アルシオン 12/18 横浜文化体育館大会



遅れて着いたら柔術の試合やっていた。どっちかがどっちかを時間切れ寸前にもろ手刈りみたいな感じで倒してエンセンが判定勝ちと認定。


第3試合 ワールド・フリーファイティング
二上美紀子 vs チェー・ウンジュ

解説席には小川宏社長。珍しいなあ。沖田リングアナ「勝利の女神はどちらに輝くか?」女神が輝いたらいかんだろう。栄冠が輝く、か、女神が微笑む、か。アルシオンは進化してもこの人は・・・・・

試合前に両国国歌吹奏、とアナウンス。解説席の小川社長が手で「×」を作るが、一旦言ってしまったものは止まらない。(本部席は解説席の逆サイドにあった)

チェー、キックを中心に組み立てるが、特にグラウンドを恐れる様子もない。二上グラウンドに誘い込むが、チェーは上からペシペシと掌底を入れていく。足の取り合い、二上が優勢。チェーは掌底で脱出を図るが膠着。チェーなんとか立ち上がる。二上倒してマウント取るがロープ際のためブレーク。この時チェーが負傷をアピールしてドクターチェック。掌底の入れ過ぎか手指を負傷した模様。「テーピングすればできる」ということでテーピングタイムが取られる。

再開。チェー前蹴り。ガミ捕まえてコーナーに詰める。ブレーク。チェー蹴る。ガミキャッチ、チェーはロープをつかむ。レフェリーがブレーク。さらにキック、ガミキャッチして裏アキレスからアンクル、最後はヒールホールドに移行するがチェーがギブアップしないため村山がストップ。

二上(7分51秒 レフェリーストップ)チェー



第4試合 女子キックボクシング・不動館同門対決
三井綾 vs 中沢夏美

まず中沢が入場。ガウンには桃太郎。

続いて三井。こちらのガウンは金太郎であった。解説は不動館の館長。

両方ともスタートから顔面にパンチをヒットさせる。あっという間に両者の顔面が赤くなっていく。

中沢はバックブローも取り混ぜ、三井の顔面に的確にヒット。三井はミドルキックを入れていくが、中沢がカウンターで顔面に入れ、最初のダウン。三井8で立つ。1R終了。

2Rから三井はしつこいまでにミドルにこだわりだす。相手が顔面を狙ってこようとも、意に介さないようにミドルを相手の脇腹に入れ続ける。中沢の脇腹も真っ赤。何発目かのミドルで、中沢が崩れるようにダウン。かなり苦しそうだったが、8で立つ。2R終了。3Rに入っても三井はラッシュするのではなく、ミドルを打ち続ける。そしてついに中沢の根気が尽き、三井がミドルだけでKO勝ち。

三井(3R 45秒 KO)中沢

ラウンドガールはこの人でした。


第5試合 TWINSTAR OF ARSIONタイトルマッチ
矢樹広弓&玉田凛映(王者組) vs 大向美智子&府川唯未(挑戦者組)

挑戦者組は大向のテーマで入場。こっちは気合入れてコールした沖田、赤コーナーの王者組の入場コールはマイクのセッティングをやってて遅れる。王者組の腰にベルトはなく、リーグ優勝戦で勝ち取ったガウンを着用して入場。矢樹がリングに足を踏み入れたところで大向、府川が奇襲。タイトルマッチなのに(こういうのは「気迫」の表現としては認めがたい)。一旦村山レフェリーが分けて、タイトルマッチ宣言。今日の王者組のコスチュームは豹柄の色違い(右写真)。

ゴングを待たず(当然握手もなし)挑戦者組が場外乱闘を仕掛ける。大向は矢樹をフェンスにぶつけ、観客席に。イス攻撃の後、矢樹をリングを戻して2人で連続のブロンコバスター。ダブルブレーンバスターに行こうとするが、矢樹こらえる。挑戦者組無理して投げ、体勢崩れ3人でスッコケる。矢樹はこれで右手・右ヒザを痛める。挑戦者組が立ち上がったところに玉田がコーナーから開脚式ミサイルキックで2人を場外に落とす。王者組反撃。まずは矢樹がコーナーからプランチャ(左写真)、続いて玉田がトペ・コン。矢樹まだヒザ気にしながら大向をリングに戻す。矢樹がロープに振ってカニばさみ、玉田ギロチン、矢樹キャメル、玉田ドロップキック。矢樹首投げ打って玉田にタッチ。

