98.1.2 全日本 後楽園ホール大会



今年のプロレス始めはなぜか全日本。全日本の後楽園大会は約6年ぶり。年頭興行だと7年ぶりだったりする。


第1試合 百田光雄 vs 浅子覚

百田のシングルマッチを見るのって久しぶりだなあ(もちろん個人的に)。当然「ロッキーのテーマ」を聞くのも久しぶりだ。序盤から浅子がしつこい腕攻め。百田コールはもちろん浅子に対するブーイングも起きる。百田、ロープに振られてのアームホイップ?を逆さ押さえ込みに切り返す。浅子が再び主導権を握ろうとコーナーに詰めるが百田はヒジ一発で逆転。浅子フェースクラッシャーからミサイルキックを浴びせ、百田をコーナートップに上げる。雪崩式フランケンか?百田はヒジで浅子を落とすと、何もせずにそのまま降りる。浅子、ロープに振ってウラカン・ラナ、2カウント。浅子バックを取る。百田身を沈めてエビ固めを狙う。浅子その上を飛び越して百田をジャックナイフに固めるが、百田切り返してエビ固め、浅子返そうとするが3カウント。いい試合だ。

百田(9分46秒 エビ固め)浅子


第1試合の後、全選手が入って新年のあいさつ。3人の練習生も紹介される。うち1人は台湾からやってきたチェ・フェイユだそうだ。


第2試合 小川良成&ウルフ・ホークフィールド vs スカル・フォン・クラッシュ&ジャイアント・キマラ

コール終了と同時にキマラが小川を急襲。因縁勃発?ウルフが救い出す。初来日のスカル・フォン・クラッシュはベーシックな動きがちゃんとできる選手。トニー・ブラウンの話では昨晩はホテルでかなりナーバスになっていたということだが。その後も執拗に小川を狙うキマラ。ファイヤマンキャリーに抱え上げ、「ウラナ」「ウガナ」「ウラナ」「ウガナ」「ウラナ」と叫んでからバックフリップ。何を言ってたのだろう?カウントダウン(5,4,3,2,1)でもやってたのか?スカルが変なフォームのダイビングヘッドバット3連発。2カウント。しかしあれでは自分の首を痛めそうな気がする。キマラが出てきてベアハッグに捕らえる。小川両手で顔を打って脱出、モンキーフリップで投げるがタッチはスカルが阻止。小川、足を取らせての延髄蹴りでようやくウルフにタッチ成功。ウルフ、スカルにダイビングショルダー、キマラにはラリアット。返す刀でスカルにもコーナーラリアット。自分がセカンドロープに上がってのフェースクラッシャーという目新しい動きも。しかしスカルはDDTを放ってキマラにタッチ、キマラはドロップキックをウルフに浴びせる。キマラはカウンターでジャンピングネックブリーカードロップ、カウント2で小川がカット。キマラ&スカルはダブル・エルボーからキマラギロチン、スカルエルボードロップ、キマラサマーソルトドロップ、スカルフィストドロップと連続攻撃。小川がカット。キマラは小川と場外乱闘に。ウルフはパワースラムで形勢逆転し、水平式バックドロップからダイビングプレスを決め3カウント。

ウルフ(12分25秒 片エビ固め)スカル

スカルはまずまず合格点ではなかろうか。


第3試合 ジャイアント馬場、ジャンボ鶴田、ラッシャー木村 vs 永源遥、渕正信、菊地毅

永源とラッシャーが先発。ファンの声にいちいち応えて動く永源。しかしすぐ菊地にタッチ。菊地はラッシャーとヘッドバット合戦。菊地はエルボー連打、ラッシャーは「気合い」で菊地をひるます。鶴田が出、菊地にキチンシンク。次いで馬場も菊地にチョップ。永源が出るが、馬場はすぐさまロープの外に出してツバタイム。まずは鶴田。南側に。次にラッシャー、東側に、と思いきやラッシャーの顔に。ま、いつものネタではあるが。渕がラッシャーをジャイアントスイングのような形にとらえ、しかしラッシャーを浮かせることなく引きずり回す。代わった永源はジャイアントスイング、しかしわずか2回転。鶴田が菊地にコブラツイスト、グリグリ付き。入ってきた永源にはジャンピングニー、菊地にはバックドロップを決めるが渕がカット。永源が雪崩式リングインを見せるがそこにラッシャーチョップ。この辺りから馬場は常にリングの中にいてフィニッシュを狙う。まず鶴田が権利のない渕を馬場に振り、16文。続いて鶴田とラッシャーで永源を振り、16文。最後はラッシングラリアットからラッシャーがフォール。

