埼玉プロ8/23旗揚げ第2回興行



前回、「金がない」という理由で貴重な旗揚げ戦を見逃した。今回も金はないが、「また後悔するんですか!」という誰かの叱咤を受けて、急遽行くことに。「7時開始希望」ということなので7時には始まらないだろう、と思いつつ7時に行ったがやっぱり開場もしてなかった。H口さんが「入り口の貼り紙に注意!」と言うので見に行くと、

「お詫び
本日交通トラブルのためリング到着が大幅に遅れており、またレフェリーの到着も遅れているため、試合開始が遅れる事をお詫び致します。」

と書いてある。
その下をよくよく見ると、
「※レフェリーは素人がやる恐れがあります。悪しからず。」
と。おい!

いきなり「やられた」感満点。


7時20分頃、ようやく開場。ヒナ段はあるが、リングはない。前回のファン感同様畳が敷いてあるのみ。今日から行われる「第1回ヤングヤング杯'99」。参加者は埼玉プロのギルギルガンJr、国際プロの佐野直、DDTの種市大介、二瓶組の琥次郎の4人。

7時40分伊藤こ〜へ〜がゴングならぬ「伊藤家」と書かれたフライパンを鳴らして開始の合図。「暴れん坊将軍」が流れ、全選手入場式、と思ったら「音響トラブル」。

ようやく全選手入場式。見ての通り柔道畳の上に飛田、鴨居らが。

飛田がヤングヤング杯について語る。「どインディーの下の下の選手を活性化して、違う方向に持っていきたいと。」
「どっちの方向だ?」
飛田「それは言えない。」


そしてヤングヤング杯の参加者入場セレモニー。右写真はギルギルガンJr。

最後に入場は琥次郎、ではなくて同じ二瓶組の幻(左写真)。琥次郎は「内臓疾患で入院中」なのだそうだ。

結局レフェリーは来ないということで「ニセ森谷」じゃないニセ大仁田こと森谷さんが指名された。


第1試合 異種格闘技戦・3分5ラウンド
鴨居長太郎(二瓶組)vs ギルギルガンJr

この長い舌がギルギルガンJrの特徴なのに、レフェリーの森谷さんがボディチェックの際に引っ張りすぎて取れてしまう。

鴨居は余裕の表情。

1ラウンド開始。ギルギルガンは防戦一方、というか鴨居の連打をただ受けるのみ。

パンチで3度ダウン奪うが、全然向かってこない(でも舌は気にする)ギルギルガンに鴨居イラつく。

何とか1ラウンドを耐え抜いたギルギルガン。相当に苦しそう。

2ラウンドに入り、鴨居はグローブを外す。ギルギルガン、レスリングなら負けないとばかりに息を吹き返す。なかなかいい動き。

しかし鴨居もうまくポジションを取り返す。

時折鴨居が一本背負いを見せる(左写真)。鮮やか。ギルが三角絞めに入ったところで2ラウンド終了。

3ラウンド、両者十字に行く。畳から出ると「ロープエスケープ」ということでブレークがかかる。鴨居は一本背負いから十字(右写真)、ついにギルがタップ。

鴨居(3ラウンド1分33秒 腕ひしぎ十字固め)ギルギルガンJr

試合後はギルの健闘を称える鴨居。


第2試合 ヤングヤング杯公式リーグ戦
佐野直(国際プロ・プロモーション)vs 種市大介(DDT)

「絶対合格」ハチマキの種市。りりしい顔だ。

一方の佐野もいつになくりりしい。

佐野ヘッドロックからフライングメイヤー、種市ヘッドシザーズで切り返す。もう一度同じムーヴの後ロックアップ、佐野はアームホイップからアームロックに(左写真)。佐野十字に移行、種市は上体を起こしてエビに押え込む。佐野キックアウト。両者スタンドでキック、チョップの応酬。佐野が優勢。佐野キック連打から後頭部にかかと落としを決め種市ダウン。カウント9で佐野が攻撃再開。

