JWP 97.11.22 沼南町大会



3連休、何もしないのもなんだなあ、と思い、JWP沼南町大会へ。とはいうものの、やはり行きたくなったのは先週の「対抗戦」を見てちょっと「純粋JWP」というものを見たくなったのと、数日前からファンに動揺を与えているアルシオンによる引き抜き問題についてちょっとでも情報を得たいな、と思ったからでもある。

JR常磐線で柏へ。16時着。ここから体育館のすぐ前までバスがある、ということだったが、バス停の時刻表を見ると、14時台を最後に、バスがない。次は18:08。それじゃあ試合開始(18時)に間に合わないので、タクシーを拾う。ところが駅前通りが渋滞で、なかなか大通りに出られない。結局30分、2500円かかって体育館到着。タクシーだったら高柳駅の方が近かったのに・・・
着いてみると、予想に反して大きく新しそうな体育館。トレーニングジムも併設されている。駐車場も広い。いい会場じゃん。交通のアクセスさえ悪くなければ。
開場前のロビーではやはりアルシオンの話題が。前日の全女に行った人は山本代表に「行きません」の書面を見せてもらってるから、「もう終わったこと」的な捉え方。

17時20分開場。売店にはキューティー、尾崎、コマンド、本谷、久住。久住はひょっとしたらファンとの接触を避けて表に出さないかなあ、と思ったが、そんなことは全くなく、久住自身も何もなかったかのように、いつもどおり、ポーッと立っている。よっぽど試合を左ヒザの負傷(前十字靭帯および半月板損傷)のため欠場する本谷の方が深刻な表情。売店の顔ぶれが福岡、天野、宮口らに代わったのを見て接近。「福岡の舎弟」と呼ばれるO氏が冗談で「よー、アルシオン」と声を掛けたのを皮切りに福岡が「あの話題」についてしゃべり始める。やはりちょっと不機嫌そう。

「あぁ。あれ? あっれ、うっそだよー。今にわかるって。私が嘘言ってるのか向こうが嘘言ってるのか。」

「長谷川のいるところには行かないって。あっ、言っちゃった。」


「あ、そういえばさー、焼津でもらったTシャツ、あれすぐ着替えたんだけど、入場式ないからわかんなかったよね。」

おー、そうだったか大先生。

「(小説書くってホント?)うん、書くよ。と言ってもプロレス雑誌にだけど。」

うーん、来た甲斐があった。これで安心して試合が見れるってもんだ。

本谷のところに移動し、噂の「かなふぐTシャツ」を見せびらかすと、「はいー。」「でもほっぺのところが赤くない。」
おっ、本谷先生、自分からそういうことを言う?

18時、今日は遅れることなく開始。入場式。福岡大先生ちゃんとTシャツ着替えてくれてる。うれしいねえ。あいさつなし。何かコメントがあるかと思ったが。この体育館、天井が高く、明るいし、音響もいいや。



第1試合 大隅沙理 vs 小山亜矢

前回後楽園ではケンカマッチまがいをやった2人、試合前の握手を大隅が拒否し、「またか?」と思わせたが、静かな腕攻めの応酬でスタート。ハンマーロックに固めて大隅を攻める小山。ロープに振ってドロップキック4連発、逆エビ、シーソーホイップ、クロスボディで2カウント。いい動き。大隅相手の動きをかわし、スーパーサリーちゃんVを狙ったのか後ろ向きでコーナーへ。小山はこれを肩車に。大隅は肩の上で向きを変えて回転エビに。2カウント。大隅、サリーちゃんV(今日は声付き)連発からボディスラム、「お返しだこのヤロー」と叫んで逆エビ固め。片逆エビに移行して、もう片方の足にかみつき。小山、ロープに逃れるが、大隅ストンピング、ドロップキック。小山はコーナーに振られるところを切り返して逆に串刺しドロップキック。2発目のドロップキックをかわして大隅は体当たり3連発。さらにスーパーサリーちゃんV。2発目を狙う大隅、また肩車に取る小山、また回転エビに行く大隅。しかし今度は小山がもう半回転させてエビ固めに。大隅2で返して逆に上に乗る。これも2。小山ロープに振られるが、飛び乗って背面エルボー。ドロップキックでつないでコーナーからミサイルキック2発。カバーに行くがカウントは2.5。小山、コーナーからボディプレス、大隅足を立ててブロック。大隅お返しのミサイルキック2連発から「行くぞ~」と叫び、「サリーちゃ~ん、Q!」しかしその瞬間小山がスクールボーイに丸め込んだため、「サリーちゃんQ」が何なのかはわからず。(ジュニアオールスターの時のとはどうも違うよう)あわててハネ返す大隅。小山、自らロープに飛んで前方回転エビ固め。大隅こらえてヒッププレス、しかしそれを足を引っかけて半回転させた小山が3カウント!

