愛プロレス博2006 11/11 Zepp Nagoya大会その3



第2試合 マッスル坂井プロデュース試合・IMGPヘビー級選手権
男色ディーノ(王者)vs マッスル坂井、アントーニオ本多、趙雲子龍(挑戦者たち)

なぜか客席に虎龍鬼の姿が(右写真)。普通に手拍子してたり。

ディーノ入場すると前日にマスコミに送信されたリリースを読む(左写真)。「“初代IMGP王者の男色ディーノが奇抜かつ前衛的なルールで初防衛戦を行う”って何これ?ていうかタイトルマッチなんて聞いてないんだけど。」
坂井「じゃあベルトは?」
ディーノ「ベルトなんて、形のあるものはすべて壊れるっていうか、モノはなんとでもなるのよ。」

そういうと松井レフェリーのズボンのベルトを引き抜くディーノ(左写真)。
ディーノ「あとは気持ちの問題。」
坂井「確かにプロレスのベルトはズボンも止められないし、実生活では何の役にも立たない。むしろ俺はそのrenomaのベルトの方が欲しい。あとは奇抜なルールだけだ。」
ディーノ「それを考えるのが仕事じゃないの?プロデューサーの?」


坂井「お前らはいつもアイディアとか奇抜とか斬新とか!そういうのは俺はもう真っ平御免だ!お前ら3人はいつも頭でっかちのでっかちレスラーだ!ディーノ、お前は特にゲイでもないのにゲイの振りをしてるし、趙雲、お前は○○(聞き取れず)という名前がありながら中国人を名乗ってるし、アントンも、親にもらったソウイチロウという名前があるのにアントーニオなんて名乗ってるし。」

本名?をバラされて思わず苦笑する趙雲(左写真)。
坂井「そして、そんなお前たちは客に媚びてるだけじゃないか!客に媚びてるだけじゃないか!」
ディーノ「なんで2回繰り返すの?」
坂井「何度でも言ってやるよ。客に媚びてるだけじゃないか!そんなのはプロレスじゃない、お媚びだ!」
ディーノ「まあ、そんな言葉があるとしたらそうかもね。で、どうしたら客に媚びないプロレスができるって言うの?」

坂井「俺はプロレスは3年くらいやってるが、プロレスが何なのかよくわかってない。よくわからないまま3年間続けてきた。お前らは学生プロレスをやってたから、それ入れたら10年以上プロレスやってるだろ?」
ディーノ「ま、それを入れたらね。」
坂井「俺ははっきり言ってラリアットしかできない。3年やってラリアットしかできない。だからラリアットだけで試合をしよう。ラリアットプロレスが苦々しく思われてる現状を何とかしたい。」
ディーノ「きーばーつー!」

ディーノ「じゃルールはどうなんの?ラリアットでしか3カウント入らない?4人のうち誰が勝ってもチャンピオンなのね?」
坂井「ラリアットだけしかやらないんだよ。」
ということでプロレス史上おそらく初の「一つの技限定(not決め技限定)マッチ」が行われることに。松井レフェリーが全員にサポーターを配り(左写真)、なぜか自分も装着する。サポーターを着けるとアントンはロングホーンのポーズ。