木村(14分30秒 片エビ固め)永源

鶴田、いやがるラッシャーの手をつかんで一緒に「オー」。そして四方のコーナーで「オー」。ラッシャー、マイクをつかんで、まずは去っていく馬場に「アニキ、あけましておめでとうございます。今年も日テレちゃんパワーでがんばろう。」続いて永源に「去年、ホノルルマラソンで走る姿を見て、ますますファンになっちゃったよ。」最後は当然渕に「お前、最近ポケモンのグッズ集めてるそうじゃないか。それはそうと、『今年こそ』の気持ちを持たなきゃ。」とかなんとか。


第4試合前に「あすなろ育成タッグリーグ」入場式。参加メンバーは三沢&浅子、川田&雅央、田上&志賀、小橋&金丸、秋山&大森、本田&泉田、スミス&モスマンの7チーム。優勝決定戦は23日後楽園大会。


第4試合 馳浩&大森隆男 vs ジョニー・スミス&ジョニー・エース

大森、妙に派手なガウンで入場。馳が入ってくるとやはり盛り上がる。先発は馳とエース。馳はラリアットを巻き込んでのアームドラッグ、後転してのリストロック返し、レッグシザースからのインディアンデスロック、鎌固めと相変わらずうまい。両チームタッチ。スミスは大森の腕を攻める。大森、切り返すことができず、チョーク攻撃で脱出する。ジョニーズはクイックタッチで大森の腕に連続攻撃。大森なすがまま。ようやくバックドロップを打って馳にタッチ。スミス今度は馳に腕殺し敢行。コーナーホイップと見せてのアームホイップなど、通常とは逆、逆の動きで馳の腕を殺す。さらにチキンウィングフェースロック。大森がカット。エースが入り、コーナーラリアット、ブレーンバスター。スミスは馳の腕を極めて持ち上げ、落とすとすぐにV1アームロック。馳はブリッジで返すがスミスはチキンウィングアームロックへ。大森が遅れてカット。15分経過。馳はスミスにラリアット、1発では倒れず、2発打ってようやく大森とタッチ。大森はミサイルキック、ラリアット、なぎ倒してカバーするがカウントは2。スミスとエルボースマッシュの応酬、大森がロープに走ったところをスミスはカウンターのパワースラム。エース入り、片足キック、DDT、コーナーラリアットと続けざまに攻める。大森バテ気味。しかしコブラクラッチスープレックスは馳が阻止。大森スピンキックを当てて馳とタッチ。馳裏投げ、カウント2。ジャイアントスイング20回転、しかし回り終わったところにスミスがミサイルキック、エース・馳の両者ダウン。馳なんとか大森にタッチ。大森はエースにネックブリーカードロップ。さらに馳のサポートでダイビングエルボー、2カウント。大森ドラゴンスープレックス!しかしカウントは2。パワーボムの体勢に入るがスミスがカット。スミスがバックドロップの体勢に抱え上げての合体エースクラッシャー、馳カット。エースはギロチンエースクラッシャー、スミスが馳を場外に。エース万全の体勢でコブラクラッチスープレックス、カウント3。

エース(21分26秒 エビ固め)大森


第5試合 あすなろ育成タッグリーグ公式戦
本田多聞&泉田純 vs 田上明&志賀賢太郎

志賀に対する声援が多いが、いかんせん体格差が大きすぎる。泉田へのボディスラムも2度失敗して3度目にようやく成功。泉田は田上とのタックル合戦が引き分けに終わると突如相撲勝負を申し入れる。受ける田上。普通だったら投げられるような投げもこらえ、突っ張りでも押し込まれないまさに相撲そのままの一瞬。結局玉麒麟が巻き換えての右下手投げで勝利、だが勝負は続く。田上すぐさまラリアット、カウント2。志賀が出て、泉田に回転エビを仕掛けるが、泉田これを押しつぶし、さらにヒッププレス3連発。本田はエアプレンスピンからストマックブロック、すぐに場外に放り投げる。泉田はこれを受けて鉄柵、場外ボディスラム。リングに戻り、泉田はストラングルホールドまで。志賀はスイングDDTで脱出を図るが、泉田はSTFで捕らえ、さらにダイビングヘッドを落とす。本田が入り、二丁投げから十字固め。さすがにこのへんはうまい。田上がカット。本田はスロイダー、カウント2。本田はノド輪落としを狙うが、田上はこれを阻止し、DDTを打って志賀をコーナーに引きずって強制的にタッチ。田上は本田、泉田にハイキック連発。本田はネックブリーカードロップ、泉田は本田のサポートでノド輪落としを田上に。志賀入りミサイルキック、スワンダイブボディプレス、スイングDDTで泉田から2カウント。泉田はパワースラムで返す。泉田ラリアットを打ってパワーボムの体勢に入るが田上がラリアットでカット。田上、志賀をブレーンバスターのように持ち上げ、泉田の上に投げ捨てる。田上ノド輪の体勢。泉田こらえる。田上3度目のトライでようやく成功。田上が志賀をアトミックドロップのように持ち上げ、投げる。志賀は身を翻してプレス、片エビに取り泉田から3カウント。