大向が玉田をロープに振ってフロントスープレックス。サッカーボールキック入れて「お前もだー」とブロンコバスター。府川入って玉田にキャメルクラッチ、そこに大向がドロップキック。大向の背ならナルシストキックの方がいいんじゃないかな?府川ドロップキックからカバー、玉田ブリッジで返すとエルボースマッシュ、カウント2。玉田お返しのドロップキックを正面飛びで2発。カバーはカウント2。矢樹にタッチ。矢樹府川をロープに振って、一本背負い(右写真)から十字固め。府川ブロック。しかし矢樹はバックを取るや引っくり返して十字。矢樹マウント取る。府川が嫌うところをバック取ってスリーパー。胴絞めに決めたまま玉田とタッチ。最近評判の府川のグラウンドだが、この勝負は矢樹に一本、だな。

玉田は府川の頭をターンバックルにぶつける。府川対角線上のコーナーに玉田を振る。玉田反転ミサイルキック。府川すぐ起き上がる。玉田エルボー。矢樹入ってダブルのDDT。2人でコーナーに上がるが大向が矢樹を落とす。5分経過。玉田ミサイルキック、府川かわして十字固めに。玉田ブロック。大向が入ってカカト落とし。府川はサブマリナースープレックス(左写真)からまた十字。玉田必死に逃げる。矢樹もコーナーからアドバイス。

大向入って玉田を肩車、府川がコーナーに上る。しかし玉田は着地、大向にジャーマン。コーナーに残された府川には矢樹が雪崩式一本背負い(右写真)。玉田が府川をカバー、カウント2。

矢樹が入り、スローなランセット・アーチ(左写真)からカバー、カウント2。矢樹ロープに振る。府川切り返す。

府川が矢樹に十字、矢樹ロープ。矢樹バック取る。府川ビクトル投げからヒザ十字(右写真)。矢樹ロープ。府川アキレス腱固め、矢樹返す。矢樹は裏アキレスに移行、府川ロープ。矢樹放さない。府川は回転してヒザ十字に。府川大向にタッチ。大向矢樹のヒザに蹴り。

玉田がドロップキックを大向に入れる。大向玉田に向かっていくが玉田ドラゴンスクリュー、すかさず矢樹がヒザ十字(左写真)。大向ロープ。矢樹がコーナーに上る。大向追いかけてコーナーに上るが矢樹は雪崩式スクールボーイ(一旦着地式)、カウント2。玉田にタッチ。

矢樹&玉田、ダブルブレーンバスターから矢樹→玉田の順でフットスタンプ、3発目は2人同時に飛ぶ(右写真)。玉田がカバー、カウントは2。

大向が玉田のバック取る。玉田バックエルボー。しかし大向はキック入れてバックドロップ(左写真)。玉田に顔面キック。玉田回転エルボー、大向はカウンターパンチ。相討ちになってダブルダウン。10分経過。

玉田先に立ってジャーマン、大向すぐに立つ。玉田回転エルボー、カウント2。玉田フルネルソン、大向ブロック。エルボースマッシュかわしまたバックドロップからついにローリングソバットをヒットさせる。しかしカウントは2。大向タイガースープレックスの体勢、矢樹がミサイルキックでカット(右写真)。この一発が流れを変えた。

玉田、矢樹、玉田の順でミサイルキック3連発。ぜんぶ違うコーナーから。最後自軍コーナーから矢樹が4発目を打とうとするが、玉田がカバーに行ったため矢樹はそのままエプロンに。カウントは2。

府川カットに入れない。矢樹&玉田、必殺ダブルミサイルキック(右写真)。玉田がフルネルソンスープレックスで大向から難なくフォール(下写真)。

玉田(12分17秒 フルネルソンスープレックス)大向
※矢樹&玉田組、初防衛。

3度目のこの対戦、最も「熱い」もんがなかったと言える。矢樹の顔も不満気。

ようやくベルトがリングに運び込まれる。もちろん到着が遅れたのが悪いのだが、この試合でもし防衛に失敗してたら、初代王者はこのベルトを巻くことがなかったと思うとなんか複雑である。

矢樹は固い表情を崩さない。

しかし矢樹の腰にもベルトが巻かれる。JWPジュニアのベルトは一度も腰に巻かなかったから、ひょっとしてこんな写真は矢樹のレスラー史上初めてか。

決勝戦に続いてリトグラフをもらったチャンピオンチーム。どっちかの家に飾ってあるのか?



