アルシオン 1/7 後楽園大会



6時半頃後楽園ホールに着くと、力士や正月に日本ツアーを組んだとおぼしきアメリカ人マニアの姿が目に付く。しかし中に入ると、6時45分の開始予定時刻でこの入り(右写真)。約1900人の定員のうちの900席ある南側に173人(数えた)。自分はこれが「プロレス始め」だが、逆に7日ともなると会社も始まって来にくくなったか?実際の開始(会場暗転)は6時51分。選手入場式は全員「Badboy」の服で。メキシカンの姿がない。カードはシングル4つにタッグ1つ。その理由は「アパッチェ姉妹が飛行機トラブルで来日遅れた」というもの。新年のあいさつはタイガー。そういえばJWPの新年初興行では奥津の実家から送られたみかんが客に配られるという趣向があったが、今日はそういうのなし。まあ「タイガーの実家からみかん」つうのは変だが(虎の穴出身になってるし)。

サインボール投げの後、全選手退場。ここでシングルベルトのお披露目をする、ということで吉田がまた呼ばれる。小川社長からベルトを受け取り、四方に掲げる吉田(左写真)。「巻いて!」というリクエストには「試合の時に!」と答える。


第1試合 玉田凛映 vs 大向美智子

大向のコスチュームの「下着化」が著しいと思うのは私だけだろうか?(右写真

ここまでの対戦成績は玉田の1勝2分。今日は大向握手に応じる。しかし玉田は背を向けた大向の後頭部にエルボーで先制。ロープに振ってドロップキック。2発目は大向がカウンターのフロントスープレックスで返す。大向ヤクザキック連打。4発目、自分も転ぶが玉田を片エビ、カウントは2。玉田をコーナーに振る。玉田突進をかわすが大向張り手を打って動きを止め、ボディにヒザ2発の後距離を取って串刺しニーアタック。カウントは2。大向ロープに振る。玉田キックで返してDDT。低空ドロップキックは当たりが浅いがダブルアームスープレックス、腰へのドロップキック、コーナーに吊り下げてのドロップキックと畳み掛けて逆エビに(左写真)。大向必死にロープに。玉田キャメルクラッチからカベルナリア。大向の手がロープに届く。

玉田腕を取る。大向取り返して腕極めフェースロックに行くが外れてしまう。ダウン状態の玉田にミドルキック連打。玉田立ってみせる。大向顔面パンチ。玉田もやり返す。玉田コーナーに振って突進、大向かわしてカカト落とし。玉田すぐにエルボーで返す。大向は2発目をかわしてバックドロップ。玉田すぐに立ってキックから投げっ放しジャーマン。大向すぐに立ってキック。玉田キャッチして張り手。ダブルダウン。5分経過。意地の張り合いは結構だが、わずか5分で打撃合戦で両者フラフラになってどうすんの?という感じ。玉田ローリングエルボー、キレに欠ける。しかしまたダブルダウン。大向ソバット、玉田キャッチして裏アキレス腱固め。大向脱出してキック。玉田キャッチしてドラゴンスクリュー。玉田ジャーマンに行くが大向は身を沈めてエビに取る。2カウント。

玉田低空ドロップキック2発からヒザ狙いのミサイルキック。ニークラッシャーに行くとみせかけてバックドロップ、カウント2。コーナーに上ってミサイルキック。2発目は後頭部に。カバーはカウント2。タイガースープレックス狙うが大向ブロック。ならば、とドラゴンに切り替えるが大向は腰投げで返してクルスフィックス(上写真)に。不十分ではあったが肩を痛めている玉田には効果あったようで玉田場外エスケープ。大向戻ってきたところに腕折り、ワキ固め。コーナーからの延髄ニーは玉田かわして後頭部エルボーからドラゴン(左写真)、しかしカウントは2。10分経過。

大向タイガースープレックス、カウント2。大向がローリングエルボーからソバット。これはきれいにヒット。片エビに取るが玉田キックアウト!大向両腕を取りタイガースープレックス(右写真)。グリップが外れたがそのまま押え込んで3カウント。

