JWP 98.9.20 後楽園大会



10/30プラム追悼興行のチケット発売があるため、早めに会場に行く。まだ誰も中にいない後楽園ホール前では、特殊ファン2人が宮口と天野のイラスト垂れ幕の仕上げ作業中。もう鯛さんのイラストはJWPには欠かせないものとなっている。

誰かが持ってきた格闘技通信やら新聞やらを回し読み。10/26(JWP千葉大会の日)に川崎恵代レフェリーがバンビ・バートンチェロというのとキックの試合をするとか、天野が12/8に名古屋でCMA主催のオクタゴンもどきの試合に出るとかいう情報が載っている。JWP格闘技部門の2人はがんばってるなあ。しかし試合との兼ね合いが不安になる。

そのうち選手やスタッフが到着。尾崎、上のイラスト垂れ幕を見て、「可愛い過ぎ。」とひとこと。なんかWOWOWの機材以外にいろんなのが持ち込まれるなあ、と思ってたらDVDのデモセットとJWPプリクラであった。早速大隅、尾崎、福岡らが「自分とのツーショット」にトライ。

17時50分開場。大田区のチケットは買えたが、10/26の千葉の方は、「ディナー付き」の方が事務所分売り切れとのこと。座席に着くと、本部席の真後ろ。試合開始前、山本代表が自分に「両国のみちプロのマス席じゃないけど、今日はゆっくり座れます。」そ、そんな自虐的なギャグを・・・・


開始は18時35分。この時点では確かに全員がゆっくり座れそうな気がする入り。取材陣も少ないなあ。週プロで「9/20は大事な日です」と書いた市瀬記者はもちろん来てるけど。入場式にもちろんデビルの姿はなし。尾崎も「本人の希望で」出ず。山本代表が全選手入場後にマイクを取り、「先日のプラム選手の事故の件では、皆様に大変なご心配をおかけしました。あの後も、選手は熱い闘いを続けています。夢を追い続けることが、一番と考えます。これからもJWPをよろしくお願いします。」


第1試合 トーナメント1回戦
キューティー鈴木&宮口知子 vs 久住智子&本谷香名子

入場テーマ曲の前に、各選手のひとこと抱負が場内に流れる。宮口は「ジュニアに続いて後楽園タッグも取ります。」キューティーは「2回戦で尾崎や関西と当たるのが楽しみです。」久住と本谷は・・・忘れた。宮口最初捕まるが、本谷をコーナーまで連れてきて、うつぶせの状態に。そこにキューティーがフットスタンプ。そしてニーアタック。本谷は宮口に最近使い始めたらしいクロスアーム式のサルト。すかさず久住がスワンダイブ式のミサイルキック。宮口は久住に体重の乗ったレッグラリアット3連発、しかしダイビングボディアタックに行ったところを下からドロップキックで迎撃される。久住のダブルアームの体勢を宮口切り返してブラックバスターの体勢へ、久住さらにこれを切り返してジャーマンで投げる。本谷が出て、再三飛びつきの前方回転エビ固めにトライするが、うまく固めることができない。相手がブロックしているのもそうだが、この手の小技を使うには本谷の体が大きくなりすぎたんではないだろうか?宮口、何度目かのトライを投げっ放しジャーマンに切って取る。キューティーがトップロープからボディアタック。久住がスワンダイブミサイルキックで救出しようとするが、本谷に誤爆。さらにキューティーがジャーマン。久住が何とかカット。キューティーは雪崩式バックドロップ。本谷の目はうつろ。しかし2で返す。キューティー畳み掛けるようにダイビングスットスタンプ(ニースタンプ?)。またも久住がカット。キューティー、「宮口取れ!」と言い残して久住を場外に連れ出す。しかし本谷が強烈なアキレス腱固めを宮口に決め、キューティーあわててカットに入る。本谷ようやく久住にタッチ。宮口は久住を胴タックルで抱え上げ、ブラックバスターの要領で回転して水車落とし。さらに雪崩式ブラックバスターを狙ってコーナーへ。しかし久住が体を入れ替え、後ろから引っこ抜くようなジャーマン。久住と本谷は別々のコーナーからダブルのミサイルキック。久住のクロスアームスープレックス、本谷がキューティーを押さえる、しかし宮口は返す。久住ジャーマン、そして自らの体を回転させてもう一発、ローリングジャーマン?? しかし奥津のそれとはスピードが違う。いかに難度の高い技だったか、ということだな。宮口その4発目を前方回転エビ固めに切り返す。張り手合戦から久住がトップロープへ。場外からキューティーが足を押さえる。宮口追って雪崩式ブロックバスターを狙う。しかし久住が身を翻して雪崩式後方回転エビ固め。少々形は崩れたが上から無理矢理固めて3カウント。

