ネオレディース 8.16 後楽園大会



入りは昨日より悪い。やはり昨日のはトーナメント1回戦だから、ではなくニコル・バス効果であったか。今日もRam Jetsの歌から入場式に。ちょうど1年前のこの時間ぐらいに息を引き取ったプラム麻里子に1分間の黙とう。代表あいさつは井上京子。


第1試合 仲村由佳 vs X

仲村由佳のデビュー戦の相手は「X」と発表されていたが、フタを開けてみると下田美馬(左写真)であった。
仲村、ドロップキックで先制。何発も何発も入れていくが当然下田は倒れない。逆にキック1発で仲村を吹っ飛ばす下田。スリーパーを足で蹴って逃れる仲村。足が長いのか?しかし下田は逆エビで容赦のない攻め。仲村の反撃は単発に。ドロップキックからクロスボディ、一発目は2カウント取ったが、2発目はかわされ、下田のカカト落しで終わり。

下田(5分8秒 体固め)仲村

浜田文子に比べると、なんと普通な新人のデビュー戦であることよ。逆に新鮮。

第2試合 元気美佐恵&タニー・マウス vs 田村欣子&ムニェカ・オリエンタル

田村と元気、開始前から挑発し合う。田村がドロップキックで先制。しかしはっきり言ってこの試合、ねむくてメモできず(というか眠り文字のため、読めず)。気づくと田村がローンバトル。ムニェカは心配そうに見てるだけ。一方の元気&タニー組は連係などなし。「持ってこい、美佐恵!」とタニーが叫んでも元気無視。タニーは元気がコーナーに飛ばされた際に強引にタッチ。今度はタニーが元気のタッチ要請を拒否。何やってんの、この人達?
10分が経過。ムニェカが旋回式プレスを2度決め2カウント。田村が入り、アキレス腱固め→ヒザ十字。ロープに逃げられるとジャーマンからダブルリストアームサルト、タニーはこらえて欧州式エビ固め(これも出し過ぎ)。タニーコーナーに上ってダイビングヘッドバット。ダブルアームの体勢はリバースされる。元気が入りバックドロップ4連発(右写真)。タニーとの連係が乱れたスキにラ・マヒストラルで2カウントを奪う田村だが、元気は唐突なエメラルド・フロウジョンで田村をフォール。

元気(14分27秒 片エビ固め)田村

元気マイク「田村ー!なんだ昨日のダッセー負け方は!」蹴りを入れようとする元気をタニーが止める。元気、返す刀でタニーにも「お前も自分の力で勝ってみろ!」タニー怒って引き上げる元気を追いかける。乱闘しながら控室へ。何だかなあ。的外れもいいとこだよ。実績出してからマイクは使え。

第3試合 「椎名の夏」3番勝負・第3戦
椎名由香 vs 尾崎魔弓(Ozアカデミー)

「椎名の夏」(一部では「椎名の梅雨」とも)の最終戦の相手は椎名が「小さな体をハンデとしていないところにずっと憧れていた」(パンフより)尾崎魔弓。

椎名がキックで先制。低空ドロップキックで尾崎のヒザを狙っていくが、尾崎は2発目をうまくかわしてパンチ。椎名はひるまず尾崎を外に蹴り出すとプランチャスイシーダに行こうとするが、尾崎はスタスタと背を向けて逃げる。椎名場外に降りて追うが、尾崎はフェンスに振り、イス攻撃。西側の観客席で踏みつけて誇らしげにポーズ。リングに上がってもポーズを取る尾崎に上がってきた椎名は背中目掛けてドロップキック。椎名ダイビングプレスに行くが、尾崎足を出す。しかしこれは尾崎のヒザの方に大ダメージ。足を引きずりながらパワーボム(右写真)、2カウント。

尾崎早くも裏拳、椎名かわすが尾崎張り手。またパワーボム、これも2カウント。尾崎は椎名をコーナーに上げ、雪崩式ブレーンバスター(左写真)。カウント2で椎名の頭を引き上げる尾崎。しかしそのスキに椎名は下からヒザ十字固め。

椎名、ヒザにストンピング、ダイビングプレスを入れてまたヒザ十字(右写真)尾崎ロープエスケープ。5分経過。椎名トップロープに上がりミサイルキック、ちょっと流れた感じ。また素早く上がるとミサイルキックをもう一発、今度は側頭部にヒット。しかしカウントは2。椎名がテキーラ・サンライズの体勢、尾崎は首をつかんでストーンコールド・スタナー。今度は尾崎がテキーラの体勢に入るがヒザを蹴って椎名脱出、すぐにスクールボーイ、2カウント。

