DDT 3.1 鶴見青果市場大会



朝起きると雪。歩道に積もったビシャビシャの雪を踏みしめ、吹雪の中を駅まで。綱島に着く頃には雪はほぼやんでいたが、かなり寒い。さらにそこからバスで鶴見青果市場まで。鶴見青果市場と言っても鶴見区の公営市場ではなく、(株)鶴見青果の仕分場みたい。道路をへだてた向かいには一部ではつとに有名なジャスコ駒岡店。当日券を買い、会場に入ると高木三四郎選手。会釈すると、「ここへの道のりを書いてくれて、どうもありがとうございました。」と向こうから。なんて丁寧な人だ。で、やっぱりよくプロレスカフェをチェックしてるようだ。リング上では若手選手が練習中。うどんなどの売店も出ているが、ひときわ目を引くのが二瓶組グッズ売場。手配写真、選手名鑑、ダイアナ裏ビデオ(売り切れ)などが売っている。手配写真のとこには「ダイアナの写真を変なことに使わないように。また、組長の写真を悪用しないように。」との注意書き。リング上ではライダー(素顔)が柔軟を開始。やはり寒いぞ。

14時から全選手入場式。2/15には腕を吊っていた下田勇作も、今日は欠場ながら包帯なしで入場式に参加。前回大会でDDT入りを表明した打林、今日デビューの高井も。人数増えたなあ。最後から2番目の入場の高木三四郎、「寒くないぞ!寒くない!」と気合いを入れながらやってくる。しかしその後に入ってきた木村浩一郎は「あー寒い。寒いなあ〜。」と。代表あいさつは三上恭平。



第1試合 ルナパークファン投票1位カード
西野勇喜(SPWF) vs ファントム船越(SGP)

一部では2/7の再戦、とも言われるこのカード、ファン投票1位なのはいいが(ほんとなら)、両方ともDDTの選手じゃないじゃん。ほとんどレギュラーだけど。ラリアットで始まるか、と思ったがオーソドックスな、いわゆるストロングスタイルの序盤。しかしやはり西野がラリアットを出す。船越はその腕に攻撃を。腕十字から腕折り。西野は串刺しドロップキック、船越場外転落。西野が鉄柱を背にした船越にラリアットを打つが、船越かわして西野は腕を鉄柱に強打。船越は鉄柱を利用しての腕攻撃。リングに戻りドロップキック。パワーボムを狙うが西野はリバース。しかし船越はブリッジでこれを返してからパワーボムに。カウント2。船越ミサイルキック(やはり)。2発目に行こうとコーナーに上ったところを捕まえて西野は雪崩式ブレーンバスター。そしてダイビングヘッドバット、カウント2。西野がフルネルソンに取る。船越体を入れ替えて後ろに回り、両足を引っ張って倒すと両足を脇の下にねじ入れてジャパニーズレッグロールクラッチホールド。最近この技がこんなに鮮やかに決まったのなんて見たことない。が、カウントは2止まり。船越はスワンダイブミサイルキック。ドラゴンスープレックスを狙うが西野が身をかわし、エビに固める。船越2で返す。西野のラリアット、1発目では倒れなかったが、2発目で倒し西野カバー、2。西野は「他人の女房の技」ノーザンライトボム、しかし船越返す。10分経過。西野再度ノーザンライトボムを狙う。船越はDDTに切り返す。バックを取りバックドロップ、カバー、2カウント。すかさずドラゴンスープレックス、西野は3ぎりぎりでハネ返そうとしたようだったが、ジャッジ金子は3つ目を叩く。

