JWP 97.10.5 横須賀大会



今日は横須賀臨海公園特設リングでの試合。野外というのに朝まで雨が降っていたので開催が危ぶまれたが、朝9時には空も晴れ、無事行われることに。

横須賀までは東京駅からでも75分。かなり遠い。いつもは京急汐入駅から歩くのだが、今日は試しに横須賀駅から歩いてみた。しかし駅から会場の公園に着くまでに割引券を置いているようなコンビニもなく、結局汐入側まで行く羽目に。ちょっと失敗だったか。開場前、シートで覆われた中からは練習生4人の受け身の音が響く。

14時過ぎ開場。カードを見ると、昨日の試合をヒジ脱臼ということで欠場したらしい関西も今日は出場。シングル3試合が組まれ、なかなか見どころ十分なカードだ。そして今日から大日本勢がJWP勢とからむ(4日は藤村vs小山のシングル)。


第1試合 久住智子&大隅沙理 vs 小山亜矢&藤村奈々

会場を囲んだシートには藤村と小山の垂れ幕のみが。そして試合前のコールでも藤村と小山には紙テープが飛ぶ。(ちなみにJWP側は、というと、大隅には飛んだが、久住にはなし)試合は大隅と藤村でスタート。さすがに初対戦ということもあり、全然呼吸合わず。かといって「対抗戦」という殺伐した感じでもなし。藤村も小山も体あるんだから、大隅くらい圧倒できなくちゃなあ、と思うんだが。久住が出ると、なんかベテラン選手でも出てきたかのように雰囲気一変。藤村は久住にノド輪落とし。しかし決まらず。藤村、小山と2人で久住をコーナーへ。すると対角線上からぐるりと回ってきた大隅が雪崩式攻撃を仕掛けようとする大日本勢を次々に突き落とす。久住はこの助けを得て藤村にミサイルキック。そしてジャーマンの体勢。藤村これをサムソンクラッチに切り返す。しかしロープワークから久住再びバックを取りジャーマン1発。これで3カウント。あっけないようだが、説得力ある一発だった。さて、緒戦はあまり持ち味を出せたともいえない大日本勢、これから1ヶ月、あるいは2ヶ月間JWPとやっていくうちにどう変化していくか、それを楽しみにするとしよう。

久住(11分49秒 ジャーマンスープレックス)藤村


第2試合 キューティー鈴木 vs 本谷香名子

本谷、開場前は足をひきずっていたが、入場時は全くそういう素振りを見せない。ゴングと同時に本谷はキューティーをヘッドロックに取る。キューティーなんとか返そうとするが本谷しつこく放さない。キューなんとか切り返し、かみつき、アームストレッチ。キューがロープに振ると、本谷はカナツイストに。締め上げた後、アームストレッチのお返し。本谷ミサイルキックを放つがキューは2発目をあっさりかわしストンピング、DDT(風フェースバスター)、ドラゴンスリーパー、そしてキューティースペシャル。キューティーの試合というのはパターンに揺るぎ無いなあ。本谷は新技、クロスアームのネックチャンスリードロップ(正式名称は何?)3連発。そしてミサイルキック、しかしキューティーまたかわし、クロスアームスープレックス。そしてダイビングフットスタンプ。本谷は回転エビ、ラ・マヒストラルで2カウントを奪う。しかしトップロープに登ったところをキューティーに雪崩式バックドロップで落とされ、またもダイビングフットスタンプを食らう。おなかを押さえてふらふらと立ち上がる本谷にキューティーは「終わりだー!」と叫んで延髄ニー。しかしカバーには行かず「まだだー!」と叫んでドラゴンスープレックス。どっちやねん。ドラゴンはスッポ抜ける形になったが、これで3カウント。

キューティー(11分15秒 ドラゴンスープレックス)本谷


第3試合 福岡晶 vs 宮口知子

現無差別級チャンピオンとジュニアチャンピオンの一戦。まずは力比べ。双方とも腕力には定評があるが、これは福岡の勝ち。(ちょっとズルいけど)しかし宮口はタックルで福岡を圧倒。宮口逆エビ固め、福岡切り返す。宮口アキレス腱固めに移行、これがよく決まってる。なんか本谷にしろ宮口にしろこの技得意にしてるなあ。福岡ロープに逃げると、4の字でお返し。そしてロープを使ってのレッグブリーカー。客席からはブーイング。すかさず福岡はそっちに宮口を連れて行き、場外乱闘。宮口が戻ると福岡バックドロップ、サルトモルタル、側転エルボー。2発目を宮口かわして逆にヒザをかまそうとするが福岡がかわして宮口は場外転落。福岡はトップロープに登りプランチャを狙うが宮口逃げる。福岡下に降りて追う。宮口リングを一周して先にリングへ。宮口、福岡をコーナーに振るが、福岡はコーナートップに駆け上がり、振り返りボディアタック。まるで奥津。宮口はムーンサルトプレスをかわしてイナズマ2連発からダイビングボディプレス、ブラックバスター、ジャーマンと猛攻。宮口再度バックを取る。福岡ロープをつかんでこらえる。すると宮口は延髄蹴りを入れてジャーマンに。しかしこれも2カウント。宮口足を取らせて延髄に行こうとするが福岡はこれをかわしてジャーマンのお返し。ここからは福岡の攻勢。ミサイルキックを脳天に2発、タイガードライバーは一度ブロックされるが、宮口のブラックバスターをエビに切り返し、ロープワークから宮口を捕らえて投げっ放しのタイガードライバー。ムーンサルトプレスはカウント2で返されたが、再度のタイガードライバーでピン。宮口のいいとこも引き出して、福岡の横綱相撲。