佐野ドリル・ア・ホール・パイルドライバーを狙う。種市はこれをリバースしてドロップキック連発(右写真)。この近さで、しかも目の高さでドロップキック見るというのも新鮮だ。種市距離を取ってラリアットに行くが、佐野はカウンターで掌底浴びせる。

佐野ツームストーンドライバー(左写真)から、「佐野クラッチ行くぞ!」と叫んでうつぶせの種市の両腕を自分の両足に引っかける。で、くるっと裏返して、

この体勢(右写真)で3カウント奪う。が、名前付けるほどのオリジナリティーはないぞ、これ。強いて言えば半回転エビ固め。

佐野(4分11秒 佐野クラッチ)種市
※佐野、2点。種市、0点。


ここでブロディ安藤の演芸タイム。当初はブレーメン大島との「第三次お笑い世界大戦」の予定であったがブレーメンが敵前逃亡したとのこと。
シルクハットをかぶって登場の安藤(左写真)、おじぎをするとシルクハットからテニスボールがこぼれる。

「え、シルクハットからテニスボールが出てくるという手品をやるつもりだったのですが急遽中止します。」

自分的にはかなりツボにハマったぞ、これ。

「次はハンドパワーをお見せします。」コップを新聞紙でくるむ安藤。「元来テーブルでやるもんでして、座って畳の上でやるというのは・・・」と言いつつ、コップを叩く。「いてて。」うーん、安藤のハンドパワーはコップより弱かった、ということかな?

「それでは最後の手品です。どなたか私の両腕を縛ってもらえますか?大脱出をお見せします。」こ〜へ〜が縛る。一応両手が縛られてはいる(左写真)。

安藤何やらぶつぶつ言いながら、突然脱兎のごとく控室へ(右写真)。そりゃあ、この場からの脱出ではあるが・・・・・。

ファン感の時の方がより面白かったな。


ここで10分間の休憩。再開は8時40分。ちょうどいい時間じゃないか。


第3試合 サバイバル飛田 vs 木人・ケン

こ〜へ〜が森林破壊と人間の営みの関係について長めの前振り。そしてサバイバル飛田入場。多少興奮気味のように畳の周りを一周。

ギルギルガンJrの舌は応急修理済み。

そしてその姿をついに現した木人・ケン。や、やられた・・・・・いや、その姿は森の怒りを表すようにも見え、目からは血の涙を。

あっという間にファンに囲まれる木人・ケン。腕(じゃねえな、枝か)を上下に振るムーヴをみんな真似しだす。

戦闘体勢にはいる木人・ケン。

突然360度回転したりもする。

推定体重200kgのパンチが飛田の顔面を直撃する。

飛田、全くなすすべなし。

そして右フックがクリーンヒット!

レフェリー・森谷のカウントが進むが、飛田は立ち上がれない。ついに10カウント。

木人・ケン(1分57秒 KO)飛田

悠々と凱旋する木人・ケン。会場は木人ダンス一色だ。(高木も)

這って木人の後を追うが、ついに取り逃がしてしまった飛田。

マイクを取る飛田。
「大自然・・・大自然の力をナメているとこんなことになるのか・・・・?一人じゃどうしようもねーのか?いや、人間、ダメだとわかっていても、99.9999割9分ダメでも残り0.00いくつに賭けてみるのが生きて来た目的じゃないのかな?とりあえずは、このままではすまされないから、必ず、いつになるかわからないが。この夏はいろいろあって(自粛)ただ指をくわえて、それに抵抗しないってのはオレ、ヤだから。リング組まないだけで、興行こんなボロボロで、それってのは、オレ、プロレスの神様に嫌われてるのかな?オレ、プロレスの神様と試合するよ!今後の巻き返しにご期待ください。」

ゴッチ?(ベタ)=プロレスの神様




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