JWP 97.11.16 後楽園ホール大会


特に早く行く用事もないので今日はゆっくり。チャンピオンに寄って横浜文体のチケットを見ると、1万円席2列目がまだ売れ残っている・・・カードが出てないから仕方ないが、大丈夫か、これで?

17時30分開場予定がなかなか開かない。結局20分遅れ。ロビーには毎度毎度のことながら人がごったがえしているが、ホールに入るとやはり入りはよくない。前回よりちょっとマシ、程度か?入場時にもらったチラシを見ると、ついに関西のお好み焼き屋がJWP事務所近くに開店(11/25)とのこと。おかんはいるのかなあ?

開場が遅れたせいか開始も10分遅れる。入場式には大日本とJWP(除く尾崎)のみ。フリーの2人とLLPWは参加せず。対戦カード発表。配られたチラシの裏にもまだマスコミ発表と同じカードが印刷されている。そして千葉リングアナの口から「本日のファイナルマッチ、紅夜叉、キャロル美鳥vs福岡晶、コマンド・ボリショイ」と発表されると大拍手。



第1試合 大隅沙理 vs 藤村奈々(大日本)

大隅、謎の2人掛け。しょっぱなから気合い入れまくり。キャメルクラッチから藤村の後頭部のバンソウコウをはがす。バルコニーの大日本ファンからブーイング。気合い入るのはいいが、両者ともそれが空回り。技の確実性まで低くして、なんのためにそれをやってるのかわからん動きもしばしば。藤村は序盤から大技に頼る変なクセが出ない分よかったが、大隅はそうではなかろう。大隅は腕ひしぎ十字固めを多用して藤村の両腕を攻める。藤村は再三ラ・マヒストラルを見せるが、なかなかきれいに決まらない。互いに出すダイビングボディプレスはいずれもヒザ、足を出してブロック。この過程で藤村はヒザを痛めてしまう。しかしもう片方の足でキック、そしてノド輪2連発、さらにDDT。カウント2.5。大隅しかしまた唐突に腕十字。これも決まらず。大隅頭を押さえ、「痛い」といいながらトップロープへ。ミサイルキック!しかしこれもスカされる。藤村またラ・マヒストラル、これはうまく固めたが、カウントは2。大隅思い切り藤村の顔面に張り手。藤村もやり返す。藤村がノド輪の体勢に、大隅これを切り返しワキ固め、藤村ギブアップ!

大隅(8分14秒 ワキ固め)藤村


第2試合 大隅沙理 vs 小山亜矢(大日本)

大隅はそのまま赤コーナーに立つ。入場してきた小山、下から大隅を睨み付ける。千葉リングアナ、小山をコールした後すぐ逃げる。大隅が急襲。しかし小山があっさり逆襲。ストンピング、ドロップキック、逆エビ固め。これが長時間続く。小山はみずからリリースするとクロスボディ、ドロップキック。いずれもいいフォーム。大隅はムチャクチャな張り手、パンチからスリーパーの体勢に入るが決めることはできず。まったく「技」というものが出ない。こりゃあよかないよなあ。小山は大隅をコーナーに振りドロップキック連発。倒れたところにさらに集中攻撃。大隅は体当たりで倒すとカバー、2カウント。ミサイルキックは浅い当たりだったがそれでもカバー、2カウント。何が大隅をここまでさせるのか?大隅再度ミサイルキック、これはきれいにヒット。そしてサリーちゃんV。しかし声はなし。なんか変。(本来なら技出すとき声出す方が変なんだが)大隅が小山をロープに振る。小山はロープに飛び乗り、後ろ向きでエルボースマッシュ。さらにミサイルキックからカバー、体勢崩れて2止まり。大隅は3発目のミサイルキックをかわし、パンチから十字。小山の回転エビ固めをこらえてはまた十字。小山は起き上がってこれをエビに固めるがカウントは2。小山はジャーマンに続いてフィッシャーマンズスープレックスを狙うが、大隅これをこらえてワキ固めに。小山はロープエスケープ。大隅ダイビングプレス、小山逃げるが方向を間違い実際は浴びてしまう。しかしジャーマンの体勢、大隅つぶす。大隅がコーナーに上る。小山はそれを肩車に。大隅回転エビ、2。小山切り返しカウント2。大隅切り返して十字に。小山ブレークしてまたジャーマン、大隅これをエビに丸め込む。小山は大隅の腕を固めて変形フィッシャーマンズスープレックス、カウント2。さらにダイビングプレス、大隅は足を出す。小山しつこく大隅にからみつく。もみ合いから「決めるぞー」と叫んだ小山、今度こそフィッシャーマンズスープレックスで3カウント。