大向(10分45秒 タイガースープレックスホールド)玉田

第2試合 レジー・ベネット vs ジェシー・ベネット

レジーのテーマ曲が元に戻っている。対するジェシー、相変わらず試合前にニヤニヤ。自分の立場わかってるのかどうか。レジー一方的にグラウンドでジェシーを圧倒。立ち上がっても腕パンチ、串刺しラリアットでジェシーをボコボコに。5分過ぎ、ジェシーようやくスノーボムの体勢に入るがレジーはエビに丸めてアンクルホールド。レジーロープに振る。ジェシー切り返してスパインボム。ビンタ合戦でジェシーダウン。立ち上がったところにレジー顔面ヒザ。今度はカウント9でようやく立つ。バック取ってスリーパー。ジェシー鼻血(左写真)。ジェシー食らい付くようにラリアットに行くがレジーはかわしてリバースDDT。レジーパワーボム、フライングソーセージ。これは2でキックアウトしたジェシーだが、続くアームロックには瞬時でタップ。

レジー(8分45秒 アームロック)ジェシー

第3試合 タイガードリーム vs 府川唯未

府川手四つから中に入り込んでタイガーを崩す。府川バック取って上になり、タイガーを引っくり返すとマウントポジション。このへんの動きは府川が上だが、タイガーもあえて抵抗していないようには見える。府川アームロック、タイガーロープエスケープ。

府川DDTから再びマウント。タイガーブリッジで返すが、府川また引っくり返す。ガードポジションの足を取って府川ヒザ十字、タイガー立ち上がってロープブレーク。タイガーDDTからネックロック。府川は首を抜いて上からパンチ降らせる。府川腕取って十字固め、タイガーがブロックすると足に切り替えヒザ十字(左写真)、タイガーロープ。府川はヒザにドロップキック、ストンピング入れてまたヒザ十字。タイガー切り返すが府川はエビに丸め込む。タイガー1でキックアウト。

府川がタイガーをコーナーに振る。タイガー反転してミサイルキック。タイガー自ら走ってのラリアット2発、カウント2。5分経過。タイガーはミサイルキック、垂直落下式ブレーンバスター、ムーンサルト(右写真)と攻める。府川2で返す。タイガーロープに振る。府川ネックブリーカードロップで返す。府川振る。タイガーはヤクザキック。DDTから再度ムーンサルト、これは府川かわして変形の腕十字。タイガーロープ。

府川振る。タイガー飛ばずに張り手。これを捕らえて府川飛びつき十字固め。タイガーロープ。府川振る。タイガーはカウンターのフライングエルボー。タイガーソバット、府川は飛びつきのヒザ十字固め。タイガーロープ。タイガーがバックを取る。府川ビクトル投げ。極まらないため自らリリース。サブマリナーから十字に行くがタイガーは立ち上がると足を取って素早くグランドクロス(左写真)。府川ギブアップ。

タイガー(8分45秒 グランドクロス)府川

首の調子が悪いこともあってタイガーが全力ファイトというわけではなかったが、メリハリの利いたいい試合であった。

第4試合 矢樹広弓 vs 二上美紀子

矢樹の今日のコスチュームは水色。タッグの時とは違えてきた。リングアナの前口上は「次期挑戦者決定戦!」本当だろうな?

じっくり探り合いからロックアップ。二上がロープに詰めて矢樹の腹部にトーキック。矢樹パンチ、二上かわしてラリアット、矢樹かわして低空ドロップキック、二上かわす。手四つからリスタート。力比べは体格に勝る二上の勝ち。二上手四つからいきなりのラリアット。ボディスラムを打ってコーナーに上る。矢樹は雪崩式一本背負いに行くがこれは罠。二上はコーナーから吊り下げるようなスリーパーホールド。村山レフェリーがブレーク。

二上コーナーから下りる。二上キック。矢樹はロープに振って一本背負い(右写真)から十字固め。二上は上体を起こして腕を抜く。矢樹がガードポジションを取るが、二上が逆にガードポジションで矢樹を挑発。矢樹は難なくパスガードして腕を取り、体勢を引っくり返してアームロック。

二上は足を取りに行くが、矢樹は裏十字に移行(左写真)。二上腕を抜く。矢樹ガード。二上足を取ってアンクルホールド。二上リリースして両者一旦離れる。また低く入って行く矢樹。二上はローキックで牽制。矢樹は組み付かれるのを嫌う。二上は矢樹の頭を取りに行こうとするが、矢樹突き放す。5分経過。

手四つから矢樹が二上の下に滑り込む。二上は上から張り手を入れる。二上立ち上ってストンピング。二上は矢樹をコーナーに振る。矢樹反転ボディアタック、二上受け止めるが矢樹はその腕を取って極めにかかる。着地してアームストレッチから裏十字(右写真)。これは凄い。初めて見た。