小山(11分25秒 エビ固め)大隅

小山が大技なしで試合を組みたてた!試合後には小山の握手に応じる大隅。顔も笑顔。この2人、見るたび違うことやってくれるのか?


第2試合 コマンド・ボリショイ vs 藤村奈々

先に入場した藤村、やはり若手とやる時とは違い、緊張の表情。さっき試合を終えたばかりの小山がセコンドに付く。でもせっかくJWPに修行に来てるんだ、大日本にはいない「先輩」と当たらないともったいないよな。開始のゴング。藤村が手を伸ばす。コマンド、届かない。コマンド、これに怒ったのかロックアップするやすぐに髪をつかんでホイップ。ストンピング、首4の字。小山が「チョーク!」と抗議すると「入ってないよー。チョークってのはこうだ!」とほんとに絞める。いつものやり取りとは言え、やられる方は災難だ。藤村なんとか脱出するが、コマンドはその背中に強烈なストンピング。場外に逃げる藤村。エプロンに帰ってきた藤村を下に蹴落とすコマンド。ロープに走る。思わずよける藤村だがこれは当然ほんとに飛ぶんではなく、ロープくぐりのフェイント。リングに戻ったところをコマンドはバックドロップ、アームストレッチ。キャメルクラッチから髪をつかむコマンド。藤村はかみつきで脱出を図るが逆にかみつき返される。コマンド、藤村をロープに振ろうとするが、藤村はこれを切り返して逆さ押さえ込み。カウント1。藤村はネックブリーカードロップ3連発で反撃開始。しかしヘッドロックホイップで投げたところをヘッドシザーズに切り返され、チキンウイング、リバースチキンウイングで固められる。さらにアームブリーカーからロープ渡り敢行のコマンド。藤村はロープに振られたところをロープに飛び乗り反転クロスボディ。これはコマンドも頭を打ったよう。さらにコーナーからボディアタック、これはカウント2。しかしコマンドもグラウンドに持ち込むやアキレス腱固め、ヒザ十字固めで悲鳴を上げさせる。コマンドがまた髪をつかむので、コマンドの鼻をつかむ藤村。しかしコマンドは藤村の鼻をつかみ返す。(どっちが痛いかといえば・・・)なんか打つ手がなくなった藤村は張り手をかますが、やはり張り返される。コマンドが走って掌底、しかし藤村はこれをかわしてノド輪落とし2発。藤村コーナーから飛ぶがコマンドかわす。今度はコマンドがムーンサルト、これは藤村がかわす。藤村、再度掌底をかわしてジャーマンに行こうとするが、自分でつぶれてしまう。スタミナ切れか?またバックを取る、コマンドはエビ固めに。藤村切り返してエビ固め、カウント2。立ち上がって藤村パンチ、コマンドかわしてジャーマン。最後はやはりムーンサルト。藤村返せず。

コマンド(11分22秒 片エビ固め)藤村

いつの間にか口から血を流している藤村。コマンドの掌の上で踊らされたのは仕方ないけれども、今日の試合は勉強になったかな?