ここで休憩。休憩後の解説は斎藤文彦。PPV生放送というのに休憩中にいつも通りサイン会をやっていたというのはコワいもん知らずだなあ。

休憩明けに2人の練習生(99年デビューが決定)が紹介される。一人は言わずと知れた藤田愛(左写真)、もうひとりは門恵美子。



第6試合 ワールド・フリーファイティング
ロジーナ・イリーナ vs レジー・ベネット

レジーの入場テーマが変わっている。まあ、大一番でこういう変化をつけてうまくゲンかつぎになった例というのはあまり見ないのだが。フードを取り、細くなった(といってもまだまだデカイが)レジーを見て観客がどよめく。解説席では「120kgとも言われた体が80kgまで絞られた」とか言ってる。両国国歌吹奏。ロジーナはTシャツ+スパッツのまま闘うようだ。

試合開始。両者掌底の打ち合い。レジーの方がやや的確か。ロジーナ投げに行くがレジースカす。ロジーナはうまくタックルでレジーを転がす。ロープ際で腕から足を取りに行くロジーナ。レジーもアンクル取り返す。ロジーナが体勢を入れ替えて横四方の形に。レジー逃げて立ち上がる。ロジーナまたタックル、レジー切ろうとするが力で押え込まれる。レジーはハーフガード。ロジーナ足を取る。レジーは足を抜いて立ち上がる。

スタミナ切れか、レジーのタックルに対する反応が少しにぶくなった。しかしロジーナも序盤ほどの切れはない。ロジーナタックル、ロープ際。レジーは立ち上がる。

ロジーナはかんぬきに固める。片腕を残すと強引に払い巻き込み風の投げ。レジーこらえるがつぶされてしまう。ロジーナが体重をあびせて固めにかかる。

V1アームロック。レジーはギブアップしない。しかし逃げることもできない。ついに村山がストップ。

ロジーナ(6分49秒 レフェリーストップ)レジー

レジー「ノーキャッチ!!(極まってない、という意味か?)」と村山に抗議。しかし判定は覆らない。


第7試合 アジャ・コング vs 浜田文子

アジャが先に入場。セコンドに玉田&矢樹(左写真)。文子がリングインすると4つのコーナーポストからスモーク噴出。これはやりすぎだよなあ。大向&府川にしてもそうだけど、あんまりセットアップをしてあげるのも本人のためにはならないと思うが(マスコミ・ファン的には過剰に期待するだろうし)。試合開始、出方をうかがった後にロックアップ。アジャがロープに詰める。アジャ逆水平行くが文子かわす。アジャがコーナーに振る。文子サルト・モルタルからアジャの手首を取ってコーナーポストに上るが、アジャはロープ渡りを許さず手を放す。文子リング中央に戻る。アジャローキック。文子もローキック返す。アジャコーナーに振ってスプラッシュ、さらに逆水平。ラリアットからカバーはカウント2。アジャキャメルクラッチに取るが締め上げた後でリリース。もうこの瞬間でアジャの方に余裕が見られた。

アジャはチョップ、キック連打。ハイアングルのボディスラムからカバー、カウント2。アジャそのままアームロックに。文子が逃げるとマウントポジションで押え込み、上から張り手。アジャ文子の腕を取って腕折り(右写真)。アジャはロープを使って腕を絞る。文子のヒジにエルボー(変な日本語)入れてからサッカーボールキック。さらに腕攻め続く。5分経過。アジャエルボー、ヘッドバット、ローキックとやりたい放題。ロープに振る。文子クロスボディに行くがアジャキャッチして叩きつけ、エルボードロップ。文子かわして手首を取るとロープ渡りからホイップ、自ら走ってドロップキック打つがアジャは倒れない。

文子ロープに走る。アジャかわす、文子ロープに飛び乗ってブファドーラ(左写真)。文子走る。アジャはカウンターでラリアット、カウントは2。アジャボディスラムを打ってセカンドロープに上る。文子立ち上がる。コーナーまでアジャを追いかけるが、アジャ叩き落としてボディプレス、文子かわす。

文子ドロップキックでアジャを場外に落としてケブラーダ(右写真)、文子アジャをリングに戻しエプロンからスワンダイブ式のボディプレス、アジャかわす。アジャその場飛びのフットスタンプ。ボディスラム打ってセカンドコーナーからのダイビングプレス、文子2で返す。

アジャ雪崩式水車落としを狙って文子をコーナーへ。アジャが上ったところで文子は逆に雪崩式の回転エビ固め(左写真)、カウント2。文子ミサイルキック2発。もう一度コーナーに上り、飛びつきのスイングDDT、カウント2。10分経過。

文子ロープに飛び乗りムーンサルト、アジャかわして投げっ放しジャーマン。文子すぐに起き上がり、飛びついてウラカン・ラナ、カウント2。アジャすぐ立ってバックドロップ3連発(右写真)、カバーはぎりぎり2。客の「裏拳見せてくれー!」の野次にアジャ「まだ早い。」まだ引っ張る気なのか。しかし垂直落下式ブレーンバスターをかわされると裏拳出すアジャ。文子はかわしてジャーマン、カウント2。

文子は今度こそ、のムーンサルトプレス(左写真)を3連発で。

アジャ受けるだけ受けて垂直落下式ブレーンバスター、カウント2で文子返す。アジャ裏拳、文子かわして一本足頭突き。アジャ裏拳、胸にヒット。無理矢理引き起こしてもう一発、これも顔にはヒットしなかったが、片エビに固めると文子返せず、3カウント。