矢樹バック取る。二上バックエルボー。二上バックドロップ、矢樹着地してジャーマン、カウント2で返すと同時に二上はアームロック(左写真)に。二上リリースして、足で矢樹の腕、腕で矢樹の首を固める変形のサブミッションに。矢樹たまらずロープ。

矢樹は飛びつき前方回転エビから足を取りに行くが、これは二上に読まれて逆に足を取られ4の字固め(右写真)に。矢樹苦しみながらなんとかロープエスケープ。二上ニークラッシャーからバックドロップ。矢樹は体をひねってこれを潰す。

二上がロープに走る。矢樹はカウンターで低空ドロップキック。矢樹足には行かずに腕を十字に極める。また裏十字の体勢(左写真)。二上上体起こす。矢樹は三角絞めに。二上持ち上げて矢樹をコーナーに。二上は下から掌底を打って自分も上る。矢樹はここで雪崩式スクールボーイバスター、二上が頭を打つ。矢樹押え込む。しかしカウントは2。

矢樹はロープワークからうまくランセットアーチ(右写真)に持って行く。体格差を感じさせない、語源に近い「鋭角」な落とし方。しかもカバーではなく腕を極めに行く。二上ロープ。10分経過。

矢樹コーナーに上ってミサイルキック。二上すぐに立ちあがって突進、矢樹は飛びつき十字固めで切り返す(左写真)。二上ロープ。矢樹腕折りに行く。二上はその後頭部に掌底入れる。

二上カニばさみからエビ固め、カウント2。二上コーナーに振る。浴びせ蹴り。矢樹かわす。矢樹はマウントから押え込む(右写真)。二上掌底入れる。矢樹ダウン。矢樹立ち上ってDDT。ボディスラム打ってコーナーからダイビングフットスタンプ。

二上はカニばさみで矢樹を倒すとレッグロック(左写真)。痛めている右足ではなかったが、それでもかなり痛そう。二上はアンクルロックに移行。

二上浴びせ蹴り、「残り試合時間2分」のコール。二上は矢樹を捕らえてXトルネード。二上再びコブラツイストから持ち上げる。矢樹はその腕を取って一気に裏十字固めに(右写真)、二上ギブアップ。

矢樹(13分53秒 腕ひしぎ十字固め)二上

喜びを表す矢樹選手(左写真)。いやあ、この試合はよかった。今日の試合は矢樹が次に何をしようとしてるのかちっとも読めなかった。こんな緊張感はいい。

矢樹が座り込んだままマイクを要求(右写真)。

「吉田選手!自分はアルシオンをかきまわしてます(?)。自分に挑戦させてください!」

まあ、タイトルを賭けてやる必要があるかどうかはわからんが、また見たいのは確か>矢樹と吉田の絡み。


第5試合 吉田万里子&秋野美佳 vs アジャ・コング&浜田文子

吉田、予告通りベルトを腰に巻いて入場(左写真)。4人(アジャにも)に物凄い量の紙テープが飛ぶ。先発は文子と秋野。組み付いて押し倒す秋野。ヘッドロックに取って強引にグラウンドに。文子はヘッドシザーズで返す。秋野外してブレーク。文子腕取ってロープ渡りからホイップ。秋野も飛びつきのホイップで返す。両軍タッチ。

吉田がアジャのバックを取る。背後から崩して十字を狙うがアジャブロック。吉田マウント取って上から張り手、スキをついて十字に。アジャ上になるが吉田は三角絞めに移行。アジャ吉田の足を取ってアキレス腱固め、吉田も足を取り返してアンクルホールドからSTF。吉田ネックロックに。アジャ持ち上げてターンバックルに吉田を叩きつけ、文子にタッチ。文子と吉田手四つ。吉田カニばさみで倒して首を取る。文子も切り返す。吉田は文子を引っくり返してヒザ十字。文子ロープ。吉田は秋野にタッチ。5分経過。

文子は十字狙いから三角絞めに取るが、秋野は難なく外して足を取り、アキレス腱固め。そのまま吉田にタッチ。吉田DDT。秋野はセカンドコーナーに立つ。吉田が文子をコーナーに振ると秋野はミサイルキック。吉田スリーパー。文子レッグロックで反撃。吉田胴絞めを外して立ち上がると腕極めDDT。吉田ヒザ蹴りを文子の顔面に入れて秋野にタッチ。秋野ドロップキック3連発。カバーはカウント2。秋野ボディスラムから十字(左写真)、文子ロープ。秋野ロープに振る。文子スピンキックで返す。アジャにタッチ。アジャ秋野の背中にサッカーボールキック。アジャブレーンバスター風スラムからまたサッカーボールキック。コーナーに詰めてチョップ。対角線のコーナーに振って串刺しラリアット。カウント2。アジャ逆エビ、しつこく締め上げる。アジャがさらに角度を付けようとしたところを秋野引っくり返すが、アジャがアキレス腱固めに取ると秋野また悲鳴を上げてロープに。アジャキック、ブレーンバスター。文子にタッチ。文子もブレーンバスター狙うが秋野はこらえてスモールパッケージに、カウント2。10分経過。

