取る。そしてだるまジャーマン、カウント2。久住がミサイルキック、旋回式プレス、奥津足で受け止める。奥津ミサイルキック3連発。10分経過。本谷が出て、セントーン2発。3発目は久住かわす。久住ロコモーションダブルアームで逆襲。キューティーがフットスタンプを狙うがこれはかわす。プラムが入って本谷にジャーマン。久住がニュートラルコーナーから飛びフットスタンプ。これは痛い。すかさずプラム、キューティーも。福岡カット。本谷立てない。プラム雪崩式狙い。福岡が引きずり落とす。そこに本谷がダイビングセントーンで落下。福岡と久住が中に。久住福岡をコーナーに振る。福岡コーナーに抱きつき、かわりに奥津が上からミサイル(いつもは逆)。福岡がコーナーに上ると久住も追う。本谷が落とし、福岡ムーンサルト。返す久住。タイガードライバーの体勢、久住ブロック。キューティーがそこにニーアタック、プラムもドロップキック。この加勢を得て久住は福岡に雪崩式ダブルアーム。カウントは2。久住は福岡のバックを取る。キューティーがコーナーから飛ぶ。福岡かわしてニーアタック誤爆。福岡が久住にタイガードライバー。キューティーは必死にカット。奥津がキューティーーを場外に蹴りだし、福岡はムーンサルトで久住をピン。最後がこういう爽やかな試合でよかった。

福岡(14分46秒 片エビ固め)久住


試合後メシ食って、23時に名古屋駅に。41分発のムーンライトながらに乗車。「全席完売」とか言う割にガラガラな車内。4時42分東京駅着。前回(先週の名古屋)もそうだが、帰りは行きの何倍も疲れる。



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