JWP 98.2.26 東天紅上野店「鳳凰の間」ディナーショープロレス



東天紅上野店の2階に上がると通路に売店。キューティーと福岡が実際にDVDを見せながら売っている。18時開場。10人掛けの円卓が全部で30くらい?埋まれば300人か。それでもヘタな地方大会よりは多いかも。テーブルの上には本日のメニュー。

三種冷菜盛り合わせ
海老とイカの炒め
ひな鶏の唐揚レモンソース味
牛肉のやわらか煮
ちまき
五目揚げやきそば
杏仁豆腐

18時30分からまず食事の開始。多少空席はあるが、ほぼ埋まる。客層、違うなあ。とりあえず食う。さすがに東天紅、うまい。いつぞやの千葉の奴とは大違いだ。コースは進み、やきそばの辺りで19時になり、選手入場式。いつものジャージ+Tシャツではなく、コスチューム(人によっては上着も)で入場(その後の撮影会のため)。コマンドが相手チームと同じ方から上がろうとしてキューティーに笑われる。選手代表あいさつは関西。「今日は東天紅大会ご来場ありがとうございます。こういう機会を与えてくれた東天紅の方々に感謝します。私事ですが、自分の店がこの近所にあります。よろしかったら寄ってってください。」関西、営業。

選手がリングを下り、リング周りで「自由にお撮りください」の撮影会が約10分間。さすがにこういう場だと関西とキューティーの人気が凄い。

選手が一旦退場し、「約7分後に試合を開始します。」のアナウンス。なんで今日はそんなに細かい?>ものもらい千葉

テーブルの上にはすでにデザートも。



第1試合 大隅沙理&春山香代子 vs 渡辺えりか&佐井富子

3人の新人にとっては初のタッグマッチ。本来なら大隅が引っ張るところだろうが、その大隅とてまだまだだからなあ。渡辺、春山のなんでもない首4の字にもカットに入る。(これが新人中初のカット)この辺も初めてのせいか、それとも一瞬でも早くやりたかったのか。渡辺はタッチにしても相手をコーナーに連れてくることもなしに、自分が疲れたから代わる、という感じだったが、佐井はそういうこともなく、ちゃんとタッグマッチの動きができていた。「プロレス頭」は佐井の方が上のようだ。しかし渡辺のタックルは文句なしに客を沸かせるし、レディゴンでコマンドから指摘されていた串刺しエルボーもフォールの姿勢も全然良くなっている。大隅は新人3人に囲まれて気負っているのかディナーショープロレスで興奮しているのかあんまり落ち着いてない。やりなれないサソリや、その姿勢からの弓矢固め(これはこないだもやってたけど、今日のは決まりがよくなかった)などを佐井に出して行く。10分経過の辺りから佐井への集中攻撃。大隅はモンゴリアンチョップ連発。佐井クロスボディで反撃するが、2発目を大隅に受け止められる。大隅は春山と二人でストンピング。しかし春山がロープに走ると、返ってきたところを佐井一本背負い。2発目は低い体勢で決め(これはうまかった)、3発投げたところでカバー、大隅カット。渡辺にタッチ。渡辺が春山、大隅にショルダーアタック連発。大隅は渡辺を倒して十字固めに行くが、渡辺これを切り返して逆に十字に。春山がカット。これで決まってたら大変なことになっていたとこだが。大隅はフライングネックブリーカードロップ3発。カウントは・・・2。春山がエプロンに控えていた佐井を場外に落とす。その間に大隅がミサイルキックから渡辺をフォール。

大隅(13分29秒 体固め)渡辺

新人達のタッグマッチはまずまず。しかし大隅は・・・マジで抜かれるぞ、中原なんかと遊んでるうちに。



第2試合 本谷香名子 vs 池田麻奈美

第1試合もそうだったが、向こう側の観客に迷惑にならないよう、極めて小規模に紙テープが飛ぶ。手四つから始めようとする本谷だが、池田はヒザに蹴り。そしてドロップキック連発。首4の字は本谷脱出し、逆にドロップキック。本谷俵返し風に池田を抱える。何をするのかと思ったらそのまま脇腹からヒザの上に落とすレバーブロック。この人唐突にクラシックな技やるなあ。池田をロープに固定し、その背中に豊田真奈美式ドロップキック。片逆エビ、キャメルクラッチと背中に攻撃を集中。苦しげな池田。本谷背中にエルボードロップ。カバーするがカウント2。池田は逆さ押さえ込みに行こうとするがうまくいかず。ようやく成功したら本谷の足はロープにかかる。本谷はボディスラムからカウント2。ボディシザーズに取ると池田は本谷のヒザを攻めて脱出、逆エビに。本谷ロープ。池田串刺しドロップキック3発。本谷は顔面キックで反撃、お返しの串刺しドロップキック。池田3発目をかわしてスクールボーイ、2カウント。池田ドロップキック2発からボディスラムを打ち、トップロープへ。フライングボディアタック、2カウント。本谷カウンターキックからセントーン、池田かわす。池田本谷の背中にキック。しかし本谷の顔から笑みは消えない。逆に池田は攻めても受けても自分のスタミナをロスするばかり。本谷はコーナー反転ドロップキックで池田の動きを止めると、「終わりだ!」と叫んでミサイルキックを脳天へ。のしかかるようなエビ固めで3カウント。