試合開始。互いに相手の出方を見ながらぐるぐる回る4人(右写真)。

ファーストコンタクトは当然全員ラリアット、壮絶な相打ちに(左写真)。2度目も4人相打ち。

3度目、坂井が「これで決めるぞ!」と言いながらダッキング。結局全員ダッキング(左写真)。

アントンと趙雲が坂井にサンドイッチラリアット(右写真)。趙雲とディーノが坂井をロープに振ってダブルのラリアットに、坂井かわして逆に2人にラリアット。

坂井とアントンは互いの頭をつかんで高山vsフライ戦のようなラリアットの打ち合い(右写真)。

アントンはロープに振られると思わず得意のテーズプレスを出してしまう(左写真)。

しかしその後はエルボードロップではなく寝てる坂井へのグラウンド式ラリアット(右写真)。

ディーノが趙雲をロープに振る、ディーノのラリアットをかわして趙雲はフライングラリアット(左写真)。

ディーノはパイプカッター→ディープキス(右写真)からコックボトム。カバーに行くが当然これは無効。

ディーノはかまわずナイトメアに(左写真)。

アントンと坂井がラリアットでカットに入るたびに趙雲の顔面に座り込むディーノ(右写真)。

アントンと坂井がディーノにサンドイッチラリアット狙う、ディーノかわして両者相打ちに(左写真)。

ディーノがアントンをラリアットで場外に落とす(右写真)。

趙雲がコーナーからダイビングラリアット(左写真)。

しかしその趙雲を坂井が肩車し、ディーノがダブルインパクト式ラリアット(右写真)。

ひたすらラリアットを打ち合う坂井とディーノ(左写真)。

ディーノがラリアット(右写真)、

相打ち(左写真)。

坂井のラリアットをかわしてディーノがラリアット(右写真)、カバー、カウント2。

するとアントンがステージから「お前ら!無益なラリアットの打ち合いはやめろ!」とマイク(左写真)。「お前らのやってるのはラリアットプロレスなんかじゃない!言わばラリアットまがいだ!ここでアントンは重大な秘密を明らかにします。先ほど試合の冒頭で読まれたこのリリース!このリリースは実はオレが事務所に侵入してワープロカチャカチャ打ってFAXで送信したものです!ただ腕を伸ばして相手の胸や首に当てればラリアットか?そんなのは間違っている!悲しいけど間違ってる!」
坂井「わかんねーよ!」

アントン「ラリアットってのは単純に見えて難しい技なんだ。女子供にできる技じゃない。女子供の皆さん、差別発言すいません。坂井、『ラリる』って言葉あるだろう?あれは元は『ラリアットする』から来てるんだ。元はラテン語で、『くらくらする』って意味なんだ。坂井、お前はアニマル浜口ジムに通ってた頃からラリアットを会得したいと不屈の精神で頑張ってきたじゃないか!ラリアットを会得するということはラリるってことだ!」
坂井「ラリらせてくれ!オレはラリアットを受けたいです!」
アントンが再びリリースを読む(右写真「ご来場を予定されてるお客様は各自、動きやすい格好と(汚れてもいいもの)運動靴持参してください。坂井、今からお客さんたちのラリアットを受けるんだ!」あ、それで虎龍鬼が客席に。

しかし虎龍鬼や他のFUCK!系レスラーたちだけでなく、関係者や一般客まで並んで坂井にラリアットを打つ。たまに怨霊が参加したり(左写真)。アントンが「レスラーに技をかけるいい機会ですよ!」とどんどん客をリングに。中には明らかにラリアットではない技をやる客も。素人のお遊びを見せられるのは勘弁だなあ。

ちょっとラリり始めた坂井(右写真)。

そこに塩田、そしてブルアーマーTAKUYAの強烈なラリアットが(左写真)。坂井ダウン。

ディーノが「これ以上やったら坂井が死んじゃう!」と坂井をかばう。ここで場内暗転(右写真)、スローモーション開始。

最後にリングに上がった虎龍鬼がラリアットを打とうとする、ディーノが逆にラリアット(左写真)。

しかし坂井は自力で立ち上がると3人の仲間のラリアットを受けることを選択する。まずはアントンがラリアット(右写真)。

趙雲ラリアット(左写真)。

そしてディーノがラリアット(右写真)。

ディーノカバー(左写真)、カウント2。

アントンと趙雲がロープに飛ぶ、松井レフェリーが手を出すなとばかりに2人にラリアット(右写真)。

そしてディーノがラリアット、坂井かわして逆にラリアット(左写真)、カバー、カウント3。

坂井(16分30秒 体固め)ディーノ
※おそらく坂井が第2代IMGP王者に。

勝ち誇る坂井(右写真)。

坂井がrenomaのベルトを獲得(左写真)。

坂井「いいお客さんなのか悪いお客さんなのかわかりませんが、たくさんのお客さんのおかげでラリアットが何なのかわかった気がします。なぜか脇腹が痛いです。肋軟骨が何本かイッてるかもしれません。脇腹だけは鍛えようがありません!プロレスはだんだん技が複雑になって、ラリアットみたいな単純な技の評価が下がっている気がします。組み立てようによってはそれだけでも試合ができるんじゃないかと思ってこの試合をやってみました。」
最後は「3、2、1、ハンセン、ハンセン!」で締め。

観客を「共犯」にするのはマッスルではもうよくある話だが、リングに上げちゃうのはねえ。エキストラと違って指示通りに動かない奴がいるわけだし。ま、もっとも何を以って「素人」というのか、というのはすでに意味のない議論ではあるけれども。



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