福岡(15分15秒 タイガードライバー)宮口


第4試合 デビル雅美 vs コマンド・ボリショイ

一時期のスランプもどこへやら、今日は「明るいデビルさん」全開。コマンドも最近進境著しいとはいえ、デビル相手にはそういうわけにもいかず。コマンドがボディに蹴りを入れると「痛ぇー。」そして「ズン前!」と叫びながらズン前。コマンドがキャメルクラッチにとると「チョーク!」首4の字でも「チョーク!」ブレークすると「頭来た!」で吊り天井。何やら自分の体を回転させたかと思うとコマンドの顔を太陽の方に向けて「まぶしーだろオラ」。ブレーンバスターから「さっきのお返し」で腕ひしぎ腕固め、しかも拳を顔にグリグリ。レフェリーが注意すると、「なら、パー。」と言って手のひらを押し当てる。デビルはコマンドをコーナーに振ってラリアット、コマンドは2発目をかわしてバックを取り、ジャーマンで投げようとするが、・・・持ち上がらず。デビルは体勢を入れ替え再度ズン前。観客から「やっちゃってくださーい!」と声がかかると「はいよ!」。しかしコマンドに場外に落とされる。デビル、外からコマンドの足を捕まえ、引きずり落とす。そして場外乱闘。レフェリーがカウントをとると、「わかりましたー」と素直に戻ってくる。「みなさんお待ちかね!」と叫んでコマンドをパワーボムで叩き付け、ロープに上がろうとするデビル。ローリングセントーン自爆を思い浮かべる観客に「スカされると思ってるやろ」、上がってくるコマンドを突き落として、「これならスカせまい!」と叫んでローリングセントーン、しかしやっぱりスカされる。コマンド掌底。2発目をかわしてパワーボムに行こうとするがウラカン・ラナに切り返されカウント2。「危ないー」。コマンドはミサイルキック。デビル一回転して起き上がる。裏投げ、しかし2発目は上げることができない。ムーンサルトに行くが、デビルは足で受け止める。デビル、「掌底のお返しだ!」と叫んでラリアット。すかさずライガーボムでフォール。

デビル(11分54秒 ライガーボム)コマンド


休憩中、山本代表としゃべっていると、福岡が代表に近寄り、「今日、よかったでしょー。」山本代表「最近ハズレなしだね。」福岡「でも野外って息苦しいー。」そんなもんなのか。
福岡LAツアーでの代表の写った写真(何ヶ月前だよ?)を山本代表に渡し、「写真の腕はいいんだけどねー、被写体がさー。」確かにファイトの報じたように、「うまくいってない」ようだ、この2人。


第5試合 尾崎魔弓&天野理恵子 vs ダイナマイト関西&久住智子

関西は左ヒジを曲げたまま。やはりかなり悪いようだ。まず天野がコール。そして、尾崎の番、「128パウンドー」尾崎一歩前に。「キューティー~、あっ。」にらむ尾崎。千葉「失礼しました。」尾崎、自分のコールがやり直されると思いきや、千葉は久住のコールに。尾崎怒る。先発は天野と久住。ドロップキックで久住、しかしエルボーで天野逆転。尾崎が出、ブレーンバスター。すかさず尾崎は久住を場外に連れ出し、千葉に一直線。本部席から逃げる千葉に久住をぶつけ、蹴りを入れる。関西も天野を千葉にぶつける。山本代表がマイクを取り、「選手大変危険です。千葉くん、お気を付けください。」リングに戻った尾崎は「ザマーミロ、千葉!」試合は関西vs尾崎に。関西ブレーンバスターで尾崎を投げるが逆に自分のヒジが痛い。尾崎は容赦なくそのヒジを狙ってアームストレッチ。天野も二の腕にドロップキックを入れて十字固めに。関西ロープブレーク。尾崎アームブリーカー。関西バックドロップ。キックを入れて、コーナーラリアット。尾崎は2発目をスイングDDTに切って取る。久住がクロスボディで関西をフォロー、リングイン。天野がフライングラリアットからハーフハッチ5連発。カウントは2。ダイビングボディプレスは自爆。久住はミサイルキックからダブルアーム式背骨折り3連発。これもカウント2。関西入る。天野にラリアット。天野はフライングラリアットを打ち込むが、関西動じず。3発目を逆にラリアットで打ち落とされる。関西はミドルキック連発、天野ダウン。関西「終わりや。」でバックドロップ、天野は空中でつぶす。尾崎がトペコンを打つが関西かわして天野に誤爆。関西が尾崎にバックドロップ。天野がカット。久住が入る。尾崎が久住にサンダーファイヤーパワーボム。天野が押さえて尾崎裏拳、久住かわして天野に誤爆。久住すかさずジャーマン。カウントは2.9。さらにトップロープから雪崩式ダブルアームスープレックス、尾崎カット。関西が尾崎をエプロン際で押さえる。久住、天野をロープに振る。天野、久住の動きを切り返し、得意の飛びつき首刈り腕十字。久住たまらずギブアップ。

天野(15分17秒 腕ひしぎ十字固め)久住

尾崎と関西は小競り合いを続ける。本谷が割って入ろうとする。関西、本谷を突き飛ばす。それでも入る本谷。今度は尾崎が突き飛ばす。また入る本谷。笑いをこらえている様子。今度は2人で突き飛ばす。本谷我慢できずに噴き出す。カナちゃん、ハマってしまったようだ。

いや、天気もよく、試合内容もよし。来た甲斐あった。



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