本谷(8分 エビ固め)池田

新人とキャリアまる3年だとこんなもんかな?



第3試合 天野理恵子 vs 久住智子

天野、いきなり久住の髪をつかんでホイップ。例によって顔は笑っている。久住腕を取られると俊敏な動きで切り返す。天野もまた切り返す。両者速い。天野「ちょっと待った」のポーズで手四つから再開。久住がミドルキック。鋭いドロップキックを連発で打ち込んでバックドロップから首4の字。天野はレッグロックに切り返す。久住すぐにロープ。天野さらに足を取りに行く。久住は十字ねらいに。天野切り返してバックを取る。亀になった久住を上からひっくり返して逆に腕十字。久住持ち上げて落とす。久住はDDTから片逆エビ。天野ロープ。久住が天野をコーナーに振ると、天野は反転クロスボディ。さらにロープに振ってカウンターエルボー。これはいい。天野逆エビ固めから片逆エビに移行。久住が必死にロープをつかんでもなかなか天野は放さない。レフェリーがブレーク。久住コーナーに振られたのを利用して反転の攻撃を狙うが天野もコーナーに飛び乗る。久住落としてダイビングプレス、天野足を突き立てる。天野フライングラリアット3発、カウントは2。天野ハーフハッチの体勢、久住切り返してバック取る。天野バックエルボー。久住かわしてダブルアームの体勢。天野もう一度切り返すが結局久住がダブルアーム式背骨折りを決める。もう一発、カバー、カウント2。すかさず片逆エビに行く久住。ロープに逃げた後も背中を押さえて苦悶する天野。久住が天野をコーナーに上げる。天野落としてミサイルキック。久住はバックステップでこれをかわし、逆エビに。天野ロープ。10分経過。久住がバックドロップ狙い、天野は身をひるがえして着地(ちょっと危なかったが)、腕を取って強引にワキ固めに行こうとする。久住はこれを無理矢理持ち上げサイドバスターに。久住突っ込むと天野はかわして久住を場外に落とし、トペ。すぐ近くにテーブルがあるのになんて無茶を。天野は久住をリング内に戻す。久住はテーブルか床で顔面を打ったよう。天野ハーフハッチ3連発、カウント2。天野トップロープへ。久住コーナーに背を向けて立ち上がる。天野は後頭部めがけてダイビングラリアット。カバー、カウント2。天野ジャーマン、久住はカウント1でキックアウトすると逆に投げっ放しジャーマン。両者ダウン。天野が先に起き上がる。久住が立つのを待って、首刈り式飛びつき腕十字。久住は強引に振りほどく。久住トップロープから飛ぶ。天野は下からドロップキックで迎撃。ロープワークからビクトル投げに行くがスッポ抜ける。久住は飛びつき後方回転エビ、2カウント。久住ジャーマン2連発。3発目は天野がヒザ十字に。場所がロープに近い。天野ヒザにキック、ドロップキック。ハリ手合戦、久住は天野のハリ手をかわして片腕をつかんでジャーマン、カウント2。15分経過。久住トップロープへ。天野追って下からキック。久住体勢崩れる。天野上って「行くぞー!」と叫んだ瞬間久住がジャンプ、雪崩式後方回転エビ固め。天野は後頭部強打、足のフックも完璧に決まって3カウント。

