JWP 97.10.26 千葉厚生年金休暇センター



千葉駅からバスに乗って25分。千葉厚生年金休暇センターとは健康ランド風の日帰り利用施設にレストラン、ホテル、結婚式場まで備えた複合施設であった。てっきりJWPがこの一角を借りただけかと思ったら、正面玄関に「JWP激麗ディナーショーは2階」とか貼ってあり、「総合案内」も設置してある。16時45分になり、ディナーショー会場のある2階に上ると、会場は結婚式場のうちのひとつ。ちゃんとタキシードを着た場内係員(not JWP)が入場整理をしている。入り口前では写ルンですも販売。

会場にはもう、もろ披露宴会場といったテーブルが並び、各座席には試合会場の席番が貼りつけてある。それに従ってここでも着席する、というわけらしい。さらに正面ステージには「平成9年度 文化福祉事業 三世代交流 『JWP女子プロレス 激麗ディナーショー』という看板が。チケット等には「主催・JWP」となっていたが、どうやらこの施設の職員の「プロレス愛好会」が中心になって事業としてJWPを招いた、ということらしい。

ディナーショーの「ディナー」は折詰弁当みたいなのプラス肉料理、デザート。がすでにテーブルに置いてある。別に料理には期待はしてなかったけどね。希望者には缶ビールの販売もあり。座席数は240くらい?売り切れだったらしいが。

17時8分、まず休暇センターの所長があいさつ。「ほとんどの方がこの近辺の方ですので、営業案内をする必要などないでしょうが・・・」

そうなのか!

でも結局この所長は営業案内をする。

そして「ではいよいよ、選手の入場です。おなじみ千葉アナウンサーの紹介です!」と司会が言うが、選手入場口では係員が×サイン。なかなかこのへんがイベント慣れしてないというか。しばしたってようやく選手の入場。「まずはじめにダイナマイト関西選手とキューティー鈴木選手による「キャンドルサービスです!」関西とキューティーが「Can you celebrate?」に乗って入場。
あはははは。完璧にカップル扱いかい。確かに関西のタキシード姿はカッコいい。そしてそれに寄り添うキューティーもかわいい花嫁さんそのものだ。
続いて藤村、大隅、本谷、宮口、久住、天野、コマンド、尾崎、福岡、デビル がウェディングドレスで入場。(天野、コマンドはタキシード。なぜか小山は出ず)あいさつのあと、自由に写真撮影会(2ショットも可)。特に乱暴狼藉を働く者もおらず、平和裏に進行する。2ショットを求められない天野は後ろの方でタキシードのまま体育座り。そして、選手はわずか20分ほどで試合に備えるため退場。あとは自由に歓談するなり食事するなり、で終わった人から別館(体育館)の試合会場へ。

試合は18時30分から。体育館には「がんばれ! JWP 千葉厚生年金休暇センタープロレス愛好会」の横断幕が。気合入ってるなあ。



第1試合 本谷香名子&大隅沙理 vs 小山亜矢&藤村奈々

30日の大田区には出場するが、今日をもって大日本勢の「修行」は一応終了。結果がほしいところ。藤村、大隅とは握手するが本谷とは拒否。大隅が先発、いきなりサリーちゃんVを2連発。しかしその後大日本勢のタッチプレーにつかまる。本谷、顔面キックでこのピンチを救う。大隅は藤村のスキをついてマウントから十字固め。しかし今回は藤村も極めさせない。逆に十字で対抗。盛り上がる場内。JWPチームはサリカナVを見舞う。続いて本谷がセントーン、大隅も、と、これはかわされ自爆。小山が本谷にフィッシャーマン、そして藤村もノド輪2連発。これも5日みたいに序盤で出すんではなく、いちおう勝負どころをわきまえるようになったような。本谷が藤村のボディアタックをかわすと、大隅がミサイルキック。本谷もミサイルキックから小山にダイビンセントーンを狙うがかわされ、ジャックナイフに固められて危うく3カウントを取られそうになる。大隅にタッチ、小山が回転エビ、大隅これをこらえて十字固め。新鮮な動きだ。しかし小山はバックの取り合いから大隅にジャーマン。藤村がノド輪。本谷がミサイルキックで救出しようとするが誤爆。藤村が本谷を押さえる間に小山がフィッシャーマンズスープレックスで大隅をフォール!大日本勢ようやく初勝利!