船越(10分40秒 ドラゴンスープレックス)西野

納得行かない西野だが、金子は毅然とした態度。両者握手。一部の客からは「シンニッポン」コール。



第2試合 タノムサク鳥羽(二瓶組)&佐々木貴 vs 木村浩一郎&高井憲吾

高井はデビュー戦、鳥羽はこれが見るの2回目ということもあってどうなるかはわからんかったが、コール時の鳥羽の木村への挑発でがぜん盛り上がる。サブミッション、サンボ、レスリングに長ける浩一郎とムエタイ選手のタノムサク。結構いいかも。先発は佐々木と高井。高井、気迫は十分。佐々木は強烈なボディスラムからヘッドロック。ロープに飛ばそうとしても飛ばない。アームロックに移行、高井ロープへ。佐々木は鳥羽にタッチ。鳥羽はミドルキック連発、高井ダウン。カウント6で立ち上り、木村にタッチ。さあ、浩一郎vsタノムサクだ。セコンドの幻が「タックル気をつけろ!」組長も「タックル速いぞ!」と声をかける。異種格闘技戦だあ。鳥羽キックに行くが木村蹴り足を取ってアキレス腱固めに。鳥羽すぐにロープ。起き上がり、パンチ攻撃。いいのが一発木村の顔面に入る。このチャンスにパンチ連打。組長「木村だって人間だ!」しかし木村はタックルで倒す。鳥羽ロープへ。またパンチ入る。そして連打、ハイキック、木村ダウン。木村カウント8で立ち、蹴り足を取って倒し、マウント。二発ほどパンチを入れてから十字へ。鳥羽ロープ。鳥羽首相撲からヒザ蹴りを入れるが、木村これを持ち上げて、落とす。一旦押え込まれた鳥羽だが、切り返して上になる。しかしグラウンド攻撃をしかけることはなく、ブレーク、佐々木にタッチ。5分経過。佐々木は木村をコーナーに振ろうとするが、逆に叩き付けられ、串刺しラリアットを食う。さらに強烈なキック、ダブルアームフェースバスターで佐々木ダウン。木村は高井にタッチ。立ち上がろうとするがよろける佐々木。カウント9で高井が攻撃を開始したのでカウントはストップ。これがなけりゃ10入ってたかも。高井は十字固め狙い、佐々木はロープに逃げる。木村が高井に大きな声で指示を出す。木村がゴーサイン出してデビューが決まったんなら大丈夫なんだろうな、と思う。佐々木はなんとかドロップキックを打って鳥羽にタッチ、しかしエプロンでダウン。鳥羽は高井に首相撲からヒザ連打、高井ダウン。カウント8で立ち上る高井。高井ハリ手、鳥羽は難なくかわして逆に顔面パンチ。さらにヒザ、高井またダウン。木村が「行けるか?」と声を掛ける。無理そうに見えたが高井は「行きます!」いい根性だ。さすがプロ。高井タックルから上に乗り、ヒジで顔をグリグリの後十字に。鳥羽が体の返し方を間違って裏十字が極まりかける。しかしロープ。鳥羽ハイキック、ヒット。ソバット、顔面にヒット、高井ダウン。カウント7で立つ高井にパンチ連打、キック、ヒザとやりたい放題。しかし高井も負けずにタックルから十字。ロープに逃げられるが縦四方から鳥羽が亀になったところをスリーパー。鳥羽ロープ。ここで高井は木村にタッチ。木村ロー、ハイのキック、タックルからアキレス腱固め。佐々木がようやく復活し、カット。木村アームロック、鳥羽ロープ。木村キック、鳥羽ダウン。カウント9まで時間をいっぱい取って試合再開。鳥羽ヒザを繰り出すがまた抱え上げられる。鳥羽ロープへ。木村、腰投げとみせかけてビクトル投げからヒザ十字に移行。佐々木カット。脱出した鳥羽は佐々木に浴びせ蹴り。きれいにヒット。両チームタッチ。佐々木が高井にドロップキック2発。ブレーンバスターから逆エビ固め、高井ロープへ。佐々木は逆片エビ、木村がキックでカット。鳥羽が木村に飛び掛かり、そのまま両者場外へ。佐々木はその間に高井をバックドロップから逆エビ固め、こらえる高井だったがとうとうギブアップ。

佐々木(13分56秒 逆エビ固め)高井

う〜ん、熱い試合だった。木村マイク。「鳥羽、いい選手だね。体重つけて、DDTの壁として一緒にがんばってください。」そして二瓶組長も含め握手。
この鳥羽に勝ったんだから江川の技術はさすがだったんだな、と思った。