秋野ようやく吉田にタッチ。文子ロープに振ってラリアット。もう一度振ってドロップキック。2発目のドロップキックは吉田かわして裏アキレス腱固め、さらにリバースバイパーホールドに。文子ロープ。吉田振る。文子クロスボディ。カウント1で吉田返す。文子アジャにタッチ。吉田キック。アジャキャッチしてヘッドバット。カナディアンバックブリーカーに担ぎ上げ、ターンバックルに叩き付ける。アジャ文子を呼び入れ串刺しドロップキックを打たせる。自分は串刺しスプラッシュ。吉田にアジャドライバー(右写真)、カウント2。文子ミサイルキック打つがアジャに誤爆。吉田は秋野にタッチ。秋野はアジャにドロップキック2発。アジャはビンタ一発で返す。秋野ダウン。アジャ秋野を振る。秋野飛びつき回転エビ。アジャブロックするが秋野はスモールパッケージ。すかさずヒザ十字。アジャロープ。秋野低空ドロップキック。秋野足を取るがアジャは後頭部にパンチ。アジャコーナーに振る。秋野三角飛びボディアタック、アジャは下からドロップキック。ボディスラム打ってセカンドロープからプレス、秋野2で返す。アジャ秋野にタッチ。

文子フィッシャーマンズスープレックス狙い、秋野はスモールパッケージホールド、カウント2。吉田にタッチ。ロープワークから足を取って変形バックドロップ。カウントは2。吉田スリーパー、文子ロープ。吉田しつこくスリーパー。文子フィッシャーマン狙い、吉田ワキ固め。文子回転してかわす。吉田再度ワキ固めから腹固め。文子ロープ。吉田DDT打ってコーナーに振る。文子コーナーに飛び乗り、飛びつきスイングDDT。ボディスラムからムーンサルトプレス、カウント2。文子は吉田の髪をつかんで起こそうとする。吉田はそれを引き込んで十字。極まらず。吉田ロープに振る。文子ブファドーラ(左写真)、カウント2、アジャにタッチ。アジャ吉田のバック取る。バックドロップは吉田空中回転でかわす。スリーパーに取るがアジャはチンクラッシャーでブレーク。15分経過。

アジャは秋野をエルボーで場外に落とす。吉田には文子がドロップキック。2人をアジャが場外で捕らえ文子がケブラーダ(右写真)。アジャ吉田をリングに戻してバックドロップ、カウント2。ブレーンバスターは吉田ワキ固めに。アジャビンタ入れて裏拳のポーズ。しかし吉田は裏拳かわして三角絞め。アジャの動きが止まる。吉田変形スリーパーに移行。アジャ落ちたか?いや、何とかロープに。吉田は秋野にタッチ。秋野アジャのバックを取る。アジャ身を沈めて下からキック。アジャ文子にタッチ。文子ボディスラムからスワンダイブプレス。カウント2。20分経過。文子秋野をコーナーに上げて雪崩式フランケン、カウント2。ボディスラムからスワンダイブギロチン打つがこれは自爆。秋野ウラカン・ラナ、カウント2で文子切り返す。これも2。

文子コーナーに上る。アジャが加勢に入るが吉田がスリーパーで捕らえる。秋野、アジャと文子を落としてトップロープ越えのトペコン。文子を戻す。腕取って、トップロープ反動の飛びつきウラカン・ラナ(左写真)、カウント3。

秋野(22分23秒 ウラカン・ラナ)文子

秋野マイク。「吉田さん、文子からフォール取ったんで、タッグのベルト、一緒に取りましょう。それともうひとつ!」本部席に降りてシングルのベルト持ってくる。「このベルト、自分が取ります。」
吉田張り手入れて「次の後楽園、一周年でやろう!」
秋野「吉田さん、何のんきなこと言ってんですか?一周年は私がそのベルト巻いて出るんですよ!クラブチッタでお願いします。」

結局、このアピールが通って、試合後に1/17まず秋野が挑戦、2/18には矢樹の挑戦が決定した。



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