小山(14分15秒 フィッシャーマンズスープレックス)大隅

うーん、いったい何だったんだこの「連続試合」の意味は。大隅がやりたがったのかもしれんが、こんなヘタクソなシュートまがい、あんまりいいことじゃないような。確かに普段見られない大隅の気迫あふれる表情はみれたし、会場もヒートアップしたけどね。


第3試合 宮口知子 vs タニー・マウス(フリー)

タニー、ロープワークからいきなり宮口の腹部にヘッドバット。宮口はショルダーブロックで対抗。宮口はサーフボードストレッチからグラウンドで締め上げる。タニーはこれを返し、逆エビ固めで逆襲。宮口、「痛いー」と言いながらも、なぜかタニーのしっぽをつかんでいる。タニーはみずからリリースしてタニバット、そしてコーナーからタニロケット。2発目は自爆。宮口はヒザを当てて逆エビのお返し。タニーはかみつきで脱出。宮口は弓矢固めに移行、タニーは力で脱出。宮口は強烈なエルボースマッシュ。そしてイナヅマ3連発。ボディスラムからダイビングプレス、しかしタニーはヒザを立てる。しかしタニーの倒れ込みヘッドバットに宮口もヒザ。タニー、ロケット、ヘッドバット乱れ打ち。そしてセントーン、カウント2。続いてジャーマン、これもカウント2。宮口はロケットを自爆させるとドロップキック、そしてブラックバスター、ダイビングの延髄蹴りは2カウント。さらに最近のフィニッシャーである垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、これは首固めに返される。宮口、足を取らせて延髄、2カウント。宮口、タニーをかついだままコーナーに上るが逃げられバックドロップに切り返される。タニーはジャーマンで2カウント。コーナーに上る。しかしこれを宮口が捕らえ、雪崩式ブラックバスター、この一発で3カウント。

宮口(11分50秒 片エビ固め)タニー

タニーは宮口の「ライバル」足り得ないのか?


第4試合 デビル雅美&キューティー鈴木 vs 久住智子&田村欣子(フリー)

先に入場した久住と田村がぴょんぴょん跳んでウォーミングアップ。この2人、やっぱどっか似ている。キューティーと久住でスタート。手四つからキック、ジャンピングニー、バックドロップ。キューティーのいつものパターン。デビルには2人で対抗するがラリアットで一度になぎ倒されてしまう。しかしキューティーを捕らえ、アームストレッチ。久住もドロップキック4連発、そしてアームストレッチ。キューティーは体勢を切り返して久住の腕を取ってデビルに渡す。デビルはロープを使ったアームブリーカー。そのまま場外に引き回し、招待客らしい一団のところで腕にストンピング。「あー!」と叫ぶと「あーじゃない!」と言われてしまった。キューティーはリングに戻ると久住に腕十字。田村がカットに出るとデビルが田村に腕十字。デビルは客のリクエストに応え久住にロメロ。久住はデビルのコーナーラリアットをかわしてスワンダイブミサイルキック。ジャンピングヒッププレスからの2発目はかわされる。デビル「頭来たー!」と叫びパワーボム。キューティーが出てドラゴンの体勢、久住切り返してダブルアーム式背骨折り3連発。カウントは2。田村が出てキックから張り手。キューティーも張り返しジャーマン、田村はこれを切り返してか立ちは崩れたもののヒザ十字に。田村はミサイルキック、ダイビングプレス。しかしこれは足が出る。デビルがキューとタッチ、ダイビングローリングセトーンを狙うがやっぱり自爆。そこを田村、久住、田村、久住の順でジャーマン4連発。田村&久住が同じコーナーに上がり、ダブルのミサイルキック。そしてダブルのDDT。デビルの足がロープへ。田村は久住のサポートでデビルをダブルリストアームサルトで投げ切る。カウントは2。久住が出るが、デビルはカカト落とし。デビルがズン前で投げたところにキューティーが絶妙のタイミングでダイビングフットスタンプ。デビルも走ってきて両足スタンプ。キューティーは久住の後頭部にジャンピングニー。キューティーはとどめの延髄ンジーを狙ってトップロープへ。田村が足をつかまえる。久住がなんとか起き上がって、雪崩式ダブルアームスープレックス。2.5! 田村が後頭部ミサイルキックで追い打ち。さらに久住がダブルアームの体勢。デビルがラリアット狙いで走る。久住行きはよけるが、帰りに後頭部にくらう。キューティーはドラゴンの体勢、田村カット。しかしデビルが田村を押さえる間にキューティーが延髄ニーを決め、3カウント。