ここで「第1回DDT株主総会」の開催。取締役の高木三四郎がスーツ姿で登場。「このたび自由連合から立候補しました高木ただし・・・」と期待通りのボケ。一緒に出てきた三上は普通のカッコ。まあ、要するにトークショーなんだが、「株主」であるファンと、「総会屋」である一部ファン(笑)が自由に参加できる、と、そういう趣向。まずは高木取締役からDDTの業績報告。「96年10月、PWCの崩壊により、我々は路頭に迷いました・・・」から始まり、昨年3月のプレ旗揚げ戦で行った旗揚げの可否を問うアンケート(思えばこの頃は雑誌で見ても「何やってんだ?」としか思わなかったなあ。こんなに熱い団体とは知らずに。)150人中24人が旗揚げ「やめろ」という意見だったそうだが、「いつの時代も、政治の世界では少数意見が無視され、これではいかんと思うのですが、今回は24人の意見はあえて無視させていただきました。」(高木)そして正式旗揚げ、佐々木が入団。しかし4人が4人とも惨敗。「夏にはルナパーク・・・」ここで総会屋から「今年は?」の声。コケる高木。どうやら今年はDDTではないようだ。(今年はプロレスなし、と後に判明)「後日発表いたしますが、期待しないでお待ちください。」と。続いて三上常務から事務所問題についての説明。「未だに電話はラッキーな人だけつながるという状態ですが、留守番電話にメッセージを入れておいてください。事務所は世田谷から板橋(三上の地元だったっけ?)に移転します。」との報告。そして株主からの質疑応答。「女子部はどうなったのでしょうか?」転ぶ高木と三上。「本日は負傷によりエキシビションができませんでしたが、将来的には発展的拡大を・・・」どうも歯切れが悪い。原ちゃんいなくなっちゃったのだろうか?(この日売店にはいなかった)続いての質問「愛ちゃんは?」また転ぶ高木。イタイ質問続出のようだ。「春菜愛「氏」に関しましては、『タモリ倶楽部』出演などでご存知のように、我々の想像以上に売れてしまいました。しかし今後も名誉マネジャーとしてビッグマッチには参加してもらうよう約束しております!」寺坂リングアナ「3月25日ってビッグマッチ?」とツッコミ。苦しむ高木。「質疑打ち切ります!」最後は野沢に関する質問。「現在メキシコでスペル・・・」客「○○○○!」高木異様にウケる。どうやら「スペル」で始まるレスラー名を言ったようだがはっきり聞こえず。高木「いやいや、日本には帰ってません。ちゃんとメキシコでがんばってます。早く帰りたいと言ってます。」と。以上で第1回株主総会は無事終了。第2回は来年3月DDTが存続していたら行うそうである。

続いてエキサイティング吉田を司会にオークション。出品は木村浩一郎の団体遍歴を物語るTシャツセット、矢口壹琅のアマレス着、サンボ着、レガースのセット、高橋のテンガロンハット、宣伝に来てた山田圭介や高智政光のコスチューム、二瓶組ジャンパー、ダイアナとのアベック観戦権(これは売れず)、鴨居グッズ(謎)、高木三四郎の写真がバックの時計など。



第3試合 3WAY DANCEはうまく踊れない
鴨居長太郎&二瓶一将(二瓶組) vs 矢口壹琅&エキサイティング吉田(神格闘十字軍) vs クラッシャー高橋&毒ガスマスク(フリー)