久住(14分47秒 雪崩式後方回転エビ固め)宮口
※久住&宮口組が決勝進出。


第2試合 トーナメント1回戦
ダイナマイト関西&大隅沙理 vs 尾崎魔弓&天野理恵子

両者のコメント。尾崎「こんなのやる前から結果わかってんだよ。ワタシらの勝ち!」大隅「今日は関西さんと一緒なので、何の心配もありません!」関西「今日は、大隅と一緒やから、不安だらけや。」大隅「あ、もうひとこといいですか?オザキ!負けたらサルちゃん'Sに入れ!」 週プロに載った写真を見たときは「サリーちゃん、雰囲気変わったな。」と思ったんだが、今日見たらいつものサリーちゃんだった。写真のマジック?しかしコスチュームは関西の(菅生のかな?)お下がり。天野もニューコスチューム。関西と尾崎が先発を買って出る。関西のローキック2発で尾崎ダウン。すかさずバックドロップ。尾崎切り返してテキーラの体勢、関西ブロック。尾崎飛びつきの二回転エビ固め、関西バックドロップ。関西、大隅を呼び込み、二人で肩を組んでのダブルタックル(というより無理矢理大隅を尾崎にぶつけた感じ)大隅、尾崎の上に乗り、エルボー、さらに背中からパンチ。キャメルクラッチに固めたところで関西入り、尾崎にキック。大隅も吹っ飛ぶ。天野が入り、大隅に膝蹴り。片逆エビに大隅を固め、関西を挑発。関西は「大隅!自分で返せ!」大隅苦悶しながらなんとかロープに逃げる。大隅、天野のボディアタックをかわし、逆にドロップキック2発。そして泣き顔で関西にタッチ。関西は天野にキック。天野、コーナーまで吹っ飛ばされる。尾崎が「代わろうか?」という動きを見せるが、天野はこれを拒否して立ち上がる。尾崎も「行け!」と声でサポート。関西はエルボーを浴びせ、スリーパーに。天野は噛みつきで脱出して尾崎にタッチ。尾崎は得意の片足顔面キックから顔面ドロップキック。関西、「オレは顔は強いんじゃあ!」と自分の顔をコーナーマットにぶつけるパフォーマンス。尾崎がそれをバックドロップで投げようとするとグラウンドヘッドロックに。そこに大隅がパンチ。関西は尾崎をコーナーに振ってラリアット。再度コーナーに振るが、2度目は尾崎がスイングDDTに切り返す。天野が入ってダブルのクローズラインを狙うが、関西はそれをブロックして逆に二人にラリアット。大隅が天野にサリーちゃんV。関西が天野をロープ越しに捕らえ、大隅がパンチ。途中で天野が逃げたのにも気づかずパンチを続け、関西にハタかれる大隅。天野はすかさず後方回転エビ。2カウント。大隅サリーちゃんVから相手の注意をそらしてのサリーちゃんOX。関西出て、天野にキック3連発。天野、バックドロップは押しつぶすが、飛び込んでいったところでラリアットを食らう。大隅は尾崎の足にしがみつく。さらにラリアットを2発、3発。天野、何とか自力で返していく。そして関西のバックドロップ。これは尾崎がカット。関西、大隅にタッチして、ラリアットを打ち込むが見事に誤爆。天野がエビに固める。これは関西がカット。しかし天野がすぐに腕ひしぎ十字固めに移行、これはカットする間もなく大隅ギブアップ。

天野(11分5秒 腕ひしぎ十字固め)大隅
※尾崎&天野組が決勝進出。

関西マイクを取り、「今日はパートナーがこれやもん。会社も考えなアカンわ。最近、マッチメーク、片寄ってるで。」ヤマモ、頭を下げる。(でも最近のマッチメークの方がファンには評判いいって関西は気づいてないんだろうな)「尾崎、お前との闘いは終わったわけやない。パートナー換えて、もう1回や。」尾崎これに応え、「自分の調子が悪いのをパートナーのせいにすんじゃねえよ。タッグなんて言ってないで、シングルでどうだシングルで?できるのか?」関西、ものすごく躊躇した末に「よっしゃ、シングルや。やろう。」で尾崎と握手。