キューティー(13分59秒 片エビ固め)久住

デビルがマイクを取る。

「田村!フリーになったんだってな。」(ハイ)「そんな甘いもんちゃうぞ。わかってんのか?」(ハイ)「なら、いい。」頭をなで、がっちり握手。田村ウルウル。


休憩前に年末恒例「通好み」イベント告知。今年は「PRIDE通」
休憩後のインフォメは宮口。


第5試合 尾崎魔弓&天野理恵子 vs ダイナマイト関西&本谷香名子

カナコの表情が厳しい。それもそのはず、7日の府立第2の流血戦の再戦である。天野を捕らえると、関西と2人でダブルのミドルキック。しかし尾崎につかまる。本谷、尾崎の足を噛んで脱出しようとするが、尾崎、「爪先は余ってんだよ。」と意に介さず、アームストレッチ続行。本谷、ロープに振られたのをコブラツイストに切り返す。そこへ関西のキック。関西正式にタッチして、キック連打、ブレーンバスター、コーナーラリアット。2発目尾崎はかわすが、関西はまたつかまえてバックドロップ。ここまでは関西絶好調。再び天野vs本谷。本谷セントーン連発、ドロップキック、関西に代わる。そして毎度おなじみ天野が関西のキックをボコボコに受けまくる時間帯が。ひとしきり蹴りを食らった後、それでも関西のバックドロップをつぶして尾崎にタッチ、しかしクロスボディは誤爆。関西、尾崎にもキックを見舞った後バックドロップ。尾崎すぐ起き上がり裏拳。本谷がノータッチでミサイルキック。これはいい動き。関西も3発目のバックドロップで続く。関西が押さえて本谷がダイビングセントーン、カウントは2。本谷がロープに走るが、尾崎はカウンターで張り手一閃。天野との合体パワーボムで本谷を叩き付ける。さらに本谷の痛めている首を狙ってかツープラトンのパイルドライバーを狙うがこれはブロック。しかし関西のラリアットが本谷に誤爆。ここから場外戦に。尾崎が本谷、関西が天野を別々の場所で痛ぶる。イスの音だけが響くが、こっち(北側リングサイド席)からは何が起こっているかさっぱりわからない。これがかなりの時間続く。尾崎、一旦リングに戻り、スゴーレフェリーに「おら、カウント数えろよ!」と命令するが、また外に降り、本谷を連れて戻ってくる。本谷がまた流血。さらに天野が持ち込んだイスで脳天を強打。本谷崩れ落ちる。尾崎DDT、パワーボム、いずれも本谷はカウント2で自力で返す。天野が入り、本谷の額の傷口をこする。悲鳴を上げる本谷。さらに天野はハーフハッチ3連発。気のせいかいつもより叩き付ける音がキツい。カバーはカウント2で返す。天野がトップロープに上がる。関西がキックで落とす。そこを本谷がカナ・マヒストラルで固める。尾崎、イスでカット。そして関西の脇腹にもイスを突き刺す。関西、場外転落。その間に再度本谷に合体パワーボム。イスを持って戻ってきた関西がそのイスでカット。そして関西は尾崎を連れて場外へ。天野が本谷をコーナートップに。本谷は上ってきた天野を落とす。本谷飛ぶ。天野が空中でキャッチし、ワキ固めに。本谷、着地と同時に前方回転、2度目のカナ・マヒストラル!ちょっと崩れたががっちり押え込んで文句無しの3カウント。