毒ガスマスクは携帯バーナーを持参。こいつはチト恐い。鴨居はさっきのコーナーで「極度の興奮状態」とか言われてたが、まさにその通り。二瓶組長はウィスキーの瓶持参、リング下でラッパ飲み。神格闘十字軍は傘の十字架で迎えられる。6人が揃い、3方向でスタート。鴨居は吉田にパンチ連打、矢口と毒ガスが組み合い、そして高橋は組長をねじ伏せる。吉田と鴨居、矢口と組長が場外へ。「こないだ組もうと言ったばかりじゃないか!」「うるせー!こんな奴仲間じゃねえ!」という言葉が飛ぶ。鴨居が頭に傘を突き立てられ流血。リングに戻り、6人ロックアップ。続いて6人ヘッドロック。神格闘の2人が4人をロープに飛ばす。返ってきてタックル、神格闘の2人が場外へ。4人が手を組むような構え。矢口二瓶組のセコンドからバラと酒を奪い取り、バラを口にくわえる。そして二瓶組長に「お前も愛がわかってない!」ようやく5分が経過。矢口が4人に標的にされる。串刺しラリアット4連発、4人で押え込むが吉田がカット。そのまま神格闘が攻められる。二瓶組と場外戦。いつしか矢口が組長と高橋を捕らえ、外に出る。ついて行く客。横断歩道を渡り、ジャスコ駒岡店前で繰り広げられる乱闘。ロッテリアの客が驚いて見ている。矢口様が「ロッテリア〜!」と叫ぶからまさか中に入るのかと思ったらそこまではせず。二瓶組長はロッテリアの立て看板をヘシ折って矢口を乱打。信号を無視して他の選手もやってくる。さらについてくる客。その時残っていた人の話によると、まさに「観客不在」の試合だったらしい。(選手も不在だけど)高橋が帰りがけに殴られ、高圧線の鉄塔のフェンスにもたれる。そのフェンスに有刺鉄線がついていたんで、一部から「ひとり有刺鉄線金網デスマッチ」の声も。高橋はその辺の客に「タッチ・・・」と交代を求める。別の意味で逃げ惑う観客。ようやく6人がリングに戻る。何分経っただろうか。まさに大流血の鴨居が狂ったようにパンチを打ちまくる。しかしリングの中に神格闘勢の姿がない。「あれ?神格闘は?」と声に出すと、まるでそれに答えるように矢口が「休んでんだよ。」と。その間に毒ガスマスクが毒ガスシューター(クロー技のように見えたが?)で鴨居からギブアップを奪う。

毒ガス(16分10秒 毒ガスシューター)鴨居

これで二瓶組の2人は退場。神格闘が戦線復帰。高橋が2人にフライングラリアット。吉田にパイルドライバー。毒ガスと2人で矢口にブレーンバスター、カバー、吉田カット。毒ガスパワーボムの体勢、矢口はリバース。毒ガスが押さえて高橋がロープに走る。リング下の組長が足を引っ張る!あれだけさっきやり合っていたのに、まだ共闘は続いていたのか!吉田が高橋にエルボードロップ、矢口ニールキック。そしてDDT。吉田がダイビングギロチン、カウント2。毒ガスはリングに上がってきた鴨居とこぜりあい。組長もリングに上がり、吉田と2人で高橋を抱え上げ(鴨居も加勢)、矢口がトップロープからスーパーパワーボム、高橋をフォール。

矢口(20分41秒 エビ固め)高橋
※矢口&吉田組、勝利。

矢口様マイク。「おい、二瓶組長、さっきはいい演技だったな。俺達はがっちりスクラムを組んで、今日から神格闘十二瓶組ってのはどーだ!?」
「毒ガス、高橋。お前らに足りないものを教えてやる。みんなはわかっているだろう。おいみんな!いろいろあるけど、負けねーで行こうぜ何事にも!世の中でたった一つ信じられるもの、それは!」

一同「愛だーっ!」

「よっしゃ、1、2、3、愛でしめようぜ!」

「いーち、にーぃ、さーん、愛だぁぁぁぁぁーっ!」

さらに続く矢口様のマイク。「俺達は谷津嘉章を追ってSPWFに参戦している。ところがだ、最近WARから嵐と、太刀光が来やがって、俺はジェラシーを感じている!3月17日、大田区!ワンマンギャングを連れてくる!SPWFと神格闘の長い抗争にピリオドを打つ!愛がほしければ、17日、大田区だ!」



第4試合 原点回帰T
打林陽一&三上恭平 vs スーパー宇宙パワー&アジアン・クーガー(フリー)