第3試合 尾崎魔弓 vs 宮口知子

ゴングと同時にいきなり宮口の髪をつかみ、場外に放り出す尾崎。鉄柵2面にぶつけ、観客席に叩き込む。リングに戻り、宮口をロープに固定して足で踏みつけ、拍手要求。「こっちもー」「こっちでもー」の声に応えて2回、3回とやる尾崎。最後の東側ではリクエストの声に「疲れんだよ。」とひとこと。でもやる。「やるな」と制止する川崎レフェリーには「しょーがねーだろ!」宮口の背中に乗って髪を引っ張る。宮口「イテェ」尾崎「痛ぇのは当たり前だろ!」で、何を考えたか束ねた髪の毛にかみつく。当然、「あ、歯にさはまった。きったねえー。」やるなよ。尾崎、キャメルクラッチから宮口の鼻に指。しかし「やっても変わんねーな、お前の顔は。」で、やめ。宮口、コーナーに振られるのを切り返して串刺しドロップキック。さらにドロップキック、タックル、ニードロップ。尾崎は1で返す。宮口は逆片エビに。さらにサーフボードから、自らが寝て尾崎を差し上げる固め技。尾崎「つまさきー」「かかとー」。宮口がボディシザーズに移行すると、尾崎はかみつきで脱出し、「よくもカカトやりやがって」とかかと落とし(そら、違うだろ)。ここでリングサイドにいた大隅に指示、コーナーからフットスタンプを落とさせる尾崎。自分もフットスタンプで続く。大隅をにらむ宮口の目がコワい。大隅も震え上がる。宮口コーナーホイップを切り返し、串刺しイナヅマ。そしてDDT。さらに自分の足を取らせての延髄蹴りを狙うが、読んだ尾崎は張り手一発。しかしラリアットをかわしてイナヅマ3連発。裏拳をかわして回転なしブラックバスター、2カウント。ジャーマン、2カウント。宮口、雪崩式ブラックバスターを狙って尾崎をコーナーに乗せるが、尾崎はかわして引っこ抜きジャーマン。テキーラを狙うが宮口はこれを切り返して高速回転ブラックバスター。しかしカウントは2。宮口、垂直落下ブレーンバスターを狙うが尾崎はブロック。宮口ラリアットに行くが尾崎はかわして裏拳。「終わり!」と叫んでのサンダーファイヤーパワーボム!宮口は2で返す!しかし尾崎はすかさずテキーラを続け、3カウント。

尾崎(10分27秒 テキーラ・サンライズ)宮口


第4試合 デビル雅美 vs 天野理恵子

中央でどっかと構えるデビルに対し、天野はアップライトの構えからローキックで入る。なかなか入り込めない天野、なんとデビルの顔の前で猫だまし!さすがのデビルさんもこれには驚きタックルを許してしまう。しかしすぐに体勢を入れ替え、「猫だましなんかやりやがって」と鼻をつかんでチョップ。天野ドロップキック、張り手。デビル張り返してズン前。デビルは天野を片逆エビに。天野必死にかみつくが、脱出はできず。デビルはレッグロックに捕らえて「動いてみろ!」天野動けず。デビルはさらに腕も極める。デビルは天野を立たせ、アームブリーカーに。天野、頭にかみつき、背中から飛びついてスリーパー。がっちり決まるがデビルは背中に天野を乗せたままコーナーまで下がってこれをブレーク。天野をコーナーに振るデビル。天野はコーナーで反転してドロップキック。お返しの逆エビから片逆エビ。そして「なんだこのババア~~」の言ってはいけない一言。これに怒ったのか、デビルは天野の古傷のヒザを攻めて脱出。天野を場外に連れ出し鉄柵にぶつけ、さらにヒザを鉄柵に吊るし、鉄柵ごとケリ。痛そうーっ!リングに戻り、レッグブリーカーから4の字の体勢。天野「やめてーっ!」デビル「お願いしますって言え。」天野「お願いします。(小声)」4の字はやめたデビル、代わりにロメロスペシャル。デビルはパワーボムからローリングセントーンを狙うがまたまた自爆。天野はロープに押し込んで後方回転エビ固め、カウント2。デビルは張り手からパワーボム。天野は空中でつぶす。さらに後頭部へフライングラリアット。デビルはラリアットで返す。「どんぐり行きまっせ!」と叫ぶデビル。しかし天野は2発目をDDTに切り返し、ミサイルキックから飛びつき十字固め。デビルロープへ。天野はハーフハッチを狙うが、さすがに上がらず。デビルはハイキック。自らロープに飛んでラリアット。そしてライガーボムで終わり。