椎名ロープに走る。帰ってきたところに尾崎裏拳。椎名が立ち上がる。尾崎もう一発裏拳(左写真)、カウント3。

尾崎(6分36秒 片エビ固め)椎名

尾崎、足をひきずりながら帰る。特にマイクも何もなし。総括してくれよ>椎名の夏

第4試合 トーナメント・オブ・ネオステージ1998準決勝
ニコル・バス vs チャパリータASARI

ニコル・バス、今日はムニェカを従えて入場。入場するやポージング。これもあんまり見るとあきるなあ。工夫ないし。

ニコル・バス、ASARI相手に当然のごとく手を高く差し上げる。ASARI、くるくる周りを回った末にセカンドロープに立つ。こういう「お約束」をやった時点でもうASARIに何もすることはない。バス、今度はひざまずいて手四つに誘う。ASARI怒る。ミサイルキックを打つが、やはり動じないバス。

肩車してきたバスをウラカン・ラナで丸め込むASARI。唯一と言っていいほどのチャンスだったが、2で返される。
ASARIクロスボディに行くが、受け止めて落とすバス。手を伸ばしただけのクローズラインで吹っ飛ばされるASARI。そしてチョークスラム、3カウント。

バス(1分57秒 体固め)ASARI
※バス、決勝進出。

第5試合 トーナメント・オブ・ネオステージ1998準決勝
井上京子 vs ファング鈴木

土屋、前泊、龍羅だけではなくエチセラ、ブラディーもファングのセコンドに。京子はいきなりマイクを握り「土屋!お前汚ねえぞ!お前に上がれって言ってんだろうが!」その背中にファングが金属棒攻撃。京子はファングをロープに振りラリアット一発、そしてカバー、1−2−、あら、3入っちゃった。

京子(15秒 体固め)ファング
※京子、決勝進出。

え、開始ゴング鳴ったっけ?

土屋がマイクを取る。「お前には最初っから言ってるだろう?お前には全く興味がないって。それから、お前は大きな間違いをしている。俺はなあ、『遊びに行ってやる』とは言ったが、『やってやる』とはいってねーんだよ、バカ」京子怒る。リングに上がってきた裁恐軍を蹴散らす京子。しかし土屋らはそのまま帰る。

第6試合 下田美馬、三田英津子、遠藤紗矢 vs ライオネス飛鳥、ザ・ブラディー、エチセラ(裁恐軍)

このセミに出るはずのブラディーとエチセラがさっきの試合に乱入したせいでセミの開始が遅れる。ブラディーはおとといはしていた腰のバンデージを今日はしていない。治ったわけはないから遠藤に対する意地か?先発はそのブラディーと三田。ブラディーパンチで攻撃するが三田は意に介さない。三田髪ホイップ。バックドロップは腰から落ちるように低く投げる。カウント2。ノーザンライトスープレックス、これも2。パイルドライバー、これは飛鳥がカット。龍羅、ファングの介入が始まる。遠藤が入ってドロップキック連発するが、すぐに捕まる。チェーンを使って痛ぶる裁恐軍。飛鳥が入り、遠藤にサッカーボールキック。ブレーンバスターで投げるが2で引き起こす。パイルドライバー、また2で起こす。ブラディー入る。ロープに振るが遠藤はネックブリーカードロップで返す。ファングが金属棒持って乱入、下田がカットに行くがファングは下田も殴る。エチセラがミサイルキックから遠藤に逆エビ、下田がイスを投げつけてカット。遠藤と下田がダブルのクローズライン。5分経過。下田がエチセラにパイルドライバー。飛鳥がイスでカット。ここから場外戦。飛鳥はイス、ホールの仕切り板で下田の顔面殴打、下田鼻血。下田、ネックブリーカードロップを打って三田にタッチ。飛鳥もハイキックを浴びせてブラディーにタッチ。三田ブレイジングチョップ、カウント2。ボディスラムで投げるとそこに遠藤がダイビングギロチンを浴びせる。エチセラがチェーンパンチでカット。さらに首絞め。飛鳥がコーナートップに座り、チェーンで遠藤を吊るし、そこに裁恐軍全員でドロップキック。10分経過。飛鳥とブラディーがダブルのイス攻撃を狙うが、三田が遠藤をロープ際で止め、下田がミサイルキック。飛鳥、ブラディーが場外転落。遠藤がまずプランチャ、続いて下田がスワンダイブトペコン、そして三田のトペ(左写真)。

下田が飛鳥を南側階段席の通路ドアにぶつける間に遠藤と三田がイスとフェンスをリング上にセットアップ。下田が飛鳥をリングに連れ帰り、ブラディー、エチセラも並べて寝せてその上からフェンスを落とす(右写真)。すぐに遠藤がダイビングギロチンを落とすがこれはかわされて自爆。飛鳥が遠藤をイスの上にパワーボム。エチセラが上げて雪崩式ブレーンバスター。フィッシャーマンズスープレックスは三田がカット。ブラディーがダイビングエルボー、カウント2。