DDT7番目の男・打林がDDT正式加入後初の試合。先発は三上とクーガー。小気味いい動きを両者見せた後、宇宙と打林にタッチ。打林はアップライトの構えからローキックを出す。宇宙はその十倍の勢いでローキックを返し、ヒザを入れる。打林タックル、宇宙は切って十字に。打林ロープ。打林、宇宙のラリアットをかわしドロップキック。宇宙倒れず。打林ブレーンバスターから十字。宇宙切り返してヒザ十字に。打林ロープに逃げ、三上とタッチ。出てきた三上に宇宙は串刺しラリアット。三上2発目をかわしてクロスボディ。しかしミサイルキックはかわされ自爆。宇宙珍しいジャイアントスイング、三上を投げ捨ててクーガーにタッチ。5分経過。クーガー三上にドロップキック、三上場外転落。クーガーがトペを狙って助走に入ったところに打林がラリアット。打林正式タッチのあとクーガーにブレーンバスター。さらにパイルドライバー、ムーンサルトプレス、しかしカウントは2。三上とのサンドイッチラリアットはかわされるが、その後いいリカバリー。打林がクーガーを抱え上げてストマックブロック。その後頭部に三上がギロチンを落とす。宇宙は何もしようとしない。クーガーは三上を場外に落とし、観客席目掛けて大回転トペコンヒーロ。相変わらずムチャな飛びだ。クーガーリングに戻り宇宙にタッチ。三上フライングエルボーを打つが宇宙動じず。宇宙キック連打、パワーボム、カウント2。サッカーボールキック、ツームストーンドライバー、これもカウント2。宇宙のラリアットで三上一回転。10分経過。三上クロスボディに行くが宇宙は受け止めてボディスラム、ヒザ蹴りで三上ダウン。その頭にローキック。三上、打林にタッチするがエプロンでうめき声を上げる。宇宙は打林にダブルリストアームサルト、カウント2。打林はフィッシャーマンズスープレックス、2カウント。打林パイルドライバー、ノーザンライトスープレックス。クーガーカット。打林ローキック、宇宙もキックで返す。打林は蹴り足を捕らえドラゴンスクリューからヒザ十字。宇宙切り返す。打林が先にロープに。宇宙パワーボム、2カウント。ヒザを入れてもう一発、打林ウラカンラナで返す。宇宙が脳天からマットに突っ込む形に。しかし打林の突進をかわしてキウイロール、カウント2。宇宙はクーガーにタッチ。クーガーは打林の頭をエプロンに出し、ロープを飛び越えてギロチンドロップ。クーガーはスライディングキックを打ってコーナーからトペスイシーダ(頭から突っ込む、真のトペ)リングに上げて串刺しニールキック、ギロチンドロップ、宇宙にタッチ。宇宙ミドル、ローとキック連打。逆片エビ固めに取ると三上がカットに入る。宇宙三上をキックで蹴散らすと打林にビクトル投げ。ヒザを取る前に腕が極まって打林ギブアップ。

宇宙(15分37秒 腕ひしぎ腕固め)打林

宇宙マイク「ヨワイ。打林、コナイダ素顔ニナッテ、DDTニハイッテ、ナニソレ?三上、最近調子出テナイノ?常務?ガンバレ。モウオマエラヤメテイーンジャナイノ?コノアト高木ガ出ルケド、らいだーモツヨイヨ。ドースルノ?練習、ガンバレ。」