小山(13分50秒 フィッシャーマンズスープレックス)大隅

いい試合。何より観客がこれだけ盛り上がったんだ。その意味では合格点でしょう。

第2試合 天野理恵子 vs 久住智子

天野が久住をアキレス腱固め→片逆エビ固め→キャメルクラッチ→ついでに変な顔攻撃とグラウンドで蹂躪。久住もすぐに反撃、キャメルクラッチから鼻の穴に指を突っ込む(笑)。天野がフライングラリアットを連発すれば、久住は超高速のスワンダイブミサイルキックで対抗。天野がフライングラリアットを出せば久住はダブルアームの背骨折り→片逆エビの得意パターンに持って行く。天野がハーフハッチを4連発で出せば久住はダブルアームスープレックス4連発。全く引かない。さらに久住はクロスアームスープレックス、天野の頭が「ゴツッ」と音を立ててマットに突き刺さる。しかしカウントは2.5。天野、ロープに振られたのを逆利用して得意の飛びつき逆十字、しかし久住はこれを止めると持ち上げ、コーナートップへ持っていく。天野は万事休すか!?久住、雪崩式ダブルアームスープレックス!天野はまたも2.5で返す。くやしがる久住。再度ダブルアームを狙ってチキンウイングに。天野これを切り返し、後ろから飛びついてビクトル式腕十字!これが「ズバッ」と(まさにそんな感じ)決まって久住さすがにギブアップ。

天野(13分44秒 腕ひしぎ十字固め)久住

いやー、こんないい試合が見れるなんて。来てよかったぜぃ。


第3試合 キューティー鈴木 vs コマンド・ボリショイ

これも好勝負が期待できるカード。キューティー、いつものごとくにこやかに試合を進める。コマンドもロープ渡り、ロープくぐりで大ウケ。キューティーのフットスタンプがコマンドのボディーに。コマンド苦悶。しかしトップロープに上がったキューティーを雪崩式裏投げで投げつける。いい角度で決まり、両者ダウン。コマンド先に立ちあがり、フラフラと立つキューティーに掌底!しかしカウントは2。キューティーは2発目をかわしてドラゴンスープレックス。トップロープから延髄ニーを狙うが、これはコマンドがかわしてピコバスターホールド。カウントは2。今度はコマンドがコーナーに上るが、キューティーは後ろからしがみつき、雪崩式バックドロップ。ダウンするコマンドに再度のダイビングフットッスタンプ。これで勝負あった。もう一度コーナートップに上がり、ヒザをついて立ちあがろうとするコマンドの後頭部にニーアタック、片足を取って余裕のピンフォール。

キューティー(12分23秒 片エビ固め)コマンド


第4試合 デビル雅美 vs 宮口知子

宮口、ゴングを待たずにドロップキックで奇襲。宮口すぐさまコーナートップに上がる。しかしデビルもすばやく上がり、何と雪崩式ノーザン!あんたは奥津かっての。これでほとんど決まったようなもんだったが、宮口も必死に返す。デビル、ゆっくりとコーナーに上がって「ギロチン行くぞー!」宮口、今度は逆に雪崩式ブラックバスターで投げ飛ばす。両方とも信じられないパワーの持ち主だ。宮口、デビルをアキレス腱固めに決めるが、デビルは力任せのアンクルホールドで切り返す。デビルはさらにロメロスペシャル。こうなってくるともう独擅場。宮口もジャーマン、クロスボディなどを単発では決めるものの、コーナーラリアット、パワーボム、ラリアット、そして予告付きライガーボムで終わり。

デビル(9分25秒 ライガーボム)宮口


休憩中、本谷が観戦していた家族のもとにやってきて、弟にケリを入れる(笑)。弟、サーフボードストレッチで反撃するが逆に固められる。

で、インフォメのパートナーも本谷。


第5試合 ダイナマイト関西&福岡晶 vs 尾崎魔弓&天野理恵子

天野が先発し、関西にくらいついていくいつものパターン。しかしやっぱり関西のキックいはいかんともしがたい。今日の福岡は「助っ人」的な立場。あまり前に出ようとはしないが、動きはすごくいい。天野、必死にフライングラリアットを関西に浴びせるが関西は倒れず、4発目で逆にラリアットを打ち込む。福岡が尾崎にミサイルキック、そしてムーンサルトを打つが待っていたのは足。天野が出て、ハーフハッチ連発。尾崎に再度タッチ。膝蹴りから裏拳。そしてダブルインパクト。天野がさらにコーナーに上るが関西が蹴り落とす。関西、スプラッシュマウンテンの態勢、尾崎が一旦カットするが、バックドロップに切り替え、福岡が尾崎を押さえる間に久々の(復帰後初?)スプラッシュマウンテンで3カウント。

関西(12分45秒 スプラッシュマウンテン)天野

関西、マイクを取る。「尾崎コラ、お前こないだ何と言うた?パートナーが強かったら勝てる?えー、おかげさまで今日は晶と組んだから勝てました。お前もなあ、天野じゃなくて、強いパートナー探してこい。デビルさんでもいいぞ。オレは下の子と組む。それでもう1回やろう。」

尾崎「パートナーは天野で十分なんだよ!さっきから聞いてればタッグタッグって、シングルでやんのかやらないのか!」

関西「シングルやろーやないか!お前はイザとなったら逃げんのやろ!」

で、乱闘。

こないだから「シングルでやろう」の繰り返しだが、一向に実現の見込みなし。次の後楽園くらいでやるのか?


いやー、いい試合だった。メインはちょっと短かったけどね。その他のはそれこそ「なんでこれが後楽園でできないんだ」(c)榎本年弥ってくらい。特に第2試合なんて、見れただけでももうけと考えていいくらい。

20時37分、「休暇センター入口」発のバスに乗り、21時3分発の総武線で帰る。千葉は遠いぞ。



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