休憩後、いつものインフォメーションコーナーに続き、田村とタニーのあいさつ、のはずだったが、「7時半に試合が終わった。今(その時点で8時)こっちに向かっているが間に合わないかもしれない。」とのこと。で、先月引退したキャンディー奥津じゃない、奥津智子さんが登場し、引退試合で着用したコスチューム一式(コルセット含む)をオークションに。以下ヤマモとの会話。

ヤマモ「奥津選手、お久しぶりです。」
奥津「お久しぶりです。」
ヤマモ「今は何をやってらっしゃるんでしょうか?」
奥津「今は、何もやってません。」
ヤマモ「まだ姓は変わってないですよね。」
奥津、笑いながらヤマモをドツく。
ヤマモ「できれば変わらないでいて下さい。」

そして1000円からオークションスタート。最初は上がりが遅かったが、1万円を超したあたりからがんがん上がっていく。13万円に達したところで、ヤマモ、「待って下さい。奥津は12月の横浜文体で復帰します!いいんですか?」(もちろん大ウソ)奥津またドツく。結局14万円で落札。


第3試合 後楽園タッグ王座決定戦
久住&本谷 vs 尾崎&天野


天野と本谷でスタート。最初は組み合いもしない。しかし本谷が天野の腕を取ってコーナーに連れてきたところから試合がようやく動く。ダブルの腕攻撃。久住が出ていきなり風車式背骨折り2連発。そして片逆エビに固めるが、天野は(またも)噛みつきで脱出。後方回転エビで2カウント、のあと尾崎にタッチ。尾崎いきなり久住を場外戦へ。天野も本谷と。私の目の前では天野と本谷がイスで殴り合い。その間に尾崎はリングに戻り、久住にパワーボム。足で踏みつけてフォールするが、本谷がカット。尾崎は久住の腕に集中攻撃。しかし久住はコーナーで反転してのドロップキックで反撃。本谷と久住がダブルのフットスタンプ。さらにセカンドロープ反転のドロップキックも競演。本谷がOZの二人を場外に落とし、久住がコーナーからプランチャ。続いて久住が押さえて本谷が飛ぶが、これはかわされる。尾崎、久住をリングに上げ、コーナーからトペコン。さらに天野がミサイルキック。本谷にもフライングラリアット3発、ハーフハッチ3発。天野、本谷をコーナーに上げるが、本谷は天野を突き落としてボディアタック、しかし天野はこれをキャッチしてワキ固め、そして十字に移行。本谷必死にブロック。久住が出て、天野にジャーマン、2カウント。天野、尾崎にタッチ。尾崎は久住をスリーパーに。同時に天野も本谷にスリーパー。久住やっとのことでロープに難を逃れる。OZはダブルインパクトを狙うが、久住にかわされる。そこに本谷がダイビングセントーン。久住もロコモーションダブルアーム4連発。本谷がミサイルキックを敢行するがこれは自爆。天野が本谷を投げっ放しジャーマンで投げるが、その次を狙う天野の後頭部に久住がミサイルキック。久住と天野は尾崎を場外に落とし、天野にファンタスティックフリップから本谷のダイビングセントーン。カウントは2。本谷、天野をロープに振ろうとするが、天野は切り返して飛びつき十字固め。久住カット。天野は久住にフライングラリアットを狙うがかわされ、本谷にラ・マヒストラルで丸め込まれる。天野は2カウントで返す。見ると尾崎はコーナーでしゃがんで戦況を見つめるのみで、カットに入ろうとはしていない。久住と本谷、同じコーナーからのダブルミサイルキック。そして本谷のローリングセントーン。久住は尾崎を押えに行くが、尾崎は入るつもりなし。これで3カウント。

本谷(17分15秒 片エビ固め)天野
※久住&本谷組が新後楽園タッグ王者に。

尾崎、試合が終わると天野の手を引いて起こし、なぐさめながら連れて帰る。別に師弟に仲違いがあったというわけではなさそうだが、謎だ。試合前に天野の方から「カットには入らないでください」とでも要請があったのだろうか?それも変だなあ。


第4試合 JWP無差別級選手権試合
福岡晶(王者)vs コマンド・ボリショイ(挑戦者)