アジャ(13分32秒 片エビ固め)文子

終わってしまえば「20世紀vs21世紀」どころか、ただの「若手のチャレンジマッチ」であった。


第8試合 QUEEN OF ARSION決定戦
キャンディー奥津vs吉田万里子

入場口のスクリーンに「ARS」「ZION」の両方のマークが映し出される。これはいい演出。まずは「ARS」優勝者・奥津の入場(左写真)。なんか顔つき変わったなあ、奥津。カッコいいからいいけど。この試合矢樹&玉田はニュートラルコーナーに控える。

続いて「ZION」優勝者・吉田万里子が入場(右写真)。両者を先導した旗持ちのおねーさんが互いの旗を「カチン」とぶつける。この演出は失敗。君が代吹奏の後タイトルマッチ宣言。もちろんこの試合で「気迫」の奇襲や握手を拒否しての乱闘なぞはない。

まずは探り合い(左写真)。吉田が先にバックを取る。奥津すぐ切り返す。吉田も返す。素早い動き。次は足の取り合い。奥津が吉田の体勢を崩しにかかるが吉田は回転して上に。一旦ブレーク。手四つからロックアップ。吉田上になり、サイドマウントをうかがう。奥津足を取る。吉田ヒザ十字に切り返す。奥津その反動で立ち上がる。吉田足をあきらめ、がぶる。吉田は引っくり返してアームロック、奥津返して足を取る。吉田は下から足取り返す。奥津強引にスリーパー。吉田脱出して上に。奥津ロープエスケープ。

吉田は奥津の腕を取ってDDTからスリーパー(右写真)。早くも首攻めか。吉田リリースして十字に。奥津力でこれをブレーク。吉田足取ってアンクルホールド、奥津転がって上になる。両者立ち上がる。吉田が奥津をコーナーに振る。奥津反転ボディアタック。さらにDDTを打ってコーナーからプレスに行くが、吉田は寸前かわして三角絞めに捕らえる。奥津ロープ、5分経過。

吉田ブレーンバスター狙う。奥津は腰を落としてこらえる。すると吉田は顔面にヒザ。えぐ。奥津すぐに立ってエルボースマッシュ。ロープに振ってラリアット、吉田かわすが奥津は素早くロープから返ってラリアットを叩き込む。吉田は手四つから巴投げ→十字。奥津はブロックしてバック取るとジャーマン。吉田が奥津をコーナーに振る。奥津また反転ボディアタック、今度は吉田がワキ固めに捕らえる。奥津ロープ。吉田変形バックドロップ(左写真)、片エビでカウント2。

吉田胴絞めスリーパー(右写真)、奥津ロープ。吉田立ち上る際に右ひざを気にする。いつ痛めたのだろうか?吉田スリーパー、奥津切り返してパワーボム狙う。吉田リバースする。奥津エルボー打ち込んでパワーボム行くが担ぎ上げられず。吉田またスリーパー。吉田足を使った頚動脈絞めに移行、奥津ロープ。

奥津突進してエルボースマッシュ、すかさず垂直落下式ブレーンバスター。これで形勢は一気に逆転。10分経過。奥津は吉田をコーナーに乗せ、自分も駆け上がる。吉田落とす。奥津もう一度駆け上がる。雪崩式ノーザンか?いや、トップロープからブレーンバスター(左写真)に。

奥津DDT2発打って、さまざまな入り方でムーンサルト3連発(右写真)、しかしカウントは2。奥津バック取る。吉田ヒザ十字に切り返す。奥津切り返す。吉田カニばさみで倒して変形足4の字、奥津ロープ。

吉田バック取る。奥津バックエルボー入れて一気にパワーボム(左写真)、しかしフォールには行かない。

奥津バックを取るとロコモーションジャーマン(右写真)、5発目でブリッジ、カウントは2。奥津ラリアット、吉田キャッチしてワキ固め。奥津がこらえると体勢を変えてエアレイドクラッシュ、カウント2。

吉田クルックヘッドシザーズ(? 左写真)から十字、さらにストラングルホールドで奥津の首を攻める。しかし技の決まりは完全ではない。奥津がロープに届く。吉田一旦リリースして奥津をリング中央に引き戻すと、今度は完全な体勢で変形(足使った)頚動脈絞め。奥津こらえるがとうとうタップ。

吉田(16分5秒 変形スリーパー)奥津
※吉田が初代女王に。

奥津を起こしてやる吉田。

四方のコーナーでアピール。

吉田に贈られたのはベルトではなく旗(ベルトは日本には届いていたが、この日は間に合わなかった、とかいう話)。

勝利者インタビューでは感極まって涙していたが、最後はカメラマンのリクエストに応えて笑顔でポーズ。


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