志賀(12分36秒 片エビ固め)泉田


第6試合 あすなろ育成タッグリーグ公式戦
川田利明&井上雅央 vs 小橋健太&金丸義信

川田vs金丸でスタート。川田、ヘッドロックから腕固めと金丸に何もさせないまま雅央にタッチ。金丸もドロップキックを打って小橋にタッチ。雅央はパンチ、キックと繰り出すが小橋のチョップ一発でダウン。雅央、さらにキックを放ち川田につなぐ。川田と小橋はキック、チョップの応酬。すぐに両者の胸が真っ赤になる。雅央入り、スイングネックブリーカードロップからスリーパーに小橋を捕らえるが、小橋難なく脱出し、ソバット一発。金丸が小橋のサポートでトペ・アトミコ、ムーンサルトプレスを放つ。さらにコーナーに振り、セカンドロープに飛び乗ってのソバット。小橋は雅央にキチンシンク3発、ブレーンバスターで2カウント。逆エビにとるが川田がキックでカット。両チームタッチ、川田は金丸をキック、チョップで圧倒。さらに拷問コブラ。小橋がチョップでカット。小橋がジャンピングニー、パワーボムの体勢は川田が踏ん張る。しかし小橋はパワーボムで抱え上げ、そこに金丸がドロップキック(だったっけ?)。川田キックを放つが小橋はドラゴンスクリューから逆片エビ固め。雅央ラリアット3発でようやくカットに成功。雅央は小橋にフィッシャーマンズスープレックス、ミサイルキック。小橋は雅央をブレーンバスターで投げ、そこに金丸がクロスボディを合わせる。金丸がコーナートップへ。雅央投げ落とすが金丸は首固め、カウント2。金丸ドロップキック、小橋ギロチン、金丸ムーンサルトプレス、2カウント。小橋と川田は場外へ。川田は小橋にキック。雅央はブレーンバスターホールド、小橋カット。小橋バックドロップ、金丸はトップロープからクロスボディに行くが雅央はハジキ返すようなブロックバスター、カバーは2カウント。雅央は金丸をアルゼンチンバックブリーカーに抱え上げる。川田が小橋を押さえる。雅央、回転を加えて締め上げると金丸ギブアップ。

井上(16分1秒 ハイジャック式アルゼンチンバックブリーカー)金丸


第7試合 三沢光晴、秋山準、マウナケア・モスマン vs スティーヴ・ウィリアムス、ゲイリー・オブライト、リッキー・サンタナ

リッキー・サンタナなんて久しぶりに見たけど、こんなに前頭部が広かっただろうか?まあいい。ウィリアムスはまたアマレス風のダブルショルダータイツに。先発は世界ジュニアのタイトルマッチを闘う予定のサンタナとモスマン。サンタナ、モスマンにバックドロップからSTF、両チームタッチ。ウィリアムスまたグーパンチ連発してブーイングを受ける。三沢にもパンチ、しかしエルボースマッシュを食らいダウン。モスマン入る。ウィリアムス、モスマンにもパンチから垂直落下ブレーンバスター。オブライト入りブレーンバスター、ダブルアームスープレックス。三沢秋山2人でカット。サンタナもブレーンバスターを狙うがモスマンはワキ固めに切り返す。ウィリアムスカット。秋山入りジャンピングニー。オブライトが秋山を場外に落とし、鉄柵攻撃からウィリアムスのラリアット。ウィリアムス、リングに戻ってもコーナーラリアット2発。秋山ノーザンはこらえられるがバックドロップで投げて三沢にタッチ。三沢はダイビングエルボー。エルボー連発、フライングラリアット、またエルボー。ウィリアムスは三沢を抱え上げてスパインバスター。オブライトとダブルタックル。オブライトはヒザを入れるとティルトスラム。三沢は2で返す。さらにバックを取るが三沢はバックエルボーを入れ、ミサイルキックを打ってモスマンにタッチ。オブライトもサンタナにチェンジ。もすまんキック、サナタナはフライングエルボー。さらにコーナーラリアット、スイングDDT、しかしダイビングプレスはモスマンがかわす。他の4人は場外へ。モスマンはファイヤマンキャリーからのダイヤモンドカッター。秋山にタッチ。秋山ははコーナー串刺しエルボー、ノーザンライトスープレックス、これはウィリアムスがカット。秋山はエクスプロイダーからサンタナをフォール。