この試合も入場テーマの前にコメントあり。福岡「ボディヒートトーナメントの借りは痛いほど返してあげます。」コマンド、入場してくる福岡にいきなり突っかけ、場外に落としてケブラーダ。しかし川崎レフェリーは試合開始のゴングを要請しない。福岡は落ち着いて入場コスチュームを取り、改めてゆっくりとリングイン、ベルトをレフェリーに返還。そして選手コールのあと、正式に試合開始。福岡、エルボー、パンチ、側転プレス(エルボーではない)で先制攻撃。場外に逃げたコマンドにプランチャの素振りを見せるがコマンドはすぐにリングに復帰。両者力比べから福岡はダブルリストアームサルト。福岡は足を取り、4の字に。4の字がかかったまま両者場外に転落。場外で張り手合戦のあと、リングに戻ってもまた張り手。これは福岡の勝ち。福岡DDT、レッグロックからまた4の字。コマンドは何とかロープへ。福岡もう一度足を取り、ヒジを落とす。しかし今度はコマンドが胴絞めスリーパーに。ようやく5分が経過。コマンドがDDTで逆襲。福岡場外へ。コマンド、飛ぶかと見せかけてスライディングキック。しかし福岡はこれをキャッチして場外でボディスラム、そしてコーナーからケブラーダ!リングに戻った福岡に、通路で観戦していた奥津と外山が「サスケスペシャル!」と野次を飛ばす。福岡言われた通りに場内で側転からサスケスペシャルに行こうとするが、コマンドがエプロンに戻ってこれを阻止。コマンドはコーナーに駆け上がり、ウルトラ・ウラカン・ラナ。カウントは2。コマンドは掌底狙い。福岡もこれは読んでいて、何回かのフェイントのあとに出した一発をかわして顔面にキック。福岡フォールに入るがカウントは2。福岡、コマンドをジャーマンで投げる。コマンド空中回転でこれをかわし、起き上がった福岡に掌底!しかしこれはロープに近くフォールには行けず。コマンド、福岡に上から攻撃をしかけようとするが、福岡は下から顔面に蹴り。コーナーに登る。コマンドもコーナーに上がり、掌底を入れてから雪崩式裏投げ。カウントは2。ここで突然コマンドが自らマスクを脱ぐ。 なぜ? 謎のマスクウーマン「コマンド・ボリショイ」ではなく、福岡の同期である自分の素顔で闘いたかったのか?そして自らに気合を入れ、福岡の顔面に狙いすました掌底一発! またもロープに近く、福岡ロープをつかむ。福岡自力では立てず、ロープにすがる。しかしコマンドに掌底のお返し、コマンド余裕でこれをかわし、ピコバスターホールド、カウントは2.9! 福岡これにメゲず、コーナーに登ってライダーキック、しかし当たり所が悪く、両者ノックダウン。コマンドはカウント6で立ち上がるが、福岡が立たない。どうしたのか?と思うとカウント8で猛然と立ち上がり、コマンドの顔面にハイキック。さらに脳天にミサイルキック、ムーンサルトプレス、しかしカウントは2。福岡はタイガードライバー、しかしコマンドはこれをウラカン・ラナに切り返す。カウントは2.8のギリギリのタイミング。コマンド、ロープにつかまって立ち上がろうとする。その後頭部に福岡は強烈なドロップキック。福岡はさらにタイガードライバー。今度は成功。しかしフォールには行かず、コーナーを指差す。そして自分の足を叩いて「ムーンサルトフットスタンプ」のサイン。コマンドがハネ起きて福岡にタイガースープレックス、これを福岡2.5で返す。コマンドさらに掌底、福岡のヒザがそれより早くコマンドのボディに突き刺さる。福岡タイガードライバーでコマンドを寝かせ、満を持してのムーンサルトフットスタンプ。さすがにこれは返せず、3カウント。

福岡(15分5秒 片エビ固め)コマンド
※福岡、3度目の防衛。

福岡、コマンドが脱ぎ捨てたマスクを拾うとコマンドの顔にかけてやる。またコマンド・ボリショイに戻ってよ、の意味か?コマンドは顔をタオルで覆って退場。福岡、王者らしく、この興行のメインを締め、四方にあいさつをして退場。


結局最後まで満員には程遠い入り。でも、絶対、「こっち」の方がよかったと思うよー。

ちなみに最後まで間に合わなかったのか田村とタニーのあいさつはなし。日刊スポーツに載ったのは「見込み」記事です。



観戦記のINDEXに戻る