デビル(13分18秒 エビ固め)天野

試合後もヒジを押さえているデビル。天野がそこまで追い込んだ、ということか?試合ぶりと言い、天野は矢樹の域に達しつつあるかもしれない。


休憩中、紅とキャロルが2階にいた、という目撃談が出る。休憩後のインフォメは欠場中の本谷。


第5試合 ダイナマイト関西&福岡晶 vs キューティー鈴木&久住智子

試合前、紅とキャロルが本部席に現れる。そのまま席に着き、そこで観戦。「渦中」の福岡と久住でスタート。しかし福岡すぐに引っ込む。紅を意識してないのか?関西は久住にキックの乱れ打ちからブレーンバスター。福岡クイックタッチでまた入る。キューが出てニーアタック、バックドロップ。久住とダブルでアームストレッチ。久住が福岡にダブルアームバックブリーカー。2発目をリバーススープレックスで返した福岡、エルボー一発入れて関西にタッチ。なんだかな~。別に紅の前だからって特別張り切らなくてもいいけど、いつもどおりじゃしょうがないじゃん。関西は久住をテークダウン、足にキックを入れてからサソリ固め。福岡は久住の両手を踏んで「例の踊り」。関西が久住をロープに固定、福岡ハイキック。今度は福岡が固定、関西がキック。久住ダウン。エルボードロップからカバー、キューティーがカット。福岡が久住をロープに振る。久住はロープに飛び乗り反転ドロップキック。キューティーにタッチ。キューティーは福岡にDDT、キューティースペシャル。キューティーは福岡を片逆エビ固めに取り、その背中に久住がダイビングフットスタンプ。久住が福岡をコーナーに振る。福岡、サルト・モルタル。しかし着地したところをキューティーがジャーマン。久住は旋回ボディプレスを打つが、福岡は足を出す。しかし出てきた関西にキューティーがジャーマン、福岡にも久住がスワンダイブのミサイルキックを打ち込み両者を場外に。久住は2人めがけてスワンダイブプランチャ!目の前に飛んで来た~。カメラ持って行けばよかった~。キューティーと福岡がリングに戻り、キューティージャーマンからドラゴンの体勢。福岡はするりと抜けてそこに関西のラリアット。さらにキック連発、バックドロップ。スプラッシュマウンテンはエビ固めに切り返すキューティー。久住がスワンダイブミサイルを関西に浴びせるが、2人まとめてラリアットでなぎ倒される。福岡がキューティーにムーンサルト、キューティーは足でブロック。腹を押さえる福岡に久住、キューティーが連続ダイビングフットスタンプ!久住がコーナートップへ。関西がキック。福岡が上がり雪崩式パワースラムを狙うが、久住は雪崩式後方回転エビ固めに切り返す。カウント2。久住が福岡のバックを取る。福岡は自分のコーナーへ。そこに待っているのは関西のキック。福岡がエビに固めるがカウントは2。福岡タイガードライバーの体勢に入る。キューティーがコーナートップからヒザでカットしようとするが福岡がよけたため久住に誤爆。あとは関西がキューティーを押さえる間に福岡がタイガードライバーを決めて3カウント。

福岡(12分20秒 タイガードライバー)久住

マイクを取る福岡。

「紅、今日は偵察に来たの?大丈夫だよ。私はあんたに一回負けたからってヘコたれる福岡晶じゃないから。私はJWPの宝物を持ってるから。今日来てくれたお礼に川崎見に行くよ。」

う~ん、またも福岡ワールド。


何も応えずに引き揚げる紅とキャロル。紅の目に今日の福岡はどう映っただろうか?

終了は20時。やっぱりいいなあ、JWPの地方興行は。



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