秋山(14分12秒 片エビ固め)サンタナ

試合後、ウィリアムス、オブライトはサンタナを真ん中に置いてTOPのサイン。サンタナは最後までモスマンを挑発し続ける。


第8試合 100万円争奪ヘビー級バトルロイヤル
参加選手・・・馳、ラッシャー、田上、エース、本田、永源、キマラ、泉田、スカル、ウルフ、雅央、大森、スミス、川田、ウィリアムス、オブライト、秋山、小橋、三沢に馬場も解説席を離れ急遽参加、計20人。

まず馳がつかまり10人ほどからストンピングを浴びてあっさりフォール負け、退場。早いなあ~。小橋が田上を両足タックルで倒し、その上にわらわらとのしかかって田上も退場。ウィリアムスが馬場に突っかける。馬場はキック、チョップで応戦。キマラがオブライトと打ち合い。馬場が保護する。本田が誰かからボディスラムされ、みんなにのし掛かられて3人目の退場。ラッシャーとエースが打ち合い。ウィリアムスがそこにラリアットを打ってラッシャー退場。大森と雅央がオブライトにダブルでブレーンバスター、しかし大森も一緒に押え込まれて2人同時に退場。オブライトは退場の際「なんだよ、ドク、助けてくれねえのか?」と言わんばかりの表情。キマラがウィリアムスに突っかけるがパンチ一発からフォールされこれもあっさり退場(7人目)。ウィリアムスが再び馬場へ。しかし全日勢全員の反撃を受け退場。ウルフが雅央をボディスラム、大勢で押え込んで退場。ここでようやく5分経過。残りは11人。スカルと三沢が一騎打ち。スカルが三沢にストーンコールド・スタナー、カバー。多くの手助けを得てスカルが三沢をフォール!三沢退場。場内「スカル」コール。永源をエースがスクールボーイ、永源退場。川田が馬場を襲う。小橋が救出し、カワダにブレーンバスター。また2人同時に押え込まれ退場。残り7人。エースが馬場に共闘を申し入れる。馬場も握手。ウルフを捕まえスカルとパンチ、チョップを浴びせフォール、退場。スカルと馬場の一騎打ち。馬場チョップ、エースもチョップ、ハイキックでスカル退場。あと5人。ここでエースが馬場を裏切る。怒った馬場はチョップ連打からDDT。しかし馬場のみが押え込まれついに退場。スミス一旦エースと組むそぶり。ボディスラムに行こうとして途中でやめる、が、そのまま裏DDT。秋山が泉田の頭を投げつけてエースも退場。残り3人。スミス、秋山両者が泉田を仲間に付けようと勧誘する。秋山は「どっちが勝っても賞金山分けだ」とかいう手振り。泉田これに応じる。秋山はスミスをコーナーに振り、エルボーで突進、スミスかわして空振り。泉田裏切ってスクールボーイ、1カウント。泉田はスミスと握手。秋山2人に開脚ドロップキック。泉田にはハイキック、ラリアット。カバーに行くがスミスがカット。スミスは秋山にサイドバスター、ミサイルキック。秋山バックを取るが、泉田後からヘッドバットでカット。スミスはバックドロップ、秋山が切り返して押え込む。泉田も上から押さえスミス退場。そのまま両者をひっくり返して秋山も押え込み、泉田「漁夫の利」の優勝。

泉田(13分20秒 体固め)秋山


いやいや、みーんなハイレベルだし進行はスムーズだし、何より掛け値なしの「超満員」の後楽園ホール。やっぱり「メジャー」は凄いねえ。また行くか、と言われると話は別だが。



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