宇宙のマイクも叱咤・檄の「原点」に。



第5試合 原点回帰U
高木三四郎 vs 仮面シュータースーパーライダー

ライダーの入場テーマが「仮面ライダーブラックRX」から「仮面ライダーV3」に。マスクもV3仕様。コスチュームは赤。高木、試合前の握手を拒否。気合入りまくり。高木がラリアット、タックルとライダーにぶつかって行く。ライダーはそれをいなすように場外に落とす。いつものようにトペフェイント。しかし高木はその足をつかんで場外に引きずり落とす。観客席に投げ込むこと2回。リングに戻って手四つ。力比べはライダーの勝ち。そのまま押さえつけるライダー、ブリッジで返す高木。今度は高木が押さえつける。ライダーもブリッジで返す。こういう動きって、もうメジャーでも見られないよな。ライダーはコークスクリューシザース。ホイップしようとするが高木はこれを止めて逆片エビに。ライダー返す。高木腕を取りアームロック。気づくと木村が高木のセコンドについて指示を出している。高木は十字狙い。浮き固めの形になり、カウントが入る。ライダーブロックするが高木は腕を切る。ライダー立ち上がり、背中にキック。高木もすぐに立ち上りローキックを返す。高木再び腕を取る。ライダー取られたままボディスラムに。高木離さない。高木背中にキック3発、カバー、カウントは2。5分経過。高木が腕を取りに行くが、ライダーはソバット。ライダーは高木のヒザ裏に蹴りを入れ、ミドルキック、顔面にソバット。高木はひるまず、かにばさみで倒してヒザ十字に。しかし位置がロープに近すぎた。高木中央に引っ張り込んでヒールホールド。ライダー「効いてねーよ、そんなんじゃ!」上からハリ手を入れる。高木は片足タックルからアキレス腱固め、そして再度ヒールホールド。ライダー体をひねって逆片エビに。高木ロープ。ライダー立ち上るとまた高木のヒザ裏に蹴り。高木は次のミドルキックをキャッチするとドラゴンスクリューから4の字固め。ライダーは引っくり返して脱出。逆にインディアンデスロックに固める。そして弓矢固めに移行。高木は体を反転させて上になり、V1アームロック。高木がライダーをロープに振り、スピンキック。さらにニールキックを打ってラ・マヒストラル。意表を突いてカウント2。高木はすかさず十字。ライダーロープ。高木アームロック。10分経過。ライダー切り返して十字に。高木ロープ。ライダーが顔面にパンチ。ロープに振ってフライングクロスアタック、エルボードロップでカウント2。ライダーがブレーンバスターから十字、高木ロープへ。ライダーはロー、ミドル、ソバットと面白いようにキックを決める。ライダーが高木をコーナーに振る。高木はコーナーを利用して突進してくるライダーにカカト落とし。高木ラリアット、カウント2。高木はコブラツイストで締め上げる。ライダーはこれを切り返してDDT。ライダーはコーナーからスイングDDT、カウント2。もう一発コーナーから。高木はこらえ、大外刈りで倒してスリーパーに。ライダーはロープ。高木ブルドッギングヘッドロック、カウント2。しかし2度目はライダーがバックドロップに切り返す。ライダーがコーナーに上る。高木は下からロープを利用しての延髄蹴り。高木、場外に降りるとイスを持って戻り、コーナーへ。上から「これでも持ってろ!」とイスを投げる。ライダー受け止める。そこにミサイルキック!高木はライダーをスタンディングクラッチに捉える。しかしライダーもギブアップはしない。高木ブレークし。ラリアット。15分が経過。この試合、みんなが行く末を見守ってるせいか、沸かない。しかしもちろん面白くないわけではない。ライダーは2発目をかわしてジャーマン。高木立ち上がって突っ込む。ライダーはカウンターでミドルキック。ライダーがコーナーに上り、「三四郎、立て!」そしてライダーキック。(福岡式ではなくサスケ式)フィッシャーマンズスープレックスは高木が2でキックアウト。しかしライダーはキックを頭に入れ、卍固めに。高木は腕のフックを止めながら必死にロープににじり寄る。もう少しでロープ、というところでライダーが腕と足をさらにがっちりと決め締め上げる。高木の動きが止まる。そしてギブアップ。

ライダー(16分22秒 卍固め)高木

ライダー、高木に握手を求める。高木も今度は応える。ライダーマイク。「えー、1年前、全くの見切り発車でスタートしてから、みなさんのおかげでやってこれて、あんなに泣き虫で弱かった高木が、こんなに強くなりました。DDTを旗揚げした意義があったと自分は感じています。DDTの主役は自分でも、宇宙パワーでも、木村浩一郎でもありません。高木や、野沢達です。みんなも応援してあげてください!今日はありがとうございました!」

マイクを渡された高木、少しためらった後、「負けといてこういうこと言うのは好きじゃないんですけど、1年間やってきてよかったと思います。・・・・賛否両論あるのはわかってます!最後に1回、対抗戦という形で折原とやらせてください!」
後を受けた木村も、「自分は折原に一人で挑もうと思ってたんですが、今日セコンドについて、一所懸命やってるのを見て・・いい試合をしたと思います。正直ほんと、1年前のあいつらがこんなに大きくなってくれてよかったと思います。高木のわがままを木村が責任持って実現します。土下座でも何でもします。3・25、北沢、高木と、野沢とで、もう一度3vs3、実現させます!責任もってやります。よろしくお願いします!」最後は涙声。




全試合が終了し、帰る客を選手が送り出す。高木、「やってきてよかった、なんて過去形じゃないですね。やってきて、いや、やってて、いいです。」

いい言葉です。



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