本谷(17分24秒 変形エビ固め)天野

尾崎、乱闘から戻ってきて天野を問い詰め、張り手。天野、無防備の本谷の後頭部に蹴り。本谷、また崩れ落ちる。今日はマイクはなし。


第6試合 福岡晶&コマンド・ボリショイ vs 紅夜叉&キャロル美鳥

千葉リングアナ、この試合を「今世紀最後の対抗戦」と表現。えー、ヤマモは「交流戦」だと言ってるのに。決起軍のセコンドにはもちろん二上。がっちり握手からスタート。福岡が先発するように見せかけて、コマンドが紅に突っかける。いきなりのジャーマン。しかし紅はローリングクレイドル。マスクの鼻をつかんでコブラクラッチ風に締める。あんまり強くつかんだせいか、コマンドの鼻、取れる。コマンドはDDT、ストンピングで福岡にタッチ。福岡、LLPWフリークスの集まった東側バルコニーを挑発してから紅の髪をつかんでホイップ。またコマンドに渡す。コマンド、紅の鼻を報復とばかりにつかむ。福岡がバックドロップ、コマンドがDDT。ロープに振られての反転ボディアタックは距離足りず。しかしそのままヒザ十字に。福岡「バリバリねーちゃん、どうしたあー。」と 紅を挑発、キャメルクラッチに固定して顔面キック。昨日のお返し。コマンド、掌底を放つが、紅あっさりサミングで逆転、フェースクラッシャーをかます。キャロル入り、フェースバスター、そしてキャメルクラッチから顔面ドロップキック。紅がコーナーからスリーパーで吊るし、その腹にドロップキック。ネックハンギングから叩き付ける。キャロルがダイビングヘッドバット。ダブルでクローズライン、ダブルのキック、クロスボディ、逆エビ。コマンド防戦一方。ようやく福岡がカット。コマンド、バックドロップを打って福岡にタッチ。紅トラースキック連発。福岡、何発目かを受け止め、張り手。先にギロチンドロップ、そして首4の字。しかし紅はこれをレッグロックに切り返す。キャロルが出る。福岡キャロルをコーナーに振る。今日のフレアーフリップは成功、そしてスワンダイブのドロップキック。福岡バックドロップを狙うが、キャロルは強引にヘッドロックからグラウンドに。福岡ジャーマン、カウント2。コマンドに代わり、ムーンサルトプレス。キャロルかわして紅にタッチ。紅フェースクラッシャー。キャロル、コマンドの脳天にミサイルキック2連発。カウント2。さらにジャーマン2発、カウントは2。さらにキャロルのボディプレスと紅のギロチンの合体技。これも2。コマンドは掌底で起死回生を図るが、またかわされて逆にノド輪で叩き付けられる。紅、コマンドをコーナーに上げ、雪崩式水車落としに行くが、コマンドはエビに切り返し、ようやくタッチ。福岡、ミサイルキック2発からタイガードライバーの体勢。キャロルがミサイルキックでカットしようとするが、紅の体を盾にして背中に誤爆させる。福岡、トップロープに上がりライダーキック!これも背中にヒット。(狙ったかどうかは不明)カットに来るキャロルを福岡はリング下にボディスラム。コマンドは場外へプランチャ。福岡は紅にムーンサルト。そしてタイガードライバー、紅一度は切り返すが、コマンドの掌底から福岡タイガードライバー、カウント2.5!福岡のキックがコマンドに誤爆、キャロルが出る。キャロルはコマンドにアストロシザース、雪崩式フランケンシュタイナー。福岡カット。キャロルはエクスプロイダー、カウント2。ムーンサルトはコマンドが足を出してブロック。コマンド掌底、キャロルはこれを止めてキドクラッチ、カウント2.5。紅にタッチ、そこにコマンドの掌底ようやく決まり、カウント2.8!福岡クロスアームスープレックス、カウント2。福岡、紅をトップロープに上げ、自分も上るが紅は蹴落としてダイビングギロチン。カウントは2。そのまま夜叉ロック。福岡、自分では脱出不能。コマンドがなんとかカット。紅再度ダイビングギロチン。福岡2で返す。なぜ二度もくらう?紅、福岡をトップロープに上げる。福岡の表情が死んでいる。紅がゆっくりと雪崩式水車落としの体勢、なんとか福岡はこれを雪崩式の前方回転エビ固めに。カウント2。さらにコマンドがタイガースープレックス。福岡は逆転のタイガードライバー、しかしキャロルがカット。福岡はムーンサルトフットスタンプ、しかしあっさりかわされ、またも夜叉ロックに捕らえられる。今度はコマンドががっちりキャロルに押さえられ、福岡、屈辱のギブアップ。

紅(19分41秒 夜叉ロック)福岡


前日と同じく、二上もリングに上がり、5人で手を挙げる。福岡ヒジを押さえて握手もできないほど。完敗。しかし会場が不穏な空気になることはなし。いいことだ。



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