飛鳥がパワーボムに抱え上げ、ブラディーが頭をつかんで落とす合体技(左写真)、しかしこれもカウント2。飛鳥ライガーボム、三田カット。遠藤、ようやく下田にタッチ。三田が飛鳥を肩車バックドロップに。下田がそこにプレスに行くが飛鳥足を突き立てる。飛鳥下田にパワーボム狙い、三田イスでカット。下田も続いてイス。もう一発イス、これは空振り。パワーボムは下田つぶして2カウント。15分経過。飛鳥が竜巻蹴り、カウント2。エチセラ入る。コーナーに振ると下田反転ミサイルキック、カウント2。飛鳥が蹴り。エチセラが下田を押さえてブラディーが飛ぶが、ミサイルキックはエチセラに誤爆。下田のパワーボムはエチセラエビに丸める。三田入り、ブレイジングチョップ。デスバレーに担ごうとするが飛鳥がカット。三田パワーボム、飛鳥がカット。

下田が飛鳥、遠藤がブラディーを押さえる。三田が満を持してエチセラにデスバレーボム(右写真)!カバー、その時土屋と前泊がリングに乱入、レフェリーのミスター金次郎を襲ってカウントを止めさせる。これにはネオレファンから「反則負けでは?」ノーコンテストだ」の声が上がるが、ミスター金次郎がその意思表示をしない(できない)ため、試合続行(サブレフェリーも不在)。

土屋は有刺鉄線スティックで三田の額を切る。そこに蘇生したエチセラがチェーンパンチ連打。20分経過。レフェリーが土屋をチェックすると「ああ、すまなかったな」みたいな顔で引き下がる2人。飛鳥も三田にチェーンパンチ、ブラディーは足にチェーンを巻いてミサイルキック。土屋がまたリングに上がって三田にラリアット。三田フラフラの状態。飛鳥がラリアットに行ってもよけたんだか倒れたんだかわからない状態。下田ももう集中力が切れたのかカットに入らない。

飛鳥が三田の頭にイス2発。三田は最後の力を振り絞るようにデスバレーボム(右写真)に行くが、もうカバーに行く余力がない。下田ようやく入り、土屋から有刺鉄線スティックを奪い取る。が、使おうとすると遠藤が下田を腰抱きにして止める。土屋がスティックを取り返し、三田に一発。

裁恐軍がフェンスをリング内に入れ、さっきのお返しとばかりに三田の上に落とす(左写真)。しかもブラディーが上に乗ったまま(ラスカチョも昔はこうだったと思うんだが、いつの間に手抜きに?)。最後は飛鳥のライガーボム(下写真)。

飛鳥(24分14秒 ライガーボム)三田

勝った裁恐軍+土屋、前泊は意気揚々と、でもなくなんか疲れた風に帰って行く。リング上では下田が遠藤の顔を張る。遠藤「あんなのやっちゃ、ラスカチョじゃない!」とか言ってるが、ラスカチョを定義するのが遠藤紗矢とは知らなんだ。

はっきり言って、土屋乱入の後の5分弱は蛇足。



休憩時間、いきなり20枚限定で仲村由佳初サイン即売会。ただちにGET!


第7試合 トーナメント・オブ・ネオステージ1998決勝
井上京子 vs ニコル・バス

長めの休憩の後、いよいよ決勝戦。しかしトーナメント決勝という緊張感より、「京子の化け物退治」に対する期待、という方が強いような雰囲気。

京子バックを取る。バスはじき飛ばす。京子走ってラリアット。倒れない。またラリアット。もう一発。ようやくロープにもたれる。もう一発。ヒザをつくバス。

京子は後ろに回ってスリーパーホールド。さらに足も極めようとするが、バス、意外に体が柔らかく、簡単にブレーク。京子スクールボーイ、カウント1。京子つっこむ。バスヒザ蹴り。さらに踊るようなミドルキックを連発。京子受けまくる。バス「ハァァァァ」と威嚇。京子場外へ。バス「ファッキュゥゥゥ」

京子リング復帰。バスと力比べ。バス優勢。しかし京子も押し戻す。バス、京子を担ぎ上げ、無造作に落とすパワーボム。京子、肩から落下。カバー、カウント2。バス、得意のノド輪、京子2で返す。バス、もう一発、これはいい角度で落ちた。カバー、3カウント。

バス(4分50秒 体固め)京子
※バス優勝。


勝ち誇るバス。マイクを取る。「勝つことができてうれしい」だの「京子はすばらしいレスラーだ」だの「また日本に来たい。京子の友達として」だのすっかり「いい人」コメント。うーん、がっかりだぜ>ニコリン。

京子はバスと握手してリングを去る。バスもムニェカと一緒に帰っていく。ネオレ最初のビッグトーナメントをポッと来た外人にさらわれた割には客に怒りとかいう雰囲気がなかったように感じたのは気のせいだろうか?

「第一夜」へ戻る

「第二夜」へ戻る

観戦記のINDEXへ