久住(15分26秒 雪崩式後方回転エビ固め)天野

うーむ、次期挑戦者が前王者に負けてしまったか。3月5日、最後のチャンスで天野は取れるかなあ。見たい!見たいがその試合は高崎だ・・・



第4試合 デビル雅美、福岡晶、宮口知子 vs ダイナマイト関西、キューティー鈴木、コマンド・ボリショイ

休憩なしで第4試合。先発は宮口とコマンド。「行け宮口!」の声で試合開始(笑)。手四つか、と見せかけてコマンドいきなり噛みつき。髪をつかんでホイップ。宮口奇声を発し腕を取る。デビルの「こっち持ってこい!」の声にしたがって宮口がコーナーまで持って行くとロープを背にデビルと福岡がアームブリーカー。みちプロではないので、この後宮口がやられる、ということはない。宮口アームブリーカー。デビルにタッチ。デビルもアームブリーカー。デビルはコマンドをロープに振り、キックを入れると、「投げっ放し!」と叫んでの投げっ放しパワーボム。キューティーがカット。福岡入る。サーフボードストレッチからアームストレッチに行くが、コマンド切り返してキューティーにタッチ。すぐロープ際に連れて行き、関西が胸板にキック3発。キューティーがカバー、カウント2。ロープに振ってジャンピングニー、カウントは1。関西が出てキック連打。バックドロップで投げサソリに。宮口がカットしようとドロップキックを顔面に何発も打ち込むが、関西動じない。デビルが「クソババ」発言に怒ってスリーパー、キューティーがその後ろからスリーパー、宮口、コマンドと上に乗っかって福岡一層苦しくなる。レフェリーが6人を分ける。関西はコマンドにタッチ。福岡コマンドのエルボーを側転でかわしてドロップキック、宮口にタッチ。宮口は早くもブラックバスターでカウント2。変形サーフボードに取るが関西がキックでカット。コマンドDDTを打ってキューティーにタッチ。キューティーもDDT。キューティーがキャメルクラッチに取る。関西が出る。関西ナルシストキック、キューティー飛ぶ。う~ん、息の合った名人芸。キューティーは片逆エビ。コマンドがロープの外から蹴りを入れる。それを見たデビル、「こらチビ!」。関西が入る。宮口はショルダータックルを浴びせるが関西には効かない。関西のラリアットをかわして宮口がバックを取るがキューティーがそのバックを取ってジャーマン。関西がコーナーラリアット、宮口かわす。そこにデビルが串刺しラリアット。福岡は側転エルボー、宮口はイナヅマを浴びせてようやく関西を倒す。デビルにタッチ。これも名人芸、のラリアット相討ち。コマンドが入ってデビルに裏投げ。デビルはコマンドを捕まえ、「てめ、このクソチビ!」と叫んでズン前。福岡入る。コマンドはアームホイップ。立ち上がった福岡が先に掌底。コマンドの掌底はかわしてダブルリストアームサルト、カウント2。10分経過。宮口にタッチ、イナヅマ3連発、カバー、2カウント。デビル、「よし、ブラックバスター行けぇ!」レスラーの間でも「ブラックバスター」で定着しちゃってるのか(と言ってもファンはもう3年近くこの名前使い続けてるんだけど)。しかしコマンドは抵抗。関西キックからカバー、2。キューティーが入ってドラゴンの体勢、宮口かがむ。そこにデビルがラリアット。「OK、宮口上がれ!」デビルの指図に素直に従う宮口。ダイビングプレスを打つが、キューティーは足を出す。さらにドラゴンスープレックス、福岡がカット。関西が出てスプラッシュマウンテンのポーズ、宮口抱え上げられながらも何とか脱出。デビルがラリアットを打つが、関西は宮口を捕らえてバックドロップ。福岡カット。キューティーがデビル、コマンドが福岡をコーナーに釘付けにしてお膳立て。スプラッシュマウンテンで終わりか、と思ったが今度は担ぎ上げる前に福岡が阻止。関西は福岡にラリアット。デビルが関西にカカト落し。キューティーがデビルにジャーマン。コマンドはウラカン・ラナ、カウント2。デビルはコマンドにカカト落し。パワーボムに行くがこれはコマンドつぶす。掌底をデビルの顔面にヒットさせトップロープに上るが後ろから宮口がハイキック。デビルが肩車に取る。コマンドはミステリオ・ラナ、カウント2。コマンドがデビルのバックを取る。関西ラリアット、デビルかわしてコマンドに誤爆。デビルはライガーボム。キューティーがカット。福岡が関西とキューティーを場外に落とす。宮口がトップロープから飛び、デビルが抱え上げ、福岡が頭を引っ張っての合体パワーボム、カット遅れて3カウント入る。

デビル(14分6秒 エビ固め)コマンド

天井が低いからムーンサルトは無理だな、やっぱ。デビルが最後にあいさつ。「こういう形式の試合は、3回目でまだ慣れてないとこもあって大変なんですけど、またこうやってお客さんの間近でやるチャンスがあればやってみたいと思います。今日は最後までどうもありがとうございました!」そして流れる「Heartbeat」。最近これが聞けるだけでホッとする。ま、今日はこういう場だから「いかにも」JWPならでは、の物をテンコ盛りにして、福岡が主役の新しい時代はちょいと置いといて、だな。デビルも関西も元気なうちはこれでやって行くと。正直昨日の新世代+他団体より今日の純血、ベテラン中心が「面白かった」ことは確かだし。(「いい試合」なのはセミの久